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「自己肯定感」が低い原因5選
【高める習慣とNG習慣も紹介】

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ライフスタイル

「自己肯定感」とは、「本来の自分を受け入れている状態」のことをいいます。自己肯定感が低いと、周囲の意見に過敏に反応してしまったり、自分に対して否定的な感情を持ってしまったり――仕事や人間関係においてデメリットが生じることも少なくありません。

毎日の生活のなかで「もしかして、自己肯定感が低いからうまくいかないのかも...... ?」と感じている人のなかには、「自己肯定感が低くなる原因」「自己肯定感を高める方法」を知りたいと思う人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、自己肯定感が低くなる5つの原因をまとめました。また、本記事の後半部分では、高める方法とNG習慣も合わせて解説します。

原因や対策を知ることができれば、いまよりも充実した生活や人間関係を送れるはずです。ぜひ参考にして、日常生活に取り入れてみてください。

そもそも自己肯定感とは?
詳しくは「自己肯定感とは? 高い人・低い人の特徴、高める方法を解説」へ。

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【事実】日本人の自己肯定感は海外に比べて非常に低い

外国人と比較したとき、日本人の自己肯定感は、非常に低い傾向にあるとされています。文化の違いなどもその原因の一つとして挙げられますが、大きな影響を与えているのが、「幼少期に先生や両親から受けた教育方針」が海外のそれとは異なるため、とも言われています。

  • 日本→子どもには「共感性や人の気持ちがわかる」ようになってほしい
  • 海外→子どもには「自信を持って自分を主張できる」ようになってほしい

海外のように強い「自己主張」は美徳とされず、思いやりや生真面目さなどから「相手の目にどう映るかを気にする」という日本人特有の考え方が、「自己肯定感の低さ」に影響を与えているのかもしれません。

また、実際のデータでも日本人の自己肯定感の低さが証明されています。
(引用:内閣府/特集 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~

「自分自身に満足している」割合(対象:満13~29歳の若者)

  • アメリカ:86%
  • イギリス:83.1%
  • 日本:45.8%

ドイツやフランスなど、その他の欧米諸国でも80%前後と高水準であることに対し、日本は欧米諸国の半分程度という低い結果が出ています。上記に挙げたような日本特有の文化的意識が、「自己肯定感の低下」に繋がるのかもしれません。

自己肯定感が低い原因5選

自己肯定感が低い原因は主に5つあり、その要因は環境的なものが多いとされています。

  • 褒められる機会が少なかった
  • 過保護な親に育てられ、自ら選択する機会が少なかった
  • 何かしらのコンプレックスを抱えている
  • 過去にトラウマがある、いじめられた
  • 幼少期に甘えることができなかった

では、一つずつ詳しく見ていきましょう。

①褒められる機会が少なかった

幼少期に両親から褒められた(認められた)かどうかは、大人になってからの自己肯定感の高さ・低さに影響を与えやすいといわれています。できたことに対して両親から「よくできたね」と褒められることで、自己肯定感は高まっていきますが、無関心な態度を取られ続けられると「自分なんて全然ダメだ......」と自己否定の思考に陥りやすくなってしまうのです。

自己肯定感を培っていくためには、幼い頃に他者から受けた「褒められる」経験を、大人になって自分を「褒める」経験に転化させることが必要です。そのため、褒められる経験が少ないことは自己肯定感の低さに繋がっているといえるでしょう。

②過保護な親に育てられ、自ら選択する機会が少なかった

過保護に育てられるなかで自ら意思決定する機会が少なかったというケースも、自己肯定感が低い原因の一つ。幼い頃になんでも親が決めてくれた・やってくれた経験は、子どもが自ら意思決定する機会を減少させてしまい、成功体験やチャレンジ精神を育めなくなってしまいます。

なぜなら、過保護に育てられた子どもは「あなた(子ども)には不可能だから、私(親)が代わりにやる」といった意味で受け取るため「自分は何もできない」という考え方を持つようになってしまうからです。

また、親主体の意思決定をされてきているため、自分の意見を聞いてもらえる機会がなく「自分は尊重されている」といった感覚を持てなくなり、自己肯定感が低くなる傾向にあるといえるでしょう。

③何かしらのコンプレックスを抱えている

誰しもが持っているとされるコンプレックスも、自己肯定感の低さに深い関わりがあります。コンプレックスを抱えている人の多くは「自分は価値のない人間だ」と無意識に思い込んでいるかもしれません。

  • 学歴
  • 容姿
  • 年収
  • 人間関係
  • 育った家庭環境

他人に対して劣等感を感じやすい要素は上記のような例が挙げられますが、コンプレックスが強くなればなるほど「自分は無価値だ」と思い込んでしまうため、自己肯定感が下がってしまいます。

④過去にトラウマがある、いじめられた

自己肯定感が低い原因の4つ目は、過去に経験したトラウマやいじめの有無です。

親から優秀な兄弟と比べられたり、学校やアルバイト先で仲間はずれにされたり、過去に自尊心を傷つけられた経験から強いトラウマを持ってしまうと、自分への自信を持ちづらいという傾向にあります。

特に人間関係のトラウマは心に大きなダメージを与え、自己肯定感の低さにも影響してしまうため、つらい出来事があってもその場で昇華するように試みるなど、なるべく自分の中で落としどころを見つけるなどの対策が重要です。

⑤幼少期に甘えることができなかった

幼少期に甘える機会が少なかったことも、自己肯定感の低さに影響を与えるといえるでしょう。特に長男や長女は甘える機会が少ないため、愛情を感じづらいという傾向にあるようです。

「お兄(姉)さんなのだから、しっかりしなさい」と、両親の手助けをするように言い聞かせられて幼少期を過ごした場合、「役に立たなければならない」という責任感を感じやすくなります。そして、両親が求める態度で振るまえない自分に対して否定的になり、結果的に、自己肯定感が下がってしまうのです。

このように幼少期からの小さな我慢と自己否定の積み重ねも、自己肯定感の低さと結びついてしまうといえるでしょう。

あなたの自己肯定感はどのくらい? 簡単にチェック!
「自己肯定感チェックリスト10問【簡単セルフ診断】」に手軽にできる自己肯定感チェックリストを用意しました。こちらの記事もぜひ見て下さいね。

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自己肯定感を高めるための習慣5選

自己肯定感を低くする原因があるのならば、高くする方法もあるはず。ここでは、高めるための習慣を5つ紹介します。これまでの考え方を少し変えるだけで、大きな効果が期待できるはずです。

  • 常に「ネガティブ」を「ポジティブ」に変換する
  • 後悔せずに、次どうするかを考える
  • いつも笑顔を心がける
  • 他人は他人、自分は自分と言い聞かせる
  • 小さな成功でも自分を褒めてあげる

こちらも詳しく見ていきましょう。

習慣①常に「ネガティブ」を「ポジティブ」に変換する

まずおすすめする習慣は、行動や言動を「ネガティブなもの」から「ポジティブなもの」に変換するように意識すること。ネガティブな要素は自分を否定することに、ポジティブな要素は自己肯定感を高めることに繋がります。例えば、下記のような要素での変換を意識して取り組んでみるといいでしょう。

  • ため息をつく→深呼吸して、冷静に考える
  • 「どうせ自分にはできない」と考える→「どうやったらできるか」と考える
  • 猫背で下を向く→背筋を伸ばし、視線は前方に向ける
  • 過去の失敗談を想像してしまう→未来に起きそうな、楽しいことを想像する
  • 将来を案じて不安になる→「だからこそ、今から備えられる」と考える

このように、行動や言動をネガティブなものからポジティブなものに変換する訓練をしていけば、自己肯定感の高まりが少しずつ実感できるはず。ただし、無理に「ポジティブ変換」をしなければと意識しすぎてしまうと、精神的負担が増えるため、少しずつ始めるのがポイントです。

行動や言動は捉え方次第でプラスにもマイナスにも変換できます。ぜひ日常にも積極的に取り入れてみてください。

習慣②後悔はせずに、次どうするかを考える

失敗してしまった時、後悔するより先に「次に自分はどうするか」と一歩先の行動を考える思考力を持つことは、自己肯定感を高めるために必要な習慣といえるでしょう。後悔してネガティブな気持ちを引きずったまま何もできないでいるよりも、次の行動を意識したほうが気持ちが前向きになれます。

  • 職場で提出した書類に不備があって注意された
    →提出前のチェックと注意された内容を意識しながら、次の書類を作成する
  • 母親と喧嘩中につい暴言を使った
    →気持ちを込めて謝り、次に喧嘩したときは冷静であることを心がける

上記の例のように、感情よりも結果を優先して考えられれば、辛い状況に陥ることなく、自発的に行動できるようになるでしょう。

後悔していても起こった出来事は変わりません。「次はどうするか」といった前向きな思考を習慣化することで気持ちがポジティブになり、自己肯定感を高めることに繋がります。

習慣③いつも笑顔を心がける

自己肯定感を高めるとされている「笑顔」をいつも意識して習慣化してみるのもおすすめです。笑顔により多くの表情筋が使われると、セロトニンやエンドルフィンなどポジティブな感情を与えてくれる脳内ホルモンが分泌されるといわれています。

  • セロトニン:ストレスを低下させ、精神を安定させる
  • エンドルフィン:気分が高揚して幸福感を得ることができる

自己肯定感が低い人は、不安や緊張を強く感じるせいで表情筋が動かなくなっています。
笑顔を意識することで、これらのホルモンが分泌され、心も身体もほぐすことができるため、人生の幸福度も上がっていくことでしょう。

口角を最大限に上げる動作をすることが大切なので、作り笑いでも効果はあります。
積極的に笑顔でいるように意識してみて、自己肯定感をアップさせていきましょう。

習慣④他人は他人、自分は自分と言い聞かせる

自己肯定感を高めるための習慣の4つ目は、「他人と自分は違う」と自分に言い聞かせる力を持つことです。優秀な人がそばにいると「あの人と比べて自分はなんて無能な人間なんだ」という劣等感を抱いてしまい、自己否定に走りやすくなってしまいます。

例えば思春期の女性の場合、「友人のAさんはモデルのような体型で小顔なのに、自分は......」など、他人と自分の「容姿」を比較してしまうといった体験談は珍しくありません。しかし、このように他人と比較し優劣をつける癖がついてしまうと、自分を認められなくなり自己肯定感を下げてしまいます。

誰しも他人と自分を比較してしまうことはありますが、人生の幸福度や満足度は人それぞれであり、良し悪しや勝ち負けで測ることはできません。他人と自分は別物なので、「他人は他人、自分は自分」と言い聞かせ、「自分の人生をより良い方向に向けるためにはどうすれば良いのか」を考える癖をつけることで、発想も変わってくるはずです。

習慣⑤小さな成功でも自分を褒めてあげる

小さな成功体験で自分を褒める機会を増やすことも、自己肯定感を高めるために大切です。
褒める=今の自分を認める行為のため、自己肯定感をアップさせるきっかけになるでしょう。コツとしては、自分自身にしか発見することができないような小さな成功で、自分を褒めてあげることがおすすめです。

  • 昨日よりも3ページも多く読書できた
  • 健康のためにエスカレーターではなく、階段を使うようになった
  • 職場で、自分から話しかける回数が多くなった

小さな成功体験は自信をもたらすため、毎日の積み重ねこそが自己肯定感をアップさせる秘訣になります。少しずつ自分の良いところを見つけられれば、より自分を好きになり自信を身につけることができるでしょう。

そもそも自己肯定感ってなに?
詳しくは『自己肯定感とは? 高い人・低い人の特徴、高める方法を解説』をご覧ください。

自己肯定感を下げるNG習慣5選

上記とは反対に、自己肯定感を下げる5つのNG習慣を紹介します。共通点としては、物事を過度に堅く、真面目に考えすぎている点があげられます。

①厳しすぎるマイルール

自分に厳しすぎるルールをつくってしまうと、守れなかった時に自己否定に陥ってしまいます。

②先延ばし癖

行動を先延ばしすることで、「また今日もできなかった」などのマイナス思考を日々繰り返すことが多くなります。

③過剰な謙遜

謙遜も自分を卑下する行為なので、過度な謙遜は好ましくありません。

④無いものねだり

欲しいものを身につけていない自分を受け入れられなくなり、自己肯定感を下げることにつながります。

⑤周囲の言動をすべてそのまま受け取ろうとする

周囲の意見や行動を気にしすぎるあまり、言われたことをそのまま素直に受け入れてしまうことで、自分らしい生き方や発言ができなくなってしまいます。

これらは自己肯定感を下げる原因となってしまうため、高めることを意識しながら、習慣の改善にも挑戦してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は自己肯定感が低い原因と高める方法を解説しました。環境的要因から自己肯定感が低くなることもありますが、意識的に柔軟な思考を取り入れることで改善することは可能です。自己肯定感を高めることができれば、自分の欠点を受け入れ前向きな考え方をすることができ、人生の幸福度も上がっていくでしょう。

本記事で解説した5つの改善策を参考にしながら自己肯定感を高めることで、心身ともに健やかな毎日を心がけましょう。

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