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「自己肯定感」とは ? 高い人・低い人の特徴、高める方法を解説

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ライフスタイル

「自分は他の人より仕事ができない」
「失敗するのが怖くて物事に挑戦できない」

仕事や人間関係で、このように考えてしまうことはありませんか ?
日頃から自分を否定しネガティブな気持ちになりがちな人は、「自己肯定感」が低いのかもしれません。

人生をより豊かにする要素のひとつである、自己肯定感。自己肯定感を高められれば、劣等感を感じたり失敗を恐れたりすることもなくなり、何事も肯定的に考え行動することができるようになるでしょう。

まずはじめに自己肯定感とは何かというところから、自己肯定感が高い人・低い人の特徴、さらには高め方まで、仕事や人間関係で悩みがちな人が生きやすくなるようなヒントを解説していきます。

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自己肯定感とは

自己肯定感と自己効力感の違い

自己肯定感とは、「自分自身のいいところも悪いところも受け入れ、ありのままの自分を認めて肯定する感覚」という意味を持っていますが、人は誰しも、他人と比べて自分が劣っていると感じてしまうことがあります。もし他人と自分を比較してしまっても、そのままの自分を認め、自分にしかない価値を知る。こういった認識を通して生まれる感情が「自己肯定感」です。

たとえば仕事でミスをしてしまった時、自己肯定感が低ければ「自分はダメだ」と落ち込み、業務を円滑にできなくなってしまう弊害も。一方、自己肯定感が高ければ「ミスする自分も自分だ」とポジティブな考えを持ち、積極的に仕事に取り組むことができるのです。

また、自己肯定感と同様に、よく耳にするようになった「自己効力感」という言葉もあります。似たような言葉ですが双方は異なる意味を持ち、自己肯定感が「できる・できないを問わず、自分を肯定する感覚」であるのに対し、自己効力感は「自分の"できる"能力を、強く肯定する感覚」です。どちらも仕事や日常生活において必要な要素と言えるので、高めておくことで自身のモチベーションアップに繋げることができるでしょう。

自己肯定感が高い人の特徴

そもそも自己肯定感が「高い」状態とは具体的にどのような状態を示すのでしょうか ?
自己肯定感が高い人に共通して当てはまる、3つの特徴をご紹介します。

前向きで肯定的

自己肯定感が高い人はポジティブな考え方を持ち、肯定的な姿勢でいることができます。例えば、「優柔不断」を「慎重」と違う言葉で言い換えてみたり、短所を短所とせず長所だと考えることができるのです。どんな自分も認められる状態にあるので、ネガティブな感情に陥ってしまいそうになってもすべてを受け入れ、前向きな考え方を持っています。

感情に振り回されずコントロールできる

物事を肯定的に捉えられるということは、それだけ意志が強いということ。他人から否定的なことを言われたとしても感情的になるのではなく、異なる価値観だと認め、積極的に受け入れることができます。自己肯定感の高い人は感情をうまくコントロールして、ストレスやマイナスな感情に振り回されずにいられるような、強い意志と自信を持っています。

失敗を恐れない

「普通なら失敗する」と思われる場面に出くわした時に、くじけず積極的にチャレンジすることができるというのも、自己肯定感が高い人の特徴のひとつ。マイナス面も受け入れプラスに変換する能力に長けているため、失敗を恐れるどころか何に対しても貪欲で努力を惜しみません。だからこそ、目標が高ければ高いほど意欲的に挑戦することができ、実現する力を持っているといえます。

自己肯定感が低い人の特徴

反対に、自己肯定感が「低い」状態にある人の特徴を3つ、ご紹介します。

他人と比較する傾向がある(劣等感が強い)

自己肯定感が低い人は、自分と他人を比べてしまい、ネガティブな状態になりやすい傾向があります。他人ができていることに対し、「自分はできない」という思考が先立ってしまうことで不安や劣等感を感じ、その結果、行動を起こすモチベーションが大幅に下がってしまうのです。こうした比較は、ミスを極端に恐れたり、本来の実力を発揮することができなかったり、マイナスな思考や行動へと繋がりやすくなります。

理想と現実の自分に乖離がある(承認欲求が強い)

"現実の自分"と、「なりたい」と望む理想の自分に対する"自己評価"に大幅なギャップが生じていることも、自己肯定感が低い人の特徴のひとつ。理想が先行していると、そこに達成するまでのビジョンが明確に持てず、その落差に苦しみ、自己評価がどんどん低くなってしまいます。

その結果、低くなった自己評価を高めるため、誰かに評価・承認して欲しいという欲求が強くなり、他人主体の考え方にシフトしてしまうことも。自分の強い意志を持った自己肯定感の高い人とは反対に、決断を他人に委ねてしまうことで他人の目や評価を気にするようになり、さらに消極的な思考に陥ってしまうのです。

人間関係など過去にトラウマがある

自己肯定感の強さは、それまでの体験によっても大きく左右されます。例えば、幼少期に両親からよく怒られたことのある人は、否定された経験から「自分はできない人間だ」と自信を失ってしまい、そのトラウマから自己肯定感が低い考え方をするように。また、恋愛や人間関係、仕事などで失敗し自信を失ったことのある人は、その経験を繰り返したくないという意識から失敗を恐れて行動できなくなり、積極性を失ってしまうこともあります。

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なぜ自己肯定感は低くなるのか?原因とは

自己肯定感が低い人は、無意識に「自分はダメだ」と否定的な感情が先立って出てきてしまいます。この思い込みは自分ひとりから自然発生したものではなく、他人や環境、生活のなかで何かしらの影響を受け生まれたものです。上記で挙げたトラウマなど、自己肯定感の低さにはさまざまな原因がありますが、外的要因によるものがほとんど。他人や環境から否定的な行動・感情が与えられた結果、自分自身を認められなくなってしまうのです。

しかしながら、感情には起伏があるので、常に同じ状態でいるわけではありません。つまり、下がっている自己肯定感は高めることもできるのです。少し意識して取り入れるだけでも自己肯定感は上げられるので、すぐに「ダメだ」となるのではなく、まずひとつ、できることからチャレンジしてみましょう。

なぜ自己肯定感が低いのか ?については
詳しくは「自己肯定感が低い原因5選【高める習慣とNG習慣も紹介】」をご覧ください。

自己肯定感を高める方法5選

自己肯定感を高めるにはいくつかの方法があります。毎日の生活に取り入れることで肯定的な感覚を身につけることができる、効果的な方法を5つご紹介します。

現状の自分を把握する

まず、自己肯定感を高めるために必要なのは、「マイナスな感情を持っている自分も受け入れる」こと。真っ先に「自分はダメだ」と考えるのではなく、ネガティブな部分を払拭し、「この考え方もOK !」と自分を認めてあげましょう。自己肯定感が高い人ならすぐにポジティブな思考ができるものですが、低い人にとってはなかなかむずかしいもの。何に対してネガティブと捉えているのか、今の自分を把握することが最初の一歩です。

また、「いまの不安や悩みを、思いつくだけ紙に書き出してみる」ことも効果的。見える化することで曖昧な状態から頭が整理され、現状の課題や思考パターンが見えてくるでしょう。俯瞰することで「実は想像よりもちっぽけなことで悩んでいたのかもしれない」と自分を肯定的に捉えるきっかけを見つけられるかもしれません。

失敗した際に自分を否定しない

何かに挑戦する時、人は誰しも失敗することも当たり前なのですが、その「失敗」をどう受け止めるかによって、自己肯定感は高くも低くもなります。失敗したことに対して強く自分を否定するのは、自己肯定感の低下に繋がる可能性があるため、注意しましょう。

失敗した際の対処法としては、「こんな時もある」「挑戦しただけ偉い !」というように、失敗した自分を認めてあげるのも良いかもしれません。失敗を否定するのではなく、まず最初に自分を褒める習慣を身につけることで、段々とポジティブに物事を考えられるようになります。

第三者として自分にアドバイスを考える

客観的な視点で自分に向き合うことも大切です。「第三者の視点で自分を客観視する」ために、自分が今置かれている状況を他人が体験していると想定して、その人へどのようなアドバイスができるかを考えてみてください。もしその人が失敗して自分に相談してきたら、どんな言葉を投げかけてあげることができるでしょうか。

他人に対してであれば「大丈夫 !」「悩むようなことじゃない」などポジティブな言葉が出てくると思います。その言葉をそのまま自分で受け取ってみると、これまで見えてこなかった新しい視点で状況を捉えることができるようになるかもしれません。間接的に状況を把握できるようになれば、多角的に物事を見る力が身につくでしょう。

ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変換する

自己肯定感が低い人は「できない」「無理だ」といったマイナスな言葉を使う傾向があります。「できない」と決めつけるのではなく、「できるかも」とポジティブな言葉に変換するよう心がけてみましょう。すぐにネガティブな言葉が出てきてしまうのは、最初からそう思い込んでしまっているということ。

その思い込みから脱することができれば、自分を認めて許してあげることができます。
言葉ひとつで気持ちは変化するものなので、口にする前にポジティブな言い換えを意識してみることなどがおすすめです。

自分の意思や感情を大切にする

他人にリードしてもらうのではなく、自分で物事を決めることは、自己肯定感を高めるうえでも「自分」の人生を生きるうえでも、とても大切なことです。他人は他人であり、自分ではありません。自分の意思や感情を大切にし主体性を持つことで、より自分らしい人生を送ることができます。自己肯定感の低さの根底は、自分を一番に考えられていないことにあるので、自分への思いやりを大切にして、自己肯定感を高めていきましょう。

いまの自分の状態や感情が肯定的なのか否定的なのかよくわからない・曖昧だという人は、自己肯定感チェックリストで診断してみることをおすすめします。リストにあてはめることで、自分のいまを見つめ直すヒントが見つけ出せるかもしれません。

あなたの自己肯定感はどのくらい? 簡単にチェック !
自己肯定感チェックリスト10問【簡単セルフ診断】」に手軽にできる自己肯定感チェックリストを用意しました。こちらの記事もぜひ見て下さいね。

自己肯定感についてのよくある質問

Q:自己肯定感が仕事にもたらす影響はどんなものがあるのか?
A:自己肯定感が高ければ、自信を持って働けるため仕事に対しても前向きに取り組むことができるようになります。率先して業務をしたり新しいスキルを得ようとするなど、自主的に行動できるので、職場での信頼感も高まり、仕事のパフォーマンスも上がるでしょう。

Q:自己肯定感を高めるため、身につけたほうがいい行動は?
A:日常的に「自己肯定感を高めるための習慣」を繰り返すことでも、考え方は変わってきます。たとえば、湯船につかる、部屋の掃除をする、散歩をするなど。
これらは「本当に自己肯定感アップに繋がる行動なの?」と思われるかもしれませんが、実は「自分主体の生活をすること」が、ポジティブな思考を手に入れる手段のひとつ。

自分にとって気持ちが落ち着く行動をとれば、いまのままの自分を素直に受け入れることができるでしょう。さらには、いつも「笑顔」を意識するのも自己肯定感に影響を与えるといわれています。笑顔には自分も他人も幸せな気分にし、心をリラックスさせる効果があるとされているので、笑顔が自然にこぼれるようになれば、自己肯定感も高まっていくに違いありません。

Q:子どもの自己肯定感の高め方は?
A:幼い頃に何を経験し何を感じてきたかは、大人になってからの自己肯定感の高さや低さにも大きく関わってきます。大前提として、子どものすべてを受け入れるようにしてあげましょう。

失敗したとしても「大丈夫 !」と声をかけ慰めてあげることが、自己肯定感を形成するうえで大切なこと。心配するあまり傷つけてしまうようなことを言ってしまっては、元も子もありません。シンプルなことですが、自分を認める力を蓄えてあげることは、一番必要なことです。

まとめ

生きづらさを感じることの多い現代では、自己肯定感の低い人も少なくありません。でも、少しでもいまの自分を受け入れ認めてあげることができれば、より豊かな人生を楽しむことができるのも事実です。自己肯定感を高めることは自分の価値を高めることにも繋がっていくといえるでしょう。

少しでも、ポジティブな気持ちを持ちたい、幸福感の高い人生を歩みたいと感じる人は、これから自己肯定感を高めることを意識し行動してみてください。

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