ムシムシする季節がやってきましたね。
夏の暑さは、せっかく回復した気 (エネルギー)を消耗させてしまうので、体力が減退します。
さらには、湿気や熱気が体の内側にこもることで気 (エネルギー)のめぐりが滞ってしまうのです。
重だるさや熱っぽさなどの不調が生じてしまうのも、こうした自然の理(ことわり)によるものと漢方では考えます。
暑さから逃れたくて、冷たいものを取り過ぎると冷えやむくみが起きてしまいがち。
空調のきいた部屋と外を出たり入ったりすると、気温差から自律神経が乱れて、疲れや頭痛が悩ましい。
次から次へと不調が現れて、つらいですよね。つまり、夏は、一年のサイクルの中で心身が最もまいってしまいやすい時季なのです。
そこで、今回は、「夏は積極的にお休みしていい季節なのですよ」というお話をしたいと思います。
おうちオアシスで休みましょう。
一年も一生も穏やかに
そもそも、休むとは、どういうことでしょう?
夏の場合は、日差しが強く気温も高い環境が続くのでむやみに外で活動せず、涼やかに過ごして体力と気力のバランスを整えることが最も手軽な休む方法ではないでしょうか。
そのための安心できる癒やしの場所として、おうちを「オアシス」にしてみましょう。夏に休むことは、一年をすこやかに過ごすための「調律 (チューニング)」と捉えるといいですね。
さらに、人生の周期を長い目で考えると、しっかりとお休みしていい時期があるのです。それは、45歳から55歳くらいの間に多くの人が経験する「更年期」。
個人差はあるものの、ホルモンバランスの変化から、夏の不調と似たのぼせ、ほてりなどが起こりやすいもの。猛暑による不調も、更年期のしんどさも、おうちオアシスで休めば少しでも楽にやり過ごすことができます。
更年期は
「2回目のサナギ」の時代?
薬彩工園・工園長の高野徳恵です。
私は今年48歳になるので、まさに更年期に入っていくところ。生物学を研究してきた私にとって、自らの体にどんな変化が訪れるのか、実のところ興味津々なのです。
女性は初潮から閉経まで約半世紀の間、月経という自然のサイクルとともに生きています。更年期は、その周期が次のステージに移り変わる節目。
個人差はありますが、更年期特有の不調は辛いものですから、無理に前向きになる必要はありません。
ただ、「これまでの私、よく頑張ったね、お疲れ様!」と、ご自身に声をかけてあげませんか。
この時期を乗り越えれば、心身ともに自由で少し誇らしい私になれる——そう捉えられたら、すてきですよね。
思春期が少女から大人の女性に成長する「サナギ」の時代なら、更年期は「2回目のサナギ」の時代なのかもしれません。
見えない内側では、次に向けた変化の嵐が吹いています。
思春期の頃は、周りの大人が見守ってくれましたが、いまの私たちはもう大人。自分の心と体を慈しんであげてほしいのです。
人生100年時代。自然の摂理に身を委ねて心身を休めれば、私たちはもう一度、チョウになれるのだと思います。更年期を新たな章の準備期間と捉えませんか。
「若い頃はモンシロチョウだったけど、次はアゲハチョウみたいに自由に飛びたいな」なんて。
生まれ変わる自分に、一緒に期待してみませんか?
「何かしなきゃ」から
自分を解放しよう
おうちオアシスで休んでいると、暑さからは守られるものの、別のお悩みが......。
「何もしないのって、怠けじゃない?」
「先送りにしてた趣味とか家事とかやらなきゃ」
そんなふうに、休息中なのに何かをやる「べき」とご自身を義務感で縛っていませんか。
それでは、心が休まりませんよね。しんどい時には、できなかったことより、
できたことを認め、ご自身をほめてください。
「今日も機嫌よくすごせた私って、えらい! 明日も楽しくね」と。
夏は毎年めぐってきますし、人生は続きます。休むとは、怠けることではなく本来持っている元気を信じること。ご自身を大切にする、前向きな調律習慣です。
生体リズムが
夏に乱れる理由
ポジティブリズム事業部の間地大輔です。
私たちは一日、一週間、一年といった時間の中で、休息と活動のサイクルを繰り返して生きています。一人一人が持っている生体リズムを整えて日々をすこやかに過ごすために、取り入れたいのが睡眠・朝食・入浴。
三つの生活習慣を大切にしましょうと、これまでの【おうち養生】でお話ししてきました。
けれども、夏はこの三つの生活習慣を整えるのが難しくなるのが悩ましいところ。
それは、今回おすすめした夏の過ごし方に理由があります。
おうちで休息する時間が増えると、おのずと一日の活動量はダウンします。
すると、夜にうまく眠れない、朝は食欲が出ない、お風呂はシャワーで済ませがちになるなど、睡眠・朝食・入浴の質が下がって、生体リズムが乱れやすくなってしまうのです。
三つの習慣を整える
テンポづくり
夏に乱れがちな生体リズムを整えるコツは、睡眠・朝食・入浴の習慣をアレンジして「テンポ」をつくること。
朝に目が覚めたら、ベランダや窓際で15秒だけ日光を浴びましょう。朝の合図が体に送られるので、シャキッと活動モードに入ります。
朝食は、トマトや冷や奴(やっこ)でも十分です。ショウガ・ネギ・大葉など温める薬味を添えれば、冷えを防ぐ養生に。一口ずつよくかむと一定のテンポが刺激となって、自律神経を整えるセロトニンが分泌されます。
夜は、ぬるめのお湯につかって、空調によって冷えた首元や足首を温めましょう。
湯船が苦手な方は、足湯もおすすめ。温まった体がゆっくりと熱を逃していく過程で、自然な眠りへ。
それだけ? というささやかな「テンポづくり」を習慣にすれば、生体リズムが整って、夏をすこやかに過ごせますよ。
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