不知火菊から得られた
Angptl2抑制成分について発表
日本薬学会第140年会
2020.03.25
学会発表
再春館製薬所 研究開発部は、不知火菊(しらぬいぎく)から老化のアクセルタンパクを抑える成分を発見し、日本薬学会第140年会で発表を行いました。
Angptl2(※)は、過剰に増加することで炎症をひき起こしたり、コラーゲンの分解を促進するなど、「老化のアクセル」と言えるタンパク質です。再春館製薬所では、これを抑制することが「年齢による悩みを深く刻ませない、肌体力を備えた肌」を目指せる方法だと考え、研究を続けています。
- ※ Angptl2
- アンジオポエチン様因子2。組織の修復に重要なタンパク質だが、過剰に分泌されると慢性炎症を引き起こし、老化を促進したり、糖尿病や動脈硬化、がんといった生活習慣病の発症・進展に関与する
Angptl2を抑制するために
コラーゲンを切ってしまう分解酵素を増やすなどの特性を持つこのタンパク質は本来、体組織を修復するよう働きますが、運動不足、過食、紫外線などの影響で増えすぎると、 生活習慣病やガンなどの原因になるとされています。「体の老化に関わっているならば、肌老化にも……」という着眼点から、熊本大学と共同で研究を重ね、シワ・シミに関与している事実を世界で初めて発見しました。

不知火菊から見つけた、
Angptl2を抑制する新規成分
私たちは、Angptl2抑制効果のある生薬や植物の探索を続け、熊本・不知火地方にのみ栽培され「お茶として飲むと病気が治る」と、ひっそりと民間伝承されてきた、「不知火菊(しらぬいぎく)」という植物にAngptl2を抑制する力があることを発見しました。その後、研究を重ね、今回ついにAngptl2発現を抑制する成分「ArteglasinA(※)」を不知火菊から初めて発見しました。(特許取得済み)
- ※ ArteglasinA(アルテグラシンエー)
- セスキテルペンラクトン類に該当する。セスキテルペンラクトンは抗ガン作用が報告されているものもある

まだまだ続く不知火菊研究
不知火菊の更なる効果として着目している「不知火菊のメラニン抑制作用」について、より詳細なメカニズムの研究を進め、広島市にて開催された学会「日本生薬学会第65回年会」では、不知火菊に関して3題の研究発表を行いました。不知火菊はまだまだたくさんの魅力と可能性を秘めた植物です。今回の特定成分の発見により、有効成分を多く含む部位 (花、つぼみ、葉、茎など)の特定、収穫時期やタイミングによる差異など、より効果のある原料に仕上げるための詳細な研究に着手しています。

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