1. ドモホルンリンクルトップ>
  2. 年齢肌のために>
  3. 研究開発の軌跡>
  4. 生命の根本力!? 熱ショックタンパク質の働き 〜第1話 熱ショックタンパク質(HSP)って何?〜

生命の根本力!?熱ショックタンパク質の働き

第1話 熱ショックタンパク質(ヒート ショック プロテイン)って何?

注目される熱ショックタンパク質(ヒートショックプロテイン)

研究開発部 永田秀尚
研究開発部 永田秀尚

しおれたレタスを50度のお湯にしばらく浸けていると、シャキッとよみがえってくることをご存知ですか?これと似た現象が、お肌にもあります。それは、「熱ショックタンパク質(ヒート ショック プロテイン/HSP)」です。自らの力で私たちのお肌を守ってくれるタンパク質であることから、私たち再春館製薬所では「自己回復タンパク」とも呼んでいます。

実はこの「熱ショックタンパク質」はたくさんの種類があり、私たちは、その中でもいくつかの代表的な熱ショックタンパク質に注目しています。

今回は、この「熱ショックタンパク質」がどのように見つかってきたのか? また、どのような働きをしているのか? などについて紹介したいと思います。

どうやって見つかったの?

まず始めに、この熱ショックタンパク質は、どのように見つかってきたのでしょうか?

発見されたのは1960年代。
「熱ショックタンパク質:Heat Shock Protein(HSP)」は、その名の通り細胞中で「熱」によって増えるタンパク質として発見されました。

その後、様々な研究からHSPにはたくさんの種類があることが明らかになり、HSPファミリーと呼ばれるようになりました。さらにある種のHSPは、サーモトレランス(熱耐性)効果を持つ事が分かり、これまで注目されてきたのです。

下のイラストをご覧ください。通常は25℃で培養する酵母を、一気に50℃の環境に移すとほとんど死んでしまいます。しかし、いったん37℃に移すことでHSPを増やした酵母では、50℃に移動すると、細胞死がほとんど起こらないことがわかりました。
このように熱ストレスに対して、細胞を強くする働きがサーモトレランス(熱耐性)効果です。

また近年は、熱ストレスだけでなく、様々なストレスに対しても、HSPは細胞を強くすること、すなわち、私たちの体を守ってくれることが明らかになってきました。

ヒートショックプロテイン(HSP)によるサーモトレランス(熱耐性)効果

HSPファミリーはタンパク質の「品質管理役」!?

様々なストレスから、体を守ってくれるHSPファミリー。
それではいったい、どのような働きで守ってくれるのでしょうか?

これまでの数十年に渡る研究のおかげで、HSPファミリーは、タンパク質の「品質管理役」を担っていることがわかってきました。

下のイラストをご覧ください。
通常、タンパク質がきちんと働くには、「正しい立体構造」を保つことが重要です。
しかし、紫外線や物理的刺激などの様々なストレスによって、タンパク質はその立体構造が崩壊し、うまく働けなくなってしまいます。そんな時、HSPファミリーはタンパク質を元の構造に戻してくれるのです。

また、どうしても戻せない場合は、他のタンパク質の邪魔をしないように、壊れたタンパク質を壊す手助けもしてくれます。

私たちの体は、どこかの働きが悪くなっても元に戻そうとする力が働きます。
このような働きは、「自己回復力」や「根本力」と表現されることもありますね。
そのため、私たちはこの熱ショックタンパク質(HSPファミリー)を「自己回復タンパク」と呼んでいます

タンパク質の品質管理を行う「自己回復タンパク」は、人間が本来持つ「根本力」を担うタンパク質だと考えることができます。

自己回復タンパク(ヒートショックプロテイン)の働き(タンパク質の品質管理)

私たちの体を守ってくれる自己回復タンパク

タンパク質の品質管理役として働く自己回復タンパク。

この自己回復タンパクには、HSP47、HSP60、HSP70など様々な種類があることが知られています。

私たちは、その中でも代表的な自己回復タンパクである「HSP70」に注目して研究を行ってきました。

HSP70は、自己回復タンパクの中でも細胞を守る働きが強く、心臓や消化器、肺など、様々な臓器を守ることが報告されていました。

そこで私たちは、このHSP70がお肌も守っているのではないかと考え、熊本大学と共同研究を進めてきました。

そして数年間にわたる研究の結果、このHSP70がお肌においてシミやシワを防いでくれることを明らかにしたのです。

生命の根本力!? 熱ショックタンパク質の働き
前のページへ