高野徳恵のかわいらしく#004

高野徳恵
「気晴らし」上手になれたなら

column 連載| # # # # #

高野徳恵|高野徳恵のかわいらしくvol.4「気晴らし」上手になれたなら

「明日が楽しみになる心持ち」について、再春館製薬所・高野徳恵が軽やかにお話しするコーナーです。長年の研究開発経験を持つ高野ならではの、人間を少し俯瞰(ふかん)した「生き物として見つめる視点」が特徴。人間だからこその迷いや複雑さをいとおしみながら、うまくいかない時の「気晴らし」について、明日へのヒントをおすそ分けします。

何だか気分が上がらないな、うまくいかないな。

そう感じる日は、誰しもありますよね。そして、つい考えてしまうんです。「私の何がいけないんだろう」って。結論を先に言うと、あなたは心が弱いわけでも、努力が足りないわけでもありません。

だったら、どうして? 実は、季節やお天気、周辺環境など、自然のめぐりが原因だったりもするんですよ。

え......? と思う前に、友人の経験談を聞いてください。
彼女は秋冬になると、決まって体調を崩す人でした。食事や睡眠時間に気を配り、運動して体力をつけるなどケアしているのに、成果が出ない。
「どうして変われないのかな」と表情を曇らせていたのです。その姿を見ていられなくて「環境を変えてみたら?」と提案してみました。すると、離れた土地に移り住んだ彼女から電話が。

「私がダメなわけじゃなかったの」。晴れ晴れとした声で言いました。
敏感な体質だったことに気づいたんだそうです。新天地は気圧や気温、日照時間など気候が体に合っているようで、食べものもおいしいの、と喜んでいました。人は自然と一体に生きてるんだなと感じたエピソードの一つです。

「気」という言葉を、よく耳にします。元々持っている気が整った状態が「元気」なのでしょう。彼女は転地して気が回復しましたが、そこまで大きな行動はできないよ、という人は多いですよね。

はい、無理はしなくていいんです。
ちょっと傷のあるリンゴだって、「まぁいいか」と思って傷を取り除いて食べたら、おいしいでしょう? 調子が上がらないことも含めて、自分自身のことも丸ごと愛してあげましょうよ。

好きなお茶をいれたり、お散歩したり、それは自分の心にパッと晴れ間をつくってあげること。

「気」を晴らす、これが「気晴らし」です。あなたはあなたのままで素晴らしい存在なのですから、回復のコツさえつかめば大丈夫。

更新

高野徳恵

たかの・とくえ
長年ドモホルンリンクルの研究開発に携わった経験を生かし、自社工場「薬彩工園」の工園長を務める。漢方の知恵と人の思いが集まるものづくりの学び場の責任者として、製品品質、自然との共生、お客様の満足を追求し続けている。