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リフレッシュしたいときにおすすめの気分転換の方法と注意点

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ライフスタイル

なんとなく気分が晴れないときや、嫌なことがあったとき。そして、仕事がはかどらないときも。できれば、さっと気持ちを切り替えて、有意義に時間を使いたいものですよね。
リフレッシュしたいとき、上手に気分転換をするためには3つのコツがあります。

  • 1つ目は、今思い悩んでいることとできるだけ離れた、まったく違うことへ意識を向けること。
  • 2つ目は、思いっきり集中するか、なるべく頭を空っぽにすること。
  • 3つ目は、心や体に良い作用のある行動を取り入れることです。

どうして、この3つが重要なのでしょうか。そもそも気分転換とは何なのかを解説しながら、効果的な気分転換の方法をご紹介します。

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おすすめの気分転換の方法

効果的にリフレッシュするためには、まず、気分転換することの意味を知っておきましょう。気分転換の最大の意義は、悩みの種から一時的に意識を逸らして、心の中に余裕を作ってあげることです。もちろん、効果として求めているのは、沈んだ気分を晴らすことや、仕事への集中力・能率を高めることだと思います。しかし、劇的な効果があれば何よりですが、すぐには根本的な解決に至らないことも多いものです。

よく何か気晴らしをしようとして、後から「楽しかったけど、元の状態に逆戻り」と思うことがありますよね。しかし、一時的にでも別のことに意識を向けていられたなら、気分転換は十分成功したと考えましょう。思い悩んでいる状態から離れられているあいだ、心や脳は、少しでも休息がとれているからです。そうやって意識的に心や脳を休ませることで、心や脳が回復し、力が湧いてきます。

つまり気分転換は、即効性はなくても、心や脳の休息のために必要不可欠な行動なのです。深く落ち込んでいるようなときは、すぐに効果は感じられないかもしれません。けれども「そんなことで気分は変わらない」と思い込むよりも、日常的に実践し続けることが大事なのです。

特に効果を感じやすい、おすすめの気分転換の方法をご紹介します。

音楽を聴く

手軽でおすすめなリフレッシュの方法は、音楽を聴くことです。イヤホンがあれば、場所や時間を選ばないので、試しやすいと思います。最初の段階として、まずは気持ちに寄り添うような音楽を聴くのも良いでしょう。次の段階では、ヒーリングミュージックやアップテンポな曲など、変わりたい気分に合った曲を選んで聴きます。

できれば時間をとって、映像や歌詞を見ながらじっくりと聴き入ってみましょう。BGMのように聞き流すよりも、できるだけ音楽に集中した方が気分転換の効果が高くなります。より音楽に没入できる体験としては、コンサートやライブに参加するのも非常に効果的です。また、自分で楽器を演奏したり、カラオケで歌ったりする方法も効果があります。

日光浴をする

日光浴も、気軽にできる気分転換の方法です。気持ちをすっきりさせたいときは、朝起きたら15分ほど日光を浴びて、心の状態を整えましょう。朝の光を浴びながら、胸いっぱいに空気を吸い込んで、深呼吸するとより効果的です。日光を浴びると、脳内でセロトニンという神経伝達物質が分泌されます。セロトニンには安心感や幸福感をもたらす性質があるといわれ、心を穏やかにしてくれるのです。わざわざ外に出るのが億劫であれば、窓辺で朝陽を浴びるだけでもかまいません。強すぎる日差しや、長時間の日光浴はむしろ心や体を疲れさせるので気をつけましょう。

好きな香りを焚く

気分転換したいときは、香りの力を活用するのもおすすめの方法です。実は五感の中で、嗅覚から得る情報だけが理性や思考といったフィルターを通さずにダイレクトに脳へ伝わります。香りは、直接的に感情の動きに作用できるのです。また、香りは自律神経にも作用します。自律神経は交感神経と副交感神経によって成り立っており、香りの作用で副交感神経が優位になるとリラックスしたり、ストレスを抑制したりできます。

気分転換をしたいときは、目的に合わせて香りを選ぶと良いでしょう。例えば、リフレッシュしたいときにはレモンやグレープフルーツのアロマがおすすめです。リラックスして、ぐっすり眠りたいときには定番のラベンダーを。落ち込んでいるとき、心のバランスを整えたいときはネロリやベルガモットがおすすめです。

特別感を味わいたい日には、お香を焚いてやすらぎの時間をゆったりと楽しみましょう。アロマディフューザーを使えば日常的に香りの力を取り入れられるのでおすすめです。また、強い香りが苦手な人は、ハーブティーで香りを楽しむといった手軽な方法もあります。

ハーブの取り入れ方が詳しく知りたい方は、ハーバルライフスタイリスト村田美沙さんの記事
「自然の力を、もっと身近に#01 村田美沙 さん 「なんとかなる、大丈夫」心まで変えてくれたハーブ」もご覧ください。

サウナや温泉に入る

イライラしてしまうときや、疲れがたまっているときは、入浴によるリフレッシュがおすすめです。じっくりと体を温めると、血のめぐりが良くなって、新陳代謝が活発になります。デトックス効果で体内の老廃物が排出されると、心や体の調子が整うのです。時間があれば、サウナや温泉に足を運んで、少しの非日常感を加えると気分転換の効果が高くなります。昔ながらの温泉街などを歩けば、穏やかでのんびりした町並みも楽しく、緊張した心もほぐれていくでしょう。

自宅でも、半身浴を毎日の習慣にすると自律神経のバランスが整うのでおすすめです。ぬるめのお湯にゆっくりつかると副交感神経の働きが促され、心身ともにリラックスできます。

半身浴は、38〜40℃くらいのお湯に、腰から下だけ20〜30分ほどつかります。額に汗がじんわり浮かぶくらいまで温まりましょう。入浴前後には、常温の水か白湯を飲みます。入浴前に水分をとると汗をかきやすくなり、体にたまった余分な水分や老廃物を体外に排出しやすくなります。

また、気持ちをシャキッとさせたいときには、少し熱めのお湯につかると効果的です。

適度な運動・ストレッチをする

気持ちをリフレッシュしたいときは、じっとしているよりも、体を動かした方が気晴らしになるものです。運動が好きな人は、スポーツやジョギングを楽しむことで心もスッキリするでしょう。日常的に運動する習慣がない人は、毎日、少しずつのストレッチを欠かさないよう意識すると良いですね。こわばった体をほぐし、血のめぐりを良くすることが大切です。毎日簡単に実践できる、血行を循環させるのに効果的なストレッチをひとつご紹介します。

血行循環ストレッチ

  • 両手を組んで手のひらを外に向け、息を吸いながら手先から足先まで伸ばします。息を吸いきったら、一気に息を吐いて力を抜きます。
  • 息を吐きながら、左かかとと左腕を引っ張りあうように伸ばします。これを3回繰り返します。右側も同じように行います。
  • 息を吐きながら両つま先を伸ばします。両手は目から顔、首、胸、お腹、太ももの前面までをさするようにして下ろします。これを3回繰り返します。

家族や友人と過ごす

気分転換したいときは、家族や友人と過ごすのも良いでしょう。一人きりでいるよりも、誰かと一緒にいた方が、鬱々とした気持ちに浸り過ぎずにすむからです。特に、繊細で落ち込みやすいタイプの人は、悩みを自分一人で抱え込み過ぎないように意識すると良いでしょう。心を解放して、気持ちを誰かに吐き出すことができれば、自然と気分を切り替えやすくなるものです。

家族や職場の人以外にも気の置けない友人がいれば、一緒にリフレッシュに出かけることもできますね。ただし、気を遣い過ぎて疲れてしまうときには、一人になる時間もまた大切なものです。今、自分に必要なのはどんな時間なのか、客観的に考えてみましょう。

心養生を取り入れる

漢方には「心養生」という考え方があります。心養生とは、上手に気分転換してストレスをためないようにすることで、心を健やかに保つことです。心と体は密接に結びついており、心を健やかに保つことで、体の健康も維持されると考えます。心養生の方法は、何も特別なことではありません。ここまで紹介してきた様々な方法の気分転換を、日常的に取り入れるように意識すれば良いだけです。

趣味に思いっきり打ち込むのも良いでしょう。友人とわいわい話したり、美味しいものを食べたりして、楽しく過ごす女子会なども良いですね。いつも心の状態に関心を向け、上手にストレスを消化できるよう心がけることが「心養生」なのです。

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気分転換のはずが逆効果のリフレッシュ方法

ストレスを抑制し、心を健やかに保つために、気分転換は大切です。しかし実は、気分転換をしようと思って、逆効果になってしまうケースもあります。次のような方法は、なるべく避けるようにしましょう。

昼寝のしすぎ・週末の寝だめ

疲れを癒やすためにはやはり休息が大切ですが、昼寝のしすぎや週末の寝だめは残念ながら逆効果です。生活のリズムが崩れると、体内時計のリズムも狂ってしまいます。特に起きる時間は一定にするべきで、週末になればいつも昼過ぎまで寝ているような生活は望ましくありません。なるべく早寝をして、朝は平日と同じか、少しだけ遅いくらいの時間には起きる方が良いでしょう。起きる時間が2時間以上ずれると、悪影響と言われています。昼寝も、ぐっすりと長く眠り過ぎると、かえって体がだるく重たくなることがあるのです。昼寝をしたい場合には、あらかじめアラームをセットして、15分くらいで起きた方がスッキリできます。

カフェインの取り過ぎ

コーヒーや緑茶を飲むことは、気分転換に良いようなイメージがありますよね。確かに、カフェインには眠気を覚ましたり、集中力を上げたりする効果があります。しかし、カフェインを過剰に摂取すると、興奮や不安を増幅させ、不眠や吐き気などを引き起こすことがあるのです。

健康な大人でも、コーヒーは一日あたりマグカップ3杯程度が望ましいとされています。また、いわゆるエナジードリンクには、コーヒー以上に多量のカフェインが含まれていることがあります。元気になりたいと思ってコーヒーやエナジードリンクに頼り過ぎると、健康を損なうおそれがあるので注意しましょう。

ネットニュースやSNS

ちょっとした気晴らしに、ついスマートフォンを手に取ってしまうこともよくありますよね。しかし、気分転換のつもりでネットニュースやSNSを見ることは、あまりおすすめできません。洪水のようにあふれる情報に晒されて、脳は休まるどころか興奮状態になってしまいます。のんびり休憩しているつもりでも、脳だけが大きな刺激を受け続けているのです。

特に、寝る前にSNSをチェックする習慣のある人は多いと思います。しかし、寝る前にスマートフォンやパソコンを見ると、寝つきが悪くなり睡眠の質も落ちてしまうのです。「寝室に入ったらスマートフォンは開かない」「ベッドの上では開かない」など、守れそうな範囲でルールを決めてみましょう。

気分転換をするメリット

上手に気分転換ができれば、心にも体にも、うれしい効果がたくさんあります。余裕がないと感じるときこそ、メリットを意識してリフレッシュに時間を使いましょう。

ストレスを発散できる

何よりもまず、ストレスは、放っておくとどんどん膨らみ続けてしまいます。なんとなく調子が悪いな、と思ったら、早めの気分転換で対処するようにしましょう。ストレスを溜め込み続けてしまうと、ちょっとしたことでは消化できなくなってしまいます。自分に合った気分転換の方法を見つけておけば、メンタルを上手くコントロールできるようになるはずです。気分が落ちてきたら「これ」という自分なりの対策を身につけましょう。

生産性が上がる

仕事がはかどらないときや、何か思い悩んでいるときは、立ち止まっていてもなかなか解決しないことがあります。しっかり気分転換をして、あらためて問題に向き合うと、見えなかったものが見えてくることもあるでしょう。心に余裕が生まれれば、頭もしっかり働くものです。少し寄り道をすることで、結果的には生産性が上がる場合もあります。

オンとオフのメリハリがつく

ずっと緊張状態にあると、心には大きな負担がかかってしまいます。オンの状態と、オフの状態をきっちり分けて、活動と休息をどちらも効率的にできるようにしましょう。きちんと気分転換をして休んだ方が、メリハリがついて有意義に過ごせます。仕事とプライベートのメリハリについても同様です。きっちり気分を切り替えることで、どちらもより充実したものにできるでしょう。

心身共に健康になる

気分転換をしてストレスを上手にコントロールできれば、心とともに体も健康になります。心と体は密接に結びついているものですから、どちらの健康も大切にしなければなりません。心の健康と体の健康、両方に気を配ることで、健やかな毎日を過ごせます。

まとめ

まずは自分の心の状態に、いつも関心を持ってあげることが大切です。自分の心の在りようを知り、どんなケアが必要なのかを考えるようにしてみましょう。自分自身を理解して、正しい対策を知れば、上手に気分転換して毎日を有意義に過ごせるようになるはずです。

(参考文献)
「再春館製薬所が教えるおうち漢方」新星出版社,2014年3月

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