再春館製薬所 研究開発部

修治により、長白参から
さまざまな効果を引き出すことに成功

2007.10.31

研究

再春館製薬所 研究開発部の研究には、漢方の理念と力がしっかりと息づいています。
研究開発を行う際、常に試みているのは「修治」で、生薬の薬効を高めたり、毒性を弱めたり、品質を安定させたりする目的で行われる加工処理全般を指します。
蒸す、煮る、炒める、発酵させるなどの具体的な手法があり、これにより生薬の品質が向上し、医薬品としての価値を高めます。

ここでは修治により、さまざまな効果を抽出した長白参の例を紹介します。

油を使って成分抽出を行った
「油溶性長白参エキス」

紫外線を照射すると、何も添加していない細胞は、コラーゲンの分解が進んでしまいます。 しかし、あらかじめ油溶性長白参エキスを添加した細胞では、無添加の細胞に比べて、コラーゲンの分解を防ぐことが分かりました。さらに研究を進めると、油溶性長白参エキスにはコラーゲンをつくる力を高める効果も確認されました。コラーゲンをつくり出し、分解を防ぐことで、肌の弾力を保ってくれることが期待できます。

発酵させてつくられた
「長白参発酵エキス」

油に近い性質であるセラミドという成分は、角質層の水分を維持する役割を持っており、外部の刺激から肌を守る働きも果たしています。セラミド不足は肌の乾燥を引き起こすだけでなく、肌の中へ刺激物質の侵入を許し、肌荒れを起こしてしまうことになります。

再春館製薬所はセラミドをつくる働きを高めることができる原料を探し、さまざまな植物を研究しました。原料を探索していく中で、長白参を発酵させてつくられた「長白参発酵エキス」にもセラミドをつくる力を高める働きがあることが明らかになりました。こちらのグラフをご覧ください。長白参発酵エキスを添加した細胞では、無添加の細胞に比べ、つくられるセラミドの量が約2倍になることが分かりました。発酵という方法で長白参の新しい力を引き出すことができたのも、自然の力を余すことなく生かしたいという考えで研究を進めた一つの成果です。

ビタミンCとの相乗効果で、
コラーゲン生成を促進

まず皆さんにご覧いただきたいのが、ビタミンCの肌への働きです。ビタミンCには、黒色メラニンから無色の還元型メラニンへと変化させてシミを目立たなくする作用があります。 肌の老化やくすみの原因となる活性酸素の除去を助ける働きもあります。 そして、意外に知られていないのがコラーゲンの生成と保持に欠かせないのもビタミンCだということです。しかし、私たちはこれで満足することはありません。もっとこの効果を上げる方法、そのひとつが"相乗効果"なのです。

長白参発酵エキスは上記で解説した通り、セラミド産生促進効果を持っています。しかし発酵のみではコラーゲン生成効果は向上していませんでした。
そこでビタミンCを組み合わせることで、無添加と比べてコラーゲン生成量が約2倍になることが確認できました。ひとつの原料で得られる効果以上のものを発揮することができるのが"漢方の知恵"="相乗効果"です。もともと、長白参は「五臓を補い、精神を安じ、動悸を鎮める」と伝えられてきたそうです。しかし、ビタミンCと組み合わせると、コラーゲンの合成を促進させる相乗効果をもたらしてくれるのです。

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