私らしく。 by 再春館製薬所

大崎博子さん
日々20万人の背中を押す、90歳一人暮らしのプラス思考

story ストーリー| # # # # #

ストーリー

ポジティブかつ等身大の日常がSNS上で幅広い世代の共感を呼び、20万人以上のフォロワーを集めている大崎博子さん。「いまが人生で一番楽しい」という充実感の理由と、心地よく生きる秘訣をうかがいました。

まずは一歩踏み出すこと
新しい自分に出会う喜び

今年91歳を迎える大崎博子さんの1日は、近くの公園に向かうことからスタートします。

70代にウォーキングを始め、そこで出会った人たちとのおしゃべりが楽しくて、誘われた太極拳にも取り組むようになったのは80代になってから。

毎朝6時に起床して近所の公園へ。雨天以外は1日8,000歩のウォーキングと約1時間の太極拳を欠かさず実践。
毎朝6時に起床して近所の公園へ。雨天以外は1日8,000歩のウォーキングと約1時間の太極拳を欠かさず実践。
太極拳の仲間とおしゃべり。地域のコミュニティとつながっているから、刺激をもらいつつ安心な暮らしを続けられる。
太極拳の仲間とおしゃべり。地域のコミュニティとつながっているから、刺激をもらいつつ安心な暮らしを続けられる。

「歳をとるほど健康でいることの大切さを感じます。長生きしても寝たきりじゃ楽しくないでしょ」

太極拳では幅広い世代の仲間ができ、友人たちから刺激を受けることも。大崎さんの前向きな姿勢は、周囲を明るくしています。

毎日欠かさず食べているのは、米ぬかを香ばしく炒ったもの。カットしたバナナ・ヨーグルト・はちみつを合わせるのが大崎さん流。
毎日欠かさず食べているのは、米ぬかを香ばしく炒ったもの。カットしたバナナ・ヨーグルト・はちみつを合わせるのが大崎さん流。
ごはんは白米をおいしく食べたいから、代わりに自家製ぬか漬けや、香ばしく炒った米ぬかから玄米の栄養素をいただく。
ごはんは白米をおいしく食べたいから、代わりに自家製ぬか漬けや、香ばしく炒った米ぬかから玄米の栄養素をいただく。

「この間はね、健康の秘訣としてぬかを炒って食べていると話したら、50代の友人がさっそく実践してくれたの。『おいしいから毎日食べています』といってくれて、喜ばれるのってうれしいなって」

いまが一番楽しいという大崎さんは、「外に出てみることで何かが生まれることを伝えたい」と話します。

「初めて」を楽しむ気持ちが
やがて生きがいへとつながる

年齢を重ねても、大崎さんは新しい経験をプラス思考で楽しんでいます。きっかけとなったのは、78歳で習ったパソコンだそう。

「それまではガラケーもうまく使えなかったのに、ロンドンに住んでいる娘から『ビデオ通話なら顔を見ながら話せるから』と勧められて。教室に通って操作方法を習ったら、できるようになって」。

年齢を理由に諦めず「挑戦する姿勢が大事。そうすると何か合うものが見つかるはず」と、大崎さんは語ります。

よく投稿するツイッター。会ったことのない人も見てくれているので「人を傷つけない」「共感してもらえる」がモットー。
よく投稿するツイッター。会ったことのない人も見てくれているので「人を傷つけない」「共感してもらえる」がモットー。
並木道や水辺など自然豊かな公園の近くに住む大崎さん。ウォーキングの合間に見つけた素敵なものはすぐ写真に収める。
並木道や水辺など自然豊かな公園の近くに住む大崎さん。ウォーキングの合間に見つけた素敵なものはすぐ写真に収める。

その後、東日本大震災をきっかけに、遠く離れたお嬢さんと唯一連絡が取れるSNSを開始。すると、名前や顔も知らない方々から気づかいや励ましのコメントをたくさんもらうことに。

「そのお礼の気持ちで、いまでも元気が出る発信を心がけています」。

そうやって続けてきたSNSでの交流は、大崎さんの生きがいのひとつになっています。

イヤな言葉は漢字を変えて
自分好みの意味に仕立てる

また大崎さんは、一見ネガティブに感じる言葉もポジティブに変換するなど、ものごとのとらえ方も前向きです。

若いころに生け花を習っていたこともあり、部屋には常に花を飾っている。
若いころに生け花を習っていたこともあり、部屋には常に花を飾っている。
部屋には気に入ったものをディスプレイ。好きなものと暮らすのが心地よい。
部屋には気に入ったものをディスプレイ。好きなものと暮らすのが心地よい。

例えば"後期高齢者"は「漢字を見ただけで『あっち行け』っていわれているみたい。自分の納得がいく漢字はないかしら」と"高貴香麗者"に。

"気合"は「私が大事にしている日常に喜びと愛を」を表現した"喜愛"にと。90歳を超えたいま、その自然体の前向きさに共感の輪が広がり、世代を超えて元気を与え続けています。

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大崎博子さん

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おおさき・ひろこ 1932年、茨城県生まれ。78歳でパソコンに開眼、東日本大震災をきっかけにSNSを始める。都営住宅に一人で暮らし、老後のしあわせな毎日を発信し続ける。著書に『89歳、ひとり暮らし。お金がなくても幸せな日々の作りかた』(宝島社)『90歳、ひとり暮らしの知恵袋 お金をかけない素敵な毎日の過ごし方』(宝島社)など。