短時間でも生活の質向上
インターバル速歩のすすめ
「めぐり」のよい体を目指すために、ぜひ注目したいのが〝歩活〟です。〝歩く〟ことは私たちにとって最も身近な運動ですが、果たしてどのような効果があるのでしょう。
「〝歩く〟は、腕・胸・背中・脚と全身の筋肉をバランスよく使える運動ですから、短時間でも効果的。気分転換やストレス解消、リラックス効果など、精神面への作用も期待できます。続けることで心肺機能が高まり、血行促進効果も」(須永美歌子さん)
さらに運動量を上げたい方には、1日15分の「インターバル速歩」もおすすめです。
「『インターバル速歩』は、『さっさか歩き』(「ややきつい」と感じるペースの速歩)3分と『ゆっくり歩き』3分を交互に繰り返すこと。1日わずか15分で筋力・持久力の向上、脂肪燃焼、血圧低下、生活習慣病予防などの効果が期待できると言われています。体力の向上に伴い、睡眠や生活全般の質の向上も望めます」
「インターバル速歩」で運動効果を上げるポイントは、正しい姿勢。上半身を引き上げる意識で体幹をまっすぐに、肩の力を抜き、胸を開きます。「さっさか歩き」はいつもより1足分、大股を意識し、腕は後ろにしっかりと引いて歩きます。
「『インターバル速歩』は短時間でも運動効果が高いうえ、飽きずに長く続けられるという研究結果が得られています。慣れてきたら、自然公園や郊外の自然の中を歩くのもおすすめ。運動強度が上がり、気分転換にもなりますよ」
通勤や買い物など毎日の〝歩く〟シーンで、姿勢や歩幅、腕の振りを少し意識するだけでかまいません。気軽で効率的な「歩活」で、めぐりのよい体を目指しましょう。
「最大の免疫器官」整える
発酵食で始める腸活
「腸は最大の免疫器官」と言われるように、腸には体内の免疫を司る細胞の多くが存在しています。
「腸内環境が整うことで自律神経の働きが安定し、血液のめぐりもよくなり、体調全般が整います」と言うのは、発酵生活研究家の栗生隆子さん。自身の腸疾患が発酵食で完治した経験から、その効果を実感しています。
「発酵食が腸活にいいのは、麹菌や乳酸菌など発酵食に含まれる多種多様な菌が、腸内に棲む菌を活性化してくれるから。私も発酵食を始めてさまざまな不調が改善され、1カ月ほどで自然と笑顔が増えていきました。うれしいことに肌もきれいになり、気持ちも前向きになっていったのです」
そうした経験から、「自然界の一部である人間は、自然に育まれた菌に生かされていることを実感する」という栗生さん。発酵食を味方にすると、体も暮らしも自ずと自然に調和していくと言います。
おいしくて続けられる
発酵食レシピ紹介
「発酵生活は私にとっては予防。免疫力が高まったことで、病気になってから薬に頼るのではなく、自分の体を自分で守れるようになりました」
そんなポジティブな連鎖をかなえてくれる代表的な発酵食が、味噌や醤油など、麹菌を含む日本古来の調味料。紹介するレシピは保存がきくうえ、幅広いアレンジが可能です。「おいしい、調子がいい、だから続けられることも発酵生活のポイント」と栗生さん。普段の食事に取り入れて、無理なく続けてみませんか。
優しい甘さが特徴、旨味がアップの万能調味料
甘麹味噌
【材料とつくり方】ボウルに味噌150g、濃縮甘酒250gを入れよく混ぜ合わせる。容器に入れ冷蔵庫で1カ月保存可能。
●粒感の残る濃縮甘酒を使用。こんにゃくやナスの田楽に、豚キムチや麻婆豆腐のうま味調味料として。
おつまみに、ごはんのお供に、アレンジの幅がうれしい
塩麹納豆
【材料とつくり方】納豆120g(市販の納豆2~3パック分)、せん切りのにんじん30g、炒りごま大さじ1、細切り昆布少々、塩麹小さじ2、醤油小さじ1をすべて混ぜ合わせる。すぐに食べられるが、2~3日後から味が熟成してくる。冷蔵庫で1週間保存可能。
●ごはんにのせたり、マグロと和えておつまみにも。とろろとアボカドと混ぜた、ねばねば丼もおいしい。
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