原料の力を引き出す
漢方の知恵
第3話 修治を活かした原料開発
長白参発酵エキス
新たな力を引き出す
“発酵”に迫る
私たちの何気ない日常において、肌にダメージを与えるものはたくさんあります。分かりやすいものを挙げれば、ホコリやゴミ。春先には花粉の刺激に悩む方も多くいらっしゃいます。
ここでは、修治を施すことによって生まれ、健やかな肌を保つために有効な「長白参発酵エキス」についてお話をしていきます。その前に、健やかな肌の構造を見てみましょう。
健やかな肌を
守っているのは?
肌の一番表面にあたる層のことを角質層と言います。
わずか0.02mmのこの層は、実は死んでしまった細胞が集まったもので、硬いタンパク質で覆われ、外部の刺激を跳ね返す壁のような役割をします。
ここで外部の攻撃を阻止することが、健やかな肌を保ち続けるための第一条件と考えていいでしょう。
また、肌内部の水分が蒸発して乾燥しないように、肌表面に分泌されるのが天然のクリームといわれる皮脂膜です。
皮脂膜は汗と皮脂でできており、角質層が剥がれるのを防ぐ重要な働きをもっています。
角質層では角質細胞がブロックのように重なっており、この細胞の隙間を埋めるために細胞は細胞間脂質という成分を作ります。
その主成分はセラミドと呼ばれ、肌のうるおいに欠かせない働きをしています。
セラミドによる保湿と、
バリア機能の維持
油に近い性質であるセラミドは角質層の水分を維持する役割をしています。また外部の刺激から肌を守る働きも果たしています。
加齢などが理由でバリア機能が低下すると乾燥を引き起こすだけでなく、肌の中へ刺激物質の侵入を許し、肌荒れを起こしてしまうことになります。
つまり、セラミド不足は肌のトラブルを引き起こす原因になるのです。
“発酵”による
長白参の進化
これまでに、セラミドをつくる働きを高める植物として、クリスマムマリチマムという植物を見出しました。
しかし、さらに原料を探索していく中で、長白参を発酵させてつくられた「長白参発酵エキス」にもセラミドをつくる力を高める働きがあることが明らかになりました。
こちらのグラフをご覧ください。長白参発酵エキスを添加した細胞では、無添加の細胞に比べ、つくられるセラミドの量が約2倍になることが分かりました。
発酵という方法で長白参の新しい力を引き出すことができたのも、自然の力を余すことなく生かしたいという考えで研究を進めた一つの成果です。