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腸活とは? 腸内環境を改善するための生活習慣(食事・運動・睡眠)について解説

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「腸は第二の脳」「肌は腸の鏡」といった言葉を聞いたことがありませんか? 私たちの身体における腸という器官の重要性は、近年、大きく注目を集めています。
腸内環境のよしあしは、便通はもちろんのこと、肌の状態や心身の健康にも大きな影響を与えるようです。ここ数年でよく耳にするようになった「腸活」という言葉も、健康を考える上ですっかり定着してきました。

腸内環境を整えるためには、具体的にはどんなことをすればよいのでしょうか。
毎日の生活で取り入れられる、食事・運動・睡眠のコツについて解説します。

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腸活とは

腸活とは、腸内環境を整える・腸の働きを活発にすることです。
具体的には、腸を健やかに保つため、食事・運動・睡眠といった生活習慣を改善していきます。
そして「腸内環境を整える」というのは、もっと詳しくいえば「腸内フローラ(腸内細菌)のバランスを整える」ということなのです。

腸内フローラとは

腸内フローラとは、腸内細菌の全体像のようなものです。
私たちの腸には、およそ1,000種類、100兆個以上もの腸内細菌が生息しています。それらの菌群は「腸内フローラ」と呼ばれ、健康や美容と密接に関係していることが分かっています。

たくさんの細菌から成る腸内フローラですが、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類に分類することができます。

  • 善玉菌 ... 悪玉菌の増殖を抑制して、腸の活動を促す。
  • 悪玉菌 ... 有害物質を増やし、肌荒れや肥満、様々な病気を引き起こす。
  • 日和見菌... 善玉菌が優位で腸内環境が良いときは無害だが、悪玉菌が増えると悪玉菌と同じく有害物質を生み出すようになる。

この3種の菌のバランスを良い状態にすることが、腸活の目的なのです。
腸内フローラの理想的なバランスは、善玉菌3割前後:悪玉菌1割:日和見菌6割前後といわれています。

腸内環境が正常なとき、腸内フローラのバランスは善玉菌が優勢になります。
善玉菌は乳酸や酢酸をつくり、腸内環境を酸性に保ちます。腸の運動にもよい影響を与えており、外部からのウイルスの感染を抑止するほか、身体に悪い影響を与える有害物質が生成されることを防いでいるのです。

しかし、何かしらの理由で腸内環境が悪くなり悪玉菌の増殖が進むと、善玉菌と日和見菌が減り、身体は不調をきたしてしまいます。

悪玉菌が増殖する原因はさまざまです。おもに偏食や食生活の乱れ、便秘、運動不足などが挙げられます。とくに食生活は、腸内フローラのバランスを整えるために重要です。

腸内環境を整えるメリット・期待できる効果

腸内環境を整えると、私たちの身体にはどのような効果があるのでしょうか。
腸活をすると、次のようなメリットが期待できます。

メリット①:便秘改善

もっともイメージしやすい効果は、便秘の改善です。
腸内環境がよくなると、腸が活発に働くようになり、便の排出が促されます。数日間便が出ない・ずっとお腹が張っているなどの症状は、腸内環境が整えば改善される可能性が高いでしょう。
つらい便秘の症状にお悩みの場合は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

便秘解消に効果的な食べ物・飲み物|タイプ別の原因と対策を紹介

メリット②:肥満予防・ダイエット効果

腸内環境が良くなると、肥満予防・ダイエットの効果も期待できます。
なぜなら、善玉菌が生成する「短鎖脂肪酸」には、余分な脂肪の蓄積を防いだり、エネルギーの代謝を高めたりする力があるからです。腸内環境を整えて善玉菌がしっかり働けるようにすれば、脂肪の燃焼に効果があります。
生活改善によるダイエットについては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

健康的に痩せるには? ダイエットに効果的な食材・おすすめレシピ

メリット③:美肌効果

「肌は腸の鏡」という言葉があります。
肌の状態は、腸の状態と表裏一体。健康な腸が、美肌をつくるという意味です。悪玉菌が生み出す有害物質は、腸から吸収され、血液によって体内をめぐり、肌に到着します。有害物質の影響を受けた肌は、肌荒れやニキビの症状を引き起こしてしまうのです。腸内環境が悪化すると、日和見菌も悪玉菌と同様に有害物質を生み出すようになり、肌の不調がどんどん加速してしまうことに。肌への直接的なケアも大切ですが、身体の内側からアプローチすることも意識してみましょう。
また、肌の不調には、ほかにも様々な原因が絡んでいます。ぜひこちらの記事もご覧ください。

肌荒れの原因は乾燥だけではない? 漢方の視点から血の不足を補う食べ物を紹介

メリット④:免疫力の向上

「腸には、体内の免疫細胞の約70%が集まっています。
そのため、腸内環境が整うと、免疫細胞が活性化され免疫力が向上するのです。体内に侵入した細菌やウイルスと戦う力が高まり、病気にかかりにくい身体をつくることができます。
免疫力を高める方法については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

免疫力を高める食べ物・飲み物|病気にかかりにくい体質に改善する方法

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腸活のやり方

腸活で重要なのは、主に食事・運動・睡眠といった生活習慣を整えることです。
それぞれについて、効果的な腸活のやり方を解説します。

食事編

まず、腸活といえば食生活の改善です。
腸内環境を整えるためには、善玉菌の働きを助ける食べ物を意識的にとりましょう。
腸活で積極的にとりたい食べ物は、「善玉菌を含む食品」と「善玉菌のエサとなる食品」の2種類です。それぞれ詳しく説明します。

善玉菌を含む食品 (プロバイオティクス)

腸内環境を良くするためには、善玉菌の割合を増やさなければいけません。そのための直接的な方法として「乳酸菌」や「ビフィズス菌」といった生きた善玉菌(プロバイオティクス)を含む食品を摂取するやり方があります。日常的に、発酵食品を多くとるように心がけるとよいでしょう。

■善玉菌を含む食品(プロバイオティクス)

  • ヨーグルト
  • チーズ
  • 乳酸菌飲料
  • 納豆
  • 漬物
  • キムチ
  • 味噌  など

ただし、食べ物から摂取した善玉菌は、腸内に短期間しか残留しないとされています。そのまま住みついてくれるわけではないので、毎日継続して摂取して、腸に善玉菌を届け続ける必要があるのです。食べ物だけでは難しい場合には、サプリメントなどを活用することもできます。

善玉菌のエサとなる食品(プレバイオティクス)

善玉菌そのものを食事でとる以外には、善玉菌のエサとなる食品成分(プレバイオティクス)をとる方法もあります。もともと腸内にある善玉菌を増やすのです。「オリゴ糖」や「食物繊維」がこのような効果を持っています。また、食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があるので、両方をバランスよくとれる食事が理想的です。

  

■善玉菌のエサとなる食品(プレバイオティクス)

オリゴ糖を含む食品

  • 大豆
  • タマネギ
  • ゴボウ
  • バナナ など

水溶性食物繊維を含む食品

  • 大麦
  • 野菜類(ラッキョウ、ゴボウ、オクラなど)
  • 果物類(レモン、アボカド、キウイフルーツなど)
  • 海藻類(ひじき、ワカメ、昆布など) など

不溶性食物繊維を含む食品

  • 切り干し大根
  • 野菜類(枝豆、ブロッコリー、ゴボウ、オクラなど)
  • キノコ類(シイタケ、エノキ、マイタケなど)
  • 豆類(大豆、味噌など)

運動・マッサージ編

腸活でもっとも注目されやすいのは食事ですが、腸の働きを促すためには運動も欠かせません。 運動不足が続くと腸への刺激が少なくなり、腸の働きが低下してしまいます。 お腹まわりをしっかり動かす・伸ばす運動が効果的です。ハードな運動よりも、ゆるやかに継続して生活に取り入れられる運動が腸活に適しています。

ウォーキング

軽めの運動はストレス発散になるほか、筋肉を動かすことで血流がよくなり、腸の働きを活性化させる効果があります。 1日30分程度(5,000~8,000歩程度)の軽いウォーキングは腸活におすすめの運動です。 大股で歩くことで排便に必要な筋肉も鍛えられるので、便秘解消にも効果的。階段の上り下りなどを加えると、さらに便を出す力が鍛えられます。

ストレッチ

腰をひねる動きのストレッチは、腸を刺激して活動を促します。
一例をご紹介するので、ぜひ試してみてください。

■便通を促すストレッチ

  1. 椅子に足を組んで座り、上の脚に反対の腕をかけるようにして身体を回し、10秒静止します。
  2. 反対側にも回します。朝晩2回、左右交互に3回ずつ行います。

マッサージ

マッサージで腸を直接刺激する方法は、即効性を感じられることも多く、手軽なのでとてもおすすめです。 おへそのまわりを、時計回りに手のひらでやさしく押していきましょう。力を入れすぎたり、指でぐりぐり押したりしないように気をつけます。 朝起きてすぐに、ベッドの上でマッサージするのがもっとも効果的です。朝が難しければ、夜眠る前でもかまいません。

睡眠編

食事・運動に加えて、睡眠も腸の働きと密接に関わっています。睡眠不足になると腸の働きが低下し、悪玉菌が増えます。慢性的な睡眠不足に陥ると、腸内フローラのバランスが乱れ、腸内環境が悪化しやすいのです。腸内環境を改善するために、良質な睡眠を毎日とれるように意識しましょう。

質の良い睡眠をとるための10のコツをまとめたので、参考にしてみてくださいね。

  1. 規則正しい生活を送る
  2. 朝の光を浴びる
  3. 体を動かす
  4. お酒は控えめにする
  5. 温かい牛乳を飲む
  6. 睡眠前に入浴する
  7. 寝る前にパソコン・スマホは触らない
  8. 足を温かくする
  9. 自分にあった睡眠時間を確保する
  10. 悩み事や心配事は、すべて忘れる

腸活は継続がカギ

腸活とは「生活習慣の改善」であり、日常的に、ゆるやかに長く継続することが大切です。集中的に頑張るというよりも、自分が実践しやすいことから少しずつ生活に取り入れてみましょう。
何かひとつ習慣化できたら、別の方法にもチャレンジしてみる、というやり方もよいでしょう。

まとめ

内環境が整うと、私たちの身体には本当にたくさんのメリットがあります。
最近の研究では、腸の好不調が脳や心の病にも影響があるという結果も出ています。身体だけでなく、心の健康を保つうえでも腸活はとても大切な取り組みといえます。
生活習慣の改善は分かっていても難しいものですが、できることから意識していけば、きっと効果を感じられるはずです。

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