再春館製薬所の工場「薬彩工園(やくさいこうえん)」で工園長を務める高野徳恵(とくえ)です。学生時代から研究を続けてきて、よくこんなことを思います。
「人間って複雑だなあ。だけど、そこがいとおしいんよね」
人間は脳が発達しているので、他の生きものと違って迷ったり悩んだりする時間が長いし、幸せと不幸せの感じ方も人(個体)によって全然違います。
その上、寿命が長いでしょ。大変ですよ。
でも、せっかく人間として生まれてきたのだから、私も幸せになりたいし、皆さまにも幸せになっていただきたいと思うんですよね。
私は2児の母ですが、この頃、息子の言動が気になります。何事も「これくらいでいいか」とセーブしている感じが。
先に正解を見ようとしちゃうのでしょうかね。
周りに情報がありすぎて、「やってみたいけど、頑張る価値ある?」と経験する前から手を引っ込めている様子。
失敗するのが怖いのでしょう、可能性を自ら狭めてしまうんですね。
何やってんだ! 思わず活を入れたくなります。自分はもっと幸せになれると信じて、果敢にチャレンジしてほしい。そんなふうに思う私は、親バカでしょうか。
でも、これは誰もがやりがちなことです。
傷つきたくないから、「そこそこ幸せなら十分」と自分に思い込ませてしまう。つまり、自分に小さな嘘(うそ)をついて守っているんです。
100の幸せを感じていいのに、80の幸せで満足した気になるなんて、もったいない!
それを続けていると、80の自分が自分だと思い込んでしまって、さらに60に下がったとしても「身の丈にあった幸せ」などと思い込んでしまうのですよね。
ほんの少し勇気を出して、自分が本当はやりたいこと、ありたいと願う姿を見つめてください。
失敗したって何度でもやり直せるくらい、人間の寿命って長いんですから。
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