桜酵母

桜酵母

起源:

原産地:熊本県(益城町)

肌の潤いやハリの改善に
期待が膨らむ桜酵母

古来より、日本人にとって特別な花である桜。
再春館製薬所の敷地内に咲く桜の花から、新種の酵母が得られました。
その酵母は肌の潤いやハリの改善が期待できる力を持っていることがわかりました。


微生物は可能性が未知数

グラフ

微生物は目に見えませんが、私たちの身近にたくさん存在しています。
私たちの生活の中には、微生物は欠かせない存在だということをご存じでしょうか?
例えば、最初に発見された抗生物質(ペニシリン)は、アオカビから発見されました。
私たちが普段よく食べているヨーグルト・納豆・パン・チーズなどの発酵食品も、微生物の力を借りて作っています。
逆に、私たちにとって良くない働きをする微生物もいます。
例えば、病原性があるウイルスに感染すると何かしらの病気を引き起こしてしまいます。
食品を腐らせてしまうのも微生物の働きによるものです。
微生物はとても種類が多く、未だ発見されていないものも多く存在しています。
存在は確認されていても、詳しい内容までは解明されていないものもあります。
微生物は可能性が未知数のため、今後の私たちの生活をより良くする可能性も秘められています。

再春館製薬所が
着目したのは桜酵母

桜

微生物の分類の1つに「酵母」があります。
実は、微生物学で酵母が発見される前から、人類は酵母を生活の中に取り入れていました。
例えば、紀元前4000年以上も前から、酵母を使ってビールの生産が行われていました。
酵母は今や、私たちの生活にとって必要不可欠な存在になっています。
自然の中に存在している酵母は、過酷な環境の中で生きています。
特に、開花時期が早く寒い時期に花を咲かせることもある春の花に存在している酵母は、生命力や環境への適応力が優れていると考えられています。

桜酵母は再春館製薬所の
敷地内にある桜の木から採取

桜

再春館製薬所の敷地内にはたくさんの桜の木が植えられており、毎年春になると桜の花が満開になります。
2日間かけてサンプルに使う桜の花を採取しました。
その数はなんと1000個。
そして、食品製造において非常に重要なサッカロマイセス属(Saccharomyces属)の中でも非常に希少な種類である「S.kluyveri」を単離することに成功しました。

桜酵母が持つ3つの効果

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今回単離した桜酵母について実験を行ったところ、3つの効果を発見しました。
・保温関連遺伝子の発現促進効果
肌の潤いに関係している成分の1つに「NMF」という成分があります。
このNMFは、年齢による影響や、酵素の影響を受けるという特徴があります。
桜酵母エキスを表皮細胞に加えてみたところ、NMF量を増やす効果があることが分かりました。
また、桜酵母のエキスと一般的に酵母としてよく知られているワイン酵母のエキスを使い、保温関連遺伝子の発現について比較実験を行ったところ、桜酵母のエキスはワイン酵母のエキスよりもNMF量を増やす効果があることも分かりました。
・MMP1産生抑制
MMPとは、コラーゲンを分解してしまう酵素で、多くの種類が存在しています。
桜酵母は、MMPの中でもⅠ、Ⅱ、Ⅲ型コラーゲンを分解してしまうMMP1を作り出すのを抑える働きがあることも分かりました。
・Ⅱ型コラーゲン産生促進作用
Ⅱ型コラーゲンは、主に関節に関係しているコラーゲンです。桜酵母には、Ⅱ型コラーゲンを作りのを促進する働きも発見されました。

可能性をたくさん秘めている桜酵母

桜酵母は、まだ知られていない効果、育て方・発酵の方法によって効果に差が出るのではないかと考えています。
また、他の素材を桜酵母によって発酵させることで、新たな効果を引き出すことができるのではないかという研究も行っています。
桜酵母には、美容だけではなく健康面においても活躍する可能性が秘められていると考え、今後も、秘められた可能性を1つでも多く見つけられるよう研究を進めていきます。


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