高齢者のフレイル予防法は4つ！早期予防で健康な心と体を維持しよう！

フレイル予防は何歳から始めるべき？

フレイル予防は何歳から始めるべきかについて、東京都福祉保健局では「主に65歳から74歳の方はフレイルの予防を意識した取り組みを開始するべき時期」としています。

しかし、近年では働き盛りの世代にもフレイル予備軍と言われる方が増加しているため、年齢関係なく、なるべく早くフレイルの予防を始めるべきでしょう。

そもそも、フレイルって何？と思った方は、以下の記事で詳しく解説しているのでそちらも参考にしてみてください。

フレイルとは？意味や症状・3つの予防法を簡単に解説！

フレイルは3つの方法で予防しよう！

次は、フレイルを予防する3つの方法をそれぞれ詳しく解説します。

1. タンパク質を含む栄養バランスの良い食事
2. 筋力トレーニングや体操・ストレッチなどの適度な運動
3. ボランティア活動による社会参加

以下で、それぞれ解説していきます。

1.タンパク質を含む栄養バランスの良い食事

フレイルの予防法1つ目は、タンパク質を含む栄養バランスの良い食事です。

身体的フレイルは、筋力の減少や運動器などの障害によって歩行機能が低下した状態です。

特に、タンパク質が不足すると筋肉量の低下に拍車をかけることから、ちょっとした場所で転倒しやすくなったり、活動量の減少につながったりするリスクがあります。

活動量が減少すると食欲が減退し、更にタンパク質が不足して筋力が低下するなど悪循環に陥ることから、積極的にタンパク質を摂取することがフレイルの予防につながるのです。

また、タンパク質以外にも下に紹介するフレイル予防10品目のうち最低4品、できれば7品をバランス良く摂取することが推奨されています。

1. 魚
2. 油
3. 肉
4. 牛乳
5. 野菜
6. 海藻
7. 芋
8. 卵
9. 大豆製品
10. 果物

栄養バランスの良い食事は、身体の健康を保つためにも大切です。

食欲がないからといって「朝はパンだけ」「昼はお蕎麦だけ」「夜は寝るだけなので食べない」など単品での食事や、食事を摂らないという行為は控えましょう。

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2.筋力トレーニングや体操・ストレッチなどの適度な運動

フレイルの予防法2つ目は、筋力トレーニングや体操・ストレッチなどの適度な運動です。

• 筋力トレーニング：筋力の低下や減少を予防する
• 体操：5分〜10分の軽い運動で体全体を動かし、フレイル予防につながる
• ストレッチ：筋肉の柔軟性を高め、関節の動きに改善を促す

筋力トレーニングには足腰を鍛える「スクワット」や「つま先立ち」などがおすすめです。

また体操は自治体がフレイル予防体操を実施していたり、YouTubeにてさまざまなフレイル予防体操を公開しています。

最後に、ストレッチは加齢などによって動かす機会が減り、硬くなりがちな筋肉の柔軟性を高め関節の動きを改善させる効果も期待できます。

注意点として、いずれの運動も「まずはできる範囲から行うこと」が大切です。

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3.ボランティア活動による社会参加

フレイルの予防法3つ目は、ボランティアなどの社会参加です。

パートナーの喪失や不安定なメンタルが原因で社会とのつながりが減少すると、家にずっと閉じこもってしまったり、日常生活での活動量も減少してしまいます。

その結果、認知機能や活動意欲が低下し、社会的フレイルを招く恐れがあります。

そのため、自治体が主催するボランティア活動などを活用し「外出をして人とコミュニケーションを取る」「適度な運動で体を動かす」などの試みが必要です。

また自治体によっては先ほど記載した、フレイル予防体操教室を開催しているケースもあります。

このような場所へ顔を出してみることも社会参加の1つとなるでしょう。

フレイルの予防は「3つの柱」が大切！高齢者が意識したいフレイル3つの要素を解説

もしかしてフレイル？と思ったら、6つのチェック方法を活用しよう！

「自分はもしかしたらフレイルかもしれない」「元気だと思っているけれどフレイルのチェックをしてみたいな」とお考えの方へ。

フレイルチェックは、お家で簡単に行える6つの方法があります。

1. フレイル基本チェックリスト　25項目
2. フレイル健診質問票　15項目
3. 簡単チェック法（指輪っかテスト＋イレブンチェック）
4. 栄養チェック　7項目
5. オーラルフレイル・チェック（口腔機能のチェック）
6. アイフレイルチェック

フレイルチェックについて詳しく知りたい方はこちら

テレビを見る時間や、ちょっとしたスキマ時間にぜひ活用してください。

ただし、フレイルを正しく診断するためには病院受診が必要です。

チェック方法はあくまで簡易的なものですので「フレイルチェックで当てはまる部分があった」という場合は病院を受診して医師に相談してみましょう。

フレイル予防のために知っておくべきこと

次は、これからフレイル予防を始める際に知っておくべきことを3つ解説します。

1. フレイル予防は本人の周囲も協力する必要がある
2. 自治体で予防アプリや、教室などの取り組みを行っている場合もある
3. 定期的に病院を受診して健康状態を把握することも大切

以下で、それぞれ解説していきます。

フレイル予防は本人の周囲も協力する必要がある

フレイル予防は、予防しようとする本人の意思だけでなく周囲の協力も必要です。

• フレイルかな？と感じたら周囲が病院受診を促す
• 定期的な交流をおこない、社会参加を促す
• 一緒に運動へ参加するなど、運動不足を解消できるよう促す　など

年齢を重ねると「何をするにも億劫」という方や「正しい情報を得ることがむずかしい」「仲の良い友人や家族と距離が離れて楽しみが減る」などさまざまな状況が予想されます。

まずは周囲が本人の様子を定期的に確認・把握しつつ「あれ？」と思ったら病院受診を促したり、解説した予防法を日常生活に取り入れられるよう意識したりすることが大切です。

自治体で予防アプリや、教室などの取り組みを行っている場合もある

近年、自治体や市、区などでフレイル予防アプリの開発や、予防教室が開催されています。

フレイル予防アプリには「歩数計測」や「睡眠時間・血圧等の記録」「アプリ登録者のスマホデータからAIがフレイルのリスクを点数化する」などの機能が備わっているようです。

また、アプリ登録者の家族に対して1日の歩行数が少ないと通知で伝えてくれたり、アプリ上で予防教室の申し込みができたりと非常に便利なアプリもあります。

他にも、さまざまな方と触れ合いながら楽しく運動できる予防教室も、年齢を重ねて社会との関わりが薄くなりやすいご高齢の方にとってフレイル予防や健康維持に有効です。

フレイル予防教室では、自宅等で継続できる運動やオーラルフレイルの予防法、栄養の重要さなどについて講話や実技をおこないます。

継続的にフレイル予防に取り組めることを目的とした教室であるため、これからフレイル予防を検討しているのであれば、一度参加をして正しい知識を学ぶことが大切です。

ご興味がある方は、お住まいの自治体や市区町村で予防アプリや予防教室の試みが行われているかを一度地域包括支援センターなどで聞いてみましょう。

定期的に病院を受診して健康状態を把握することも大切

フレイルを予防するためには、定期的にかかりつけの病院を受診することも大切です。

近年インターネット上でフレイルや生活習慣病などの病気をチェックする方法や、症状などを記載しているサイトも多いですが、正しい診断は医師の診察や問診が必要となります。

予防法など役立つものは日常生活に取り入れつつ、月に1回は病院を受診して「今困っていること」「健康状態はどうなのか」を医師に相談してみましょう。

まとめ

本記事では、フレイルを予防する3つの方法や、予防のために知っておくべきことを解説しました。

働き盛り世代から高齢者の方まで、まずは一度フレイルへ関心を持ち「何歳になっても健康な心身」を維持できるよう、予防に取り組んでいきましょう。