更年期とリウマチで起こる関節痛の違いは？見分けるポイントを解説

更年期の関節痛とリウマチの関節痛の違いは何？

ここでは、双方に起こる関節痛の違いを解説します。

• 更年期による関節痛の原因と特徴
• リウマチによる関節痛の原因と特徴
• 更年期の関節痛とリウマチの関節痛の違いをまとめると？

いずれの関節痛も「痛みが長く続いている」「何が原因かわからないので不安」という場合はなるべく早く病院を受診し医師に相談しましょう。

以下で、それぞれについて詳しく解説します。

更年期による関節痛の原因と特徴

更年期に起こる関節痛の原因は、主にエストロゲン（女性ホルモン）の減少です。

症状は一時的なものが多く、手や膝、肩や腰など複数の関節に起こります。

また、痛みは必ず同じ場所が痛むわけではなく、特定の時間に痛むわけでもありません。

加えて、気温や季節によって症状が悪化するということも比較的少ない点も特徴的です。

リウマチによる関節痛の原因と特徴

リウマチで起こる関節痛の原因は自己免疫疾患です。

症状は一般的に慢性的で、痛み以外にも関節の腫れや発赤などを伴います。

また、痛みは左右対称的に現れやすく、同じ関節の両側に痛みが生じます。

特に朝や起床時に症状を強く感じることが多い点や、寒い季節や湿度が高い環境で症状が悪化する点も特徴的です。

更年期の関節痛とリウマチの関節痛の違いをまとめると？

これまでに解説した更年期の関節痛とリウマチによる関節痛の違いをまとめます。

双方の違いをまとめると関節痛が症状の一つとして現れますが、痛む部位や痛み方、気温や季節が症状に影響するかなどさまざまな違いがあります。

そのため、関節痛の有無だけで一概に更年期かリウマチかを判断することは難しいのです。

リウマチと更年期の関節痛を見分けるポイント

次は、リウマチと更年期の関節痛を見分けるポイントを見ていきましょう。

記載したものはあくまで一つの症例です。

人によって症状は異なるため「私が感じている関節痛は更年期なの？リウマチなの？」と不安に感じたらなるべく早く病院を受診しましょう。

リウマチの可能性を疑う場合は何科を受診する？受診目安は？

次は、リウマチの可能性を疑う場合に受診するべき科と受診目安を解説します。

リウマチ科

リウマチ科は、関節リウマチを含むリウマチ性疾患を専門的に診療している科です。

リウマチ性疾患とは、骨や関節、筋肉など身体を支えて動かす運動器が免疫の異常によって全身的な炎症を伴う病気の総称です。

また、リウマチ性疾患以外にも膠原病や自己免疫疾患全般を診療している病院や、専門外来としてリウマチ外来を設けている病院もあります。

膠原病科（膠原病内科）

膠原病科（膠原病内科）は、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの全身性自己免疫疾患を診療している科です。

お家や勤務先から通える範囲にリウマチ科がなくて困っているという場合は、膠原病科（膠原病内科）を探してみましょう。

整形外科

整形外科は、骨・関節・筋肉・靭帯・神経などの疾患を専門としている診療科です。

整形外科の中にはリウマチ専門医が在籍している場合もあるため、お家や勤務先から通える範囲にリウマチ科や膠原病科（膠原病内科）がない場合はこちらを受診してみましょう。

総合病院

これまでに記載した科が設置されている病院がない場合や、リウマチの可能性を疑っているけれどさまざまな症状があるので何科が良いかわからない場合は、総合病院を受診します。

関節の痛みや腫れはリウマチ以外でも発症する可能性があるため、もしもの可能性を考慮して大きな病院で診察を受けることも検討してください。

受診目安

病院の受診目安は次のとおりです。

• 関節の痛みや腫れが1ヶ月程続き、改善が見られない
• 腫れが目立っている
• 関節の腫れや痛み以外にも気になる症状がある　など

リウマチは全身の関節に痛みや腫れ、変形を伴う進行性の病気です。

放置すると症状が進行し回復に時間がかかるため、少しでも気になる症状がある場合は、悩まずに病院で医師による診察を受けてください。

まとめ

本記事では、更年期の関節痛とリウマチの関節痛について違いや受診科を解説しました。

更年期とリウマチは症状の一つとして関節痛が起こる以外にも、さまざまな症状が起こるため「何だろう」とお悩みの際は、なるべく早く病院を受診することが大切です。

いずれの症状も悪化すると日常生活に支障が出るため、我慢せず解説した受診科で医師に状態を相談して適切な治療を受けましょう。