“皮膚構造”から
編み出した浸透技術

美容成分って
肌に浸透するの?

浸透します!
「クリームや美容液を肌に塗るけど、その成分って本当に届いているんだろうか・・・?」
そんな疑問をもったことはありませんか。
私たちも、どうすればきちんと成分を肌の必要なところまで届けられるかを常に考えています。
今回、私たちが確立した、肌に成分を浸透させる技術について紹介します。


成分を肌に
届けるために



一般的に、肌で成分が浸透する際の経路は上の図.1のようなものがあります。
「細胞内経路」は肌への刺激になる可能性が高く、「汗腺経路」は毛穴が存在する面積は肌表面の約0.1%ほどといわれていますので、肌に塗るものの浸透にはほとんど寄与しません。なので、細胞の間を浸透させる方法が広く利用されています。
細胞と細胞の間には、肌のバリアとして働く「細胞間脂質」と呼ばれる物質があります。
では、このバリアを破れば肌へ成分を届けられるのでしょうか。確かに、それでも成分を届けることはできるかもしれませんが、それでは肌への刺激になってしまいます。
そこで私たちが考えたのが、バリアを突破するのではなく「なじませて届ける」ということでした。


「ラメラ構造」が
浸透を左右する



肌のバリアである細胞間脂質、これは「ラメラ構造」と呼ばれる構造をしています。ラメラとは、「層状の」という意味を持つ言葉です。その言葉通り、細胞間脂質は、セラミドなどの油性成分と、アミノ酸などの水性成分がミルフィーユ状に重なってできています(図.2 / 写真.1)。
この構造があることで、外の刺激からお肌を守り、さらに内側から水分が出ていくのを防いでいるのです。細胞間脂質と同じ、この「ラメラ構造」をクリームや美容液に持たせることで、肌となじみ狙ったところまで美容成分を届けてくれる。これが私たちがたどり着いた「なじませて届ける」という答えです。


「ラメラ構造」の
浸透力



実際に、ラメラ構造を持つクリームと持たないクリームではどれほど浸透性が違うのでしょうか。
立体的にヒトの肌を模した皮膚三次元モデルを使って確認しました。
その結果、ラメラ構造があるもののほうが約1.77倍多く浸透していることが分かりました(図.3)。
ラメラ構造を持つクリームのほうが有効成分をより効率的に届けることができるのです。



また、ラメラ構造があることで効率的に有効成分を多く届けられるようになった結果、健やかな肌作りには欠かせない、Ⅰ型コラーゲン、Ⅳ型コラーゲンなどが生み出される量が高いこともわかりました(図.4)。
つまり、ラメラ構造があることで有効成分をしっかりと肌へと届け、健やかな肌へ効率的に導いてくれるのです。


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