仕事、家事、育児……どれも自分にとって大切だけれど、誰かのための「やるべきこと・やらなければならないこと」に時間をとられて、気づけば自分のための時間がなくなっている……。もしも、そんな風に感じたら、ちょっと頑張って早起きをして、少しでも自分のための時間をつくる! そんな「朝活」に挑戦してみませんか。朝活のメリットや、すぐに挑戦できるおすすめの活動をご紹介します。
朝活とは
朝活とは、文字通り「朝に活動すること」です。
「活動」の内容は自由で、特に決まりなどはありません。しいていえば、ただの「早起き」と違っているのは、朝早く起きることで生まれる時間を有意義に使うよう意識することでしょうか。
- 美容や健康のための運動
- スキルアップのための勉強
- リフレッシュのための趣味
このような、普段「もっと時間をかけて取り組みたいと思っていること」を、朝活にする人が多いようです。
朝時間を活用するメリット
朝活に魅力を感じたとしても、やはり「朝は少しでも長く寝たい」「わざわざ早起きをするのはきつい」と思ってしまう人もいるかもしれません。けれども、朝活には「朝だからこそ」のメリットがたくさんあるのです。
朝の時間を活用することの、3つのメリットを解説します。
①生活リズムが整う
1つ目は、生活リズムが整うことです。
朝活のために頑張って早く起きれば、夜も、自然と早く寝付けるようになります。
なぜなら、朝陽を浴びると分泌される「セロトニン」というホルモンが、夜には睡眠を促す「メラトニン」というホルモンに変化するからです。しっかりセロトニンが分泌されれば、活動的に午前中を過ごせる上に、夜にはぐっすり眠れるといわれています。せっかく朝活のために早起きをするのなら、短時間でも構わないので、ぜひ太陽の光も浴びましょう。
②効率・生産性が上がる
起きてすぐの時間帯は、睡眠によって充電が完了した状態です。リフレッシュしてすっきりした頭や体は、しっかり活動モードに切り替わります。
自分の時間はつくりたいけれど、早起きはつらいから夜更かしでいいや…と、つい思ってしまうかもしれません。
しかしながら、日中の活動によって、夜には頭や体がすっかり疲れているのです。夜更かしをしても集中力はなく、結局ダラダラするくらいしかできなかったという経験は、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
朝活なら、元気のあるうちにやりたいことに取り組めます。また、朝に何をしたいのか、そのために夜をどう過ごすかといった計画を立てられるようになるため、1日の効率・生産性が上がり、満足度の高い生活を送ることができるはずです。
③心や生活に余裕が生まれる
朝からバタバタと慌てて家事や身支度をしていると、1日の始まりからすでにどっと疲れた気持ちになってしまいがちです。一方、朝活のために早起きをしていれば、自分のやりたいことをやって朝から満足感が得られる上に、家事や身支度に使う時間にも余裕が持てるというもの。やりたいことのために起きるのであれば、起床時のおっくうさも軽減できるかもしれません。
さらに、心や生活の余裕は「ものの選び方」によって生み出すこともできます。考え方一つで日々の生活がちょっと楽になる、そんな「ものの選び方」について、デザイン活動家のナガオカケンメイさんが語ってくださったインタビュー記事がこちらです。ぜひご覧ください。
ナガオカケンメイさん|時間がもたらす“効能”とは。心を満たす「ものの選び方」
何をする?おすすめの朝活
「自由に使える時間がもっとたくさんあれば、いったい何をしたいだろう?」と、少し考えてみてください。
もしもパッと思い浮かぶことがあれば、それが朝活に適していると思います。自分磨きのための活動でも、自分が楽しむための活動でも、何を選んでもかまいません。
これといってやりたいことが思いつかない場合は、次のようなことに挑戦してみてはいかがでしょうか。
①運動
適度な運動は、朝活にとてもおすすめです。
体をほぐして、動かして、気持ちよく1日のスタートを切りましょう。
おすすめの運動は、ウォーキング・ランニング・ヨガ・ストレッチ・筋トレなどです。朝からへとへとになってしまうほどの激しい運動ではなく、自分の体力に合った軽い運動の継続が朝活には向いています。
運動が日常的な習慣になっていない場合は、まずはストレッチから始めるのがおすすめです。動画などを見ながら、朝にゆっくり体内のめぐりを整えるようにすると、だんだん体が軽くなっていくのが実感できます。
②勉強
読書や資格の勉強なども、朝活におすすめです。
読みたい本や、もっと学びたいことがあるけれど、日中はなかなか時間が取れずにずっと後回し…という人もいるのではないでしょうか。
早朝は、集中できる静かな環境を確保しやすいというメリットがあります。家族がまだ眠っている間に起きて、温かい飲み物を飲みながら読書や勉強をすれば、たとえ長い時間でなくても大きな満足感を得られるでしょう。朝活に読書や勉強ができると「自分はよく頑張っている」という自信にもなり、自己肯定感を向上させることにもつながります。
③趣味
自分の趣味に十分な時間が取れない場合にも、朝活がおすすめです。
「朝、早起きをした分だけ、自分の好きなことができる」
そう思うと、朝、前向きな気持ちで目覚めることができます。気分転換やリフレッシュにも効果的です。自分のやりたいことを我慢し続けているとストレスが溜まってしまうので、他の予定が干渉しにくい早朝の時間帯を自分の趣味の時間にしてしまいましょう。
朝活を継続するコツ・注意点
朝活に興味を持って始めてみるのであれば、せっかくなので長く継続していきたいですよね。
朝活を長く継続するためのコツや、注意点について解説します。
①目的や目標を明確にする
まず、朝活を続けたいのなら、目的や目標を明確にしておくことが効果的です。
とりあえず早起きをするというだけでは、すぐに「今日はまあいいや」と思ってしまう日が来てしまいがちです。その気持ちに打ち勝つためには、自分の中にはっきりとした目的や目標があるとよいのです。
例えば運動なら「次のマラソン大会に出る」「3kg痩せる」、勉強なら「気になっていた資格を取る」など、達成したいと思うことを目標にするとよいでしょう。
②無理なく続けられる範囲でおこなう
目的意識を持って朝活に取り組むことはとても重要ですが、朝活を充実したものにしようとハードルを上げすぎると、後から苦しくなりがちです。無理なく続けられる範囲でおこなうことが、継続のコツになります。達成しやすい小さな目標を細かく設定していくか、大きな目標に向けて気長にチャレンジしていく気持ちで取り組むとよいでしょう。
朝活は、あくまでプラスアルファと考えるのがおすすめです。朝活の成果を出さなければならないだとか、無意味なことをしてはいけないだとか、意気込みすぎず気楽に続けていきましょう。
「普段なら寝ているだけの時間に活動している」という、それだけでもう十分なのです。その満足感を大切にしましょう。
③夜更かしをせず早めに就寝する
朝活を継続するためには、必須条件である「朝早く起きること」が最大の難関となります。
早起きを継続するために重要なのは、早く起きようとすることというよりも、そのために早く寝ようとすることです。
寝るのが遅くなってしまえば、当然朝起きるのはつらくなります。また、睡眠時間を削るのもあまりよくありません。つい夜更かしをしないように気をつけて、就寝時間を決めてきちんと切り上げ、早く眠る習慣が大切です。
④朝活イベントやコミュニティに参加する
1人で朝活を続ける自信がない場合は、朝活イベントや朝活コミュニティに参加してみるのはいかがでしょう。
自分の頑張りや朝活の成果を報告し合って達成感を共有すれば、1人よりも継続できる場合が多いと思います。同じ目的を持って朝活に取り組む人のコミュニティを探せば、有意義な情報交換も可能です。
まとめ
朝活は、毎日の心と生活を充実させるメリットだらけ。
ものすごく頑張らないとできないことのようなイメージがあるかもしれませんが、自分に合った内容・時間でかまいません。
例えば、まずは「少しだけ早起き」、そして「少しだけていねいに朝食をつくる」というのも素晴らしい朝活です。時間や余裕が生まれれば、その分だけ、ちょっとした“ひと手間”をかけることができます。
料理家として、母として、毎日をていねいに暮らす細川亜衣さんの記事がとても参考になると思うので、ぜひ読んでみてくださいね。
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