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免疫力を高める食べ物・飲み物|病気にかかりにくい体質に改善する方法

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私たちの身の回りには、いつでも目には見えないウイルスや細菌が存在しています。
それなのに、病気になるときとならないときがあるのはなぜでしょうか。

その理由は、免疫力にあります。私たちの体内ではさまざまな免疫細胞が連動し、病原菌を死滅させるために働いています。もし、免疫という身体の機能がなくなれば、すぐに何らかの病気にかかってしまうのです。

漢方では、病気の原因は、主に免疫力の低下にあると考えます。
もちろん、物理的にウイルスや細菌の侵入を防ぐことは重要です。マスクの着用や手洗い・うがいがその方法となります。
そして病気にかかりにくくするためには、侵入してきたウイルスや細菌に打ち勝つことも重要なのです。免疫力が高い状態であれば勝てるはずのウイルスや細菌にも、免疫力が弱まっていると負けて、病気になってしまいます。

では、病気に負けない身体をつくるためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
免疫力を高める食べ物や飲み物、生活習慣について解説します。

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免疫力を高める食べ物・飲み物

私たちの身体は、食べたもの・飲んだものによってつくられます。
免疫力を高めるためには、その材料となる栄養を身体に取り入れなければいけません。免疫力を高める食べ物・飲み物には次のようなものがあります

肉・魚

肉や魚からとれるタンパク質は、免疫細胞のもとになります。
例えば、病気から身体を守る「補体」や「抗体(免疫グロブリン)」はタンパク質で構成されています。ウイルスや細菌と戦う免疫細胞「キラーT細胞」を活性化させるのにもタンパク質が必要です。
また、タンパク質は筋肉の原料にもなっています。筋肉がつけば体温が上がり、血行が促進されます。血行が良くなると、血液中の白血球に含まれる免疫細胞が活発に働いて、免疫力が高まるのです。肉や魚は毎日しっかりとりましょう。

■免疫力を高めるのにおすすめの肉・魚

  • 肉類:豚レバー、鶏ムネ肉、鶏ささみなど
  • 魚類:アジ、サケ、ウナギ、イカなど

乳製品

乳製品からも、良質なタンパク質を手軽にとることができます。タンパク質はさまざまな食べ物からとった方がよいので、肉や魚だけでなく乳製品もとるように意識してみましょう。 さらに、チーズやヨーグルトからは「乳酸菌」や「ビフィズス菌」といった生きた善玉菌をとることができます。善玉菌が増えると、腸内環境が整うのです。実は、免疫細胞の約70%は腸に集まっているので、腸内環境が良くなると免疫細胞が活性化され、免疫力が高まります。 食べ物から摂取した善玉菌は短期間しか腸内に残留しないので、毎日継続して食べることがポイントです。

■免疫力を高めるのにおすすめの乳製品

  • チーズ、ヨーグルト、乳酸菌飲料など

発酵食品

乳製品以外にも、発酵食品もさまざまな善玉菌が含まれています。善玉菌をとると腸内環境がよくなるので、いろいろな発酵食品を日常的にとれるとよいですね。 また、納豆や味噌など大豆を使った発酵食品からは、植物性タンパク質をとることもできます。具だくさんの味噌汁は、免疫力を高めるのにとてもおすすめです。味噌汁に入れる定番の具には、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維やオリゴ糖を多く含む食材がたくさんあります。ワカメやゴボウは水溶性食物繊維、大豆やタマネギはオリゴ糖を多く含む食材で、善玉菌そのものをとれる味噌とは栄養面でも相性が抜群なのです。

■免疫力を高めるのにおすすめの発酵食品

  • 納豆、キムチ、漬物、味噌、甘酒など

野菜、果物

野菜や果物からとれるビタミンやミネラルは、身体の機能を正常にはたらかせるために必要な栄養です。不足すると、免疫機能が正常に働かない可能性があります。
また、野菜や果物は、食物繊維もたくさん含んでいます。食物繊維は消化されずに大腸まで届くので、便のかさを増やし、排便を促すのに効果的です。その結果、腸内環境がよくなり免疫細胞が活性されて免疫力が上がります。
免疫力を高めるためには、ビタミンやミネラルをとることが重要です。同じものばかりではなく、いろいろな種類の野菜や果物を食べるようにしましょう。

■免疫力を高めるのにおすすめの野菜・果物

  • ホウレンソウ、ブロッコリー、ゴボウ、サツマイモ、バナナ、レモン、オレンジ、イチゴなど

キノコ類

キノコ類は、食物繊維をとるのにおすすめの食べ物です。キノコに多く含まれているβ-グルカンという食物繊維には、免疫細胞を活性化させる働きがあります。特に天日干ししたものは免疫機能を調節するビタミンDを多く含んでいるので、干しシイタケなどがおすすめです。

■免疫力を高めるのにおすすめのキノコ類

  • シイタケ、マイタケ、シメジ、エノキ、キクラゲなど

海藻類

海藻には、免疫細胞を活性化させる「フコダイン」が含まれています。フコダインは、海藻のヌメヌメ・ネバネバした部分に豊富に含まれている成分です。また、海藻からはミネラルや食物繊維もとれます。免疫機能・腸内環境を整える効果が高いので、しっかり食べるように意識してみましょう。

■免疫力を高めるのにおすすめの海藻類

  • ワカメ、昆布、メカブ、もずく など

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免疫力を高める食習慣

免疫力を高めるためには、いろいろな食材をバランス良く食べることが大切です。
そして、何を食べるかということだけでなく、どのように食べるかということにも気をつけてみましょう。生活習慣の改善は簡単ではありませんが、できそうなことから取り組むだけでも確実に効果があります。

1日3食規則正しく食べる

人間には、自律神経やホルモンの分泌を制御して身体を良い状態に保つ体内時計がありますが、不規則な生活をしていると体内時計が乱れ、これも免疫力の低下に繋がります。
まず、朝食や昼食を抜いてしまう人は、1日3食、できるだけ同じ時間に何か食べることを意識しましょう。
朝食をきちんととることには、体内時計を整える意味もあります。いきなり理想的な朝食を用意するのは難しいかもしれませんが、まずはバナナ1本、味噌汁1杯などでかまいません。免疫力を高めるのに効果的な食べ物を、何か1つは口にするよう意識してみるとよいのではないでしょうか。
また、腸をしっかり休ませるためには、夕食の食べすぎに注意してください。腹八分目まで、そして、なるべく寝る3時間前には食事を済ませられると理想的です。

腸内環境を整える(腸内フローラを育てる食材を食べる)

免疫細胞の約70%は、腸内に存在しています。
腸内環境の重要性は近年非常に注目されており、「腸活」という言葉もすっかり一般的になってきました。腸内環境を整えるというのは、具体的には腸内フローラ(腸内細菌)のバランスを整えるということです。善玉菌を増やす食べ物・善玉菌のエサになる食べ物をしっかりとって、健やかな腸を維持します。腸内環境が整えば免疫力も高まるので、腸活の方法はそのまま免疫力を高める方法と言い換えることもできます。

腸活の効果的なやり方や、おすすめの食べ物、生活習慣のコツなどについては、ぜひこちらの記事もご覧ください。

腸活とは?腸内環境を改善するための生活習慣(食事・運動・睡眠)について解説

体を温める効果のある食材を食べる

冷えは、万病のもとです。
免疫細胞が正常に働くのに必要な体温は、36.5℃と言われています。そこから体温が1℃下がると、免疫力はおよそ30%も低下するそうです。逆に体温が1℃上がると免疫力は5~6倍にもなるため、病気と闘っているときには発熱します。
日常的に低体温の人は、体を病気から守る力が常に弱まった状態にあるということです。免疫力を高めるためには、体温を上げることを意識しましょう。具体的には、身体を温める効果のある食材を食べることや、運動などで体温を上げていくことができます。身体を温める食べ物や飲み物については、こちらに詳しくまとめてあるのでぜひご覧ください。

冷え性改善|身体を温める食べ物・飲み物を漢方の視点から解説

過度の飲酒は避ける

アルコールを摂取しすぎると、肝臓や腸の機能にダメージを与えてしまいます。
免疫力をアップさせるためには、過度の飲酒は避けましょう。日常的にたくさん飲みすぎる人は要注意です。

アルコールの1日の適正量は、厚生労働省によると、純アルコール20g程度とされています。目安としては、次のような酒量が1日の適正量です。

  • ビール 500ml ロング缶1本
  • チューハイ(7%) 350ml 缶1本
  • ワイン 200ml グラス2杯弱
  • 日本酒 180ml 1合

思ったより少ないと感じた人も多いのではないでしょうか。お酒が好きな人は、飲む量に気をつけて楽しみましょう。

免疫力を高めるために、食生活以外で気をつけたいこと

免疫力を高めるためには、食事以外の生活習慣も改善していく必要があります。せっかくバランスのよい食事を取り入れても、過度な運動や仕事のストレスが長引くと免疫力が低下します。適度な運動と睡眠、ストレスを溜めないことで免疫力を高めましょう。

適度な運動

適度な運動は、免疫力を高めるために必要不可欠です。 筋肉量が落ちると体温が下がり、免疫力の低下を招きます。また、ずっと同じ姿勢だったり、座りっぱなしだったりすると、腸の動きも悪くなってしまうものです。ウォーキングなどの軽い運動は体温が上がって血流がよくなり、酸素が全身に届き血液が筋肉に送られ代謝が活発になるので、免疫力のアップにつながります。激しい運動はストレスがかかりかえって免疫力を下げてしまうことも。ウォーキングなどの軽い運動を1日20~60分程度、週3回以上継続して行いましょう。

参考)日本補完代替医療学会誌「運動と免疫」

十分な睡眠

免疫力を高めるためには、十分な睡眠が必要です。 寝ている時には副交感神経が優位になり、心身がリラックスするので免疫細胞が活性化します。適切な睡眠時間は個人差がありますが、7時間以上の睡眠が免疫力を高めるうえではよいとされています。寝る直前までパソコンやスマートフォンを見ていると、良質な睡眠がとれなくなってしまうので注意が必要です。

参考)公益財団法人私立大学退職金財団「実践! 免疫力アップの食事・運動・睡眠法」

ストレスを溜めない

ストレスが溜まった状態は身体にもよくありません。ストレスが溜まっていると感じたら、自分に合った方法でしっかり対処するよう意識してみましょう。 ストレス解消のいろいろな方法については、こちらの記事で具体的に解説していますのでご覧ください。

元気になる方法|落ち込んだ気分を前向きに切り替えるマインドセット

リフレッシュしたいときにおすすめの気分転換の方法と注意点

まとめ

免疫力を高めるためには、規則正しい生活習慣やバランス良く栄養のある食事を意識する必要があります。分かっていてもなかなか実践できない......と感じる人もいると思いますが、健康な身体こそがすべてを支える資本なのです。
最初から、完璧な生活を目指す必要はありません。
まずは知ること。そして意識が変われば、免疫力が高くなり病気に負けない強い身体へと変化していくのではないでしょうか。

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