タンパク質不足の症状・サインは？7の項目でチェックしよう

タンパク質とは？

タンパク質は、私たちの身体を作る重要な栄養素の1つです。

食事などから摂取したタンパク質は、アミノ酸に分解されて身体に吸収されると「筋肉」や「臓器」「肌」「髪」「爪」などの材料として使われます。

また、ホルモンや代謝酵素、免疫物質などの材料としても使われるほか、活動時のエネルギー源としてもタンパク質は欠かせない栄養素です。

タンパク質不足の症状・サインとは？

タンパク質が不足すると、以下のような症状やサインが現れることがあります。

• 筋肉量の減少
• 集中力・思考力が低下してイライラする
• 肌や髪、爪のトラブル
• 免疫力の低下
• 疲れやすくなる
• 骨がもろくなる
• むくみやすくなる
• 太りやすくなる
• 貧血になりやすくなる　など

タンパク質は筋肉の材料になるため、徐々に筋肉量が減少することが挙げられます。

他にも、肌や髪、爪に対するトラブルや、ちょっとしたことでイライラする、免疫力が低下して風邪をひきやすくなるなどさまざまな症状・サインが考えられるでしょう。

ただし、これらの症状はタンパク質が不足したときにのみ起こるわけではありません。

「何だか最近身体の調子が変だな」と感じたら一度病院を受診してください。

タンパク質が不足する原因は？

次は、タンパク質が不足する原因を「男性」「女性」「高齢者」の3つに分けて解説します。

• 男性
• 女性
• 高齢者

以下で、それぞれについて詳しく解説します。

男性

男性は、チャーハンやラーメンなど糖質や脂質が多い食品を好むことが多く、栄養素が偏ることでタンパク質不足に陥りやすい傾向があります。

特に年齢を重ねると基礎代謝が低下し、タンパク質不足がさらなる基礎代謝の低下を招く可能性もあるため注意が必要です。

基礎代謝が低下すると消費エネルギーが減少することで太りやすく痩せにくい体質に変化したり、基礎体温が低下して免疫力が低下したりする原因にもつながります。

女性

女性は、痩せたいという思いから偏った食事や無理な食事制限を行うこともあり、タンパク質不足の原因になる場合もあるでしょう。

例えば「カロリーが低い野菜だけを好んで食べる」「お肉は太るので極力避ける」など、タンパク質や身体に必要な栄養素が不足する行為は体調不良の原因になります。

貧血や記憶力の低下、筋肉量の減少はもちろんのこと、肌や髪のツヤが衰えて「ダイエットで痩せたけれど不健康な体型になってしまった経験」をする可能性も考えられます。

高齢者

高齢者は「年齢を重ねて食が細くなった」「お肉などは食べず、さっぱりとしたおそばを好む（食の偏り）」などを原因として低栄養状態になりやすい傾向にあります。

そのため、タンパク質が不足する高齢者の方は「3食しっかり食べていても低栄養状態」というケースも少なくないでしょう。

高齢になってタンパク質が不足すると、免疫力の低下によって感染症へ罹患するリスクが高くなることや、筋肉量の減少で転倒による骨折リスクも高まります。

もしかしてタンパク質不足？7の項目でチェックしてみよう！

次は、タンパク質が不足すると起こる症状を7の項目でチェックしてみましょう。

1. ダイエットのために自己流の食事制限をしている
2. 毎日の食事は麺類や丼物が多い
3. カップラーメンやコンビニ弁当で済ませることが多い
4. ファストフードばかり食べていると感じる
5. お菓子を食事がわりに食べることがある
6. 肉・魚・卵・大豆をあまり食べない
7. 運動量が多い・または体力の必要な仕事をしている

該当する数が多いほど、タンパク質が不足している可能性があります。

「朝食や昼食は忙しいので食べない」「ダイエット中なので野菜だけ」など、タンパク質が不足しないよう食生活を見直すことが大切です。

タンパク質不足を防ぐための方法

次は、タンパク質不足を防ぐための方法を3つ解説します。

1. 栄養バランスの良い食事を摂取する
2. プロテインやサプリメントで補う
3. 病院を受診して医師に相談する

以下で、それぞれについて詳しく解説します。

栄養バランスの良い食事を摂取する

タンパク質が豊富に含まれる食材はお肉だけではありません。

例えば低カロリーで高タンパクな鶏のささみや、腹持ちの良い卵など、豊富にある食材の中にはタンパク質をしっかり補給できてダイエットに向いているものもあるのです。

＜タンパク質が豊富な食材の例＞

また健康を維持するためには、さまざまな栄養素をバランス良く摂取することが大切です。

「毎日忙しくて食事バランスまで意識できない」という方も「お味噌汁にタンパク質が豊富な豆腐を入れる」「サラダにゆで卵とチーズを添える」など、いつもの食事にちょい足しを活用してタンパク質や必要な栄養素を補う方法もあります。

以下の記事では、筋力低下や心身の不調などを伴うフレイルについて解説しています。

フレイル予防は食事から！ちょい足しレシピで食べるフレイル予防を始めよう！

ちょい足しレシピについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

プロテインやサプリメントで補う

3食きちんと食べているけどタンパク質が不足しているかもしれないという場合は、プロテインやサプリメントで補う方法もおすすめです。

プロテインを飲む大きなメリットには「タンパク質の補給」が挙げられます。

摂取量は、体重1kgあたり1日1.3g〜2gで、体重60kgの方であれば、78g〜120gです。

また、サプリメントは商品によって1日の摂取量が定められているため、ドラッグストアの薬剤師や登録販売者に相談して適切なものを選びましょう。

注意点として、プロテインやサプリメントはあくまで食事の補助として活用します。

「ダイエット中なので、プロテインでタンパク質をすべて補給できれば良い」「食欲がないからプロテインだけでタンパク質を補給すれば良い」という考えは、タンパク質以外の身体に必要な栄養素が不足する原因になるため、注意が必要です。

どうしても食欲がわかず、栄養が不足する状態になる場合は、一度病院を受診して医師に相談し、適切なアドバイスや治療を受けましょう。

病院を受診して医師に相談する

タンパク質が不足する方の中には「きちんと栄養バランスを意識して食べているのにどうしてだろう？」とお悩みの方もいます。

ご自身ではしっかり食べているはずなのに、なぜか体調が悪い場合は、タンパク質が不足してしまう病気を発症している可能性もあるため、注意が必要です。

あくまで例の1つですが、ネフローゼ症候群と呼ばれる疾患は尿にタンパクがたくさん出てしまうために血液中のタンパクが減ることや、むくみが生じます。

「最近元気が出ない」「しっかり食べているのにどうしてだろう？」と感じる場合は、一度内科や腎臓内科を受診してください。

まとめ

本記事では、タンパク質が不足したときに起こる症状やサイン、7の項目を解説しました。

タンパク質は身体の健康を維持するために大切な栄養素です。

日頃から栄養バランスの良い食事を意識し、難しい場合はプロテインやサプリメントを活用して活力のある毎日を目指しましょう。