
冬
まずは巡りを整える
いよいよ新しい年が始まりました。気持ちはもちろん、体もリフレッシュしたいところ。まずは年末年始の食べ過ぎ・飲み過ぎなどで蓄積した胃腸の疲れを癒やし、全体的な体のコンディションを整えていきたいですね。
心がけたいのは、体を温めて、胃腸の機能を高めて巡りを良くすること。体を芯から温める海老や生姜などの「温性」の食材を活用した、消化に良いお粥で体を一旦リセットしてみましょう。
香草類は、気の巡りを良くするといわれています。三つ葉はもちろん、お正月らしく、せりやなずななど“春の七草”をお好みで散らすのも良いでしょう。せりやなずなは体の余分な熱をとり、胃腸をすっきりとさせる「涼性」食材で、二日酔いなどにも効果があります。冷えが気になる方は、代わりに「平性」の水菜や「温性」の青じそが活用しやすく、おすすめです。
山芋粥

材料(2人分)
山芋……50g
白米……0.5合(または炊いたごはん)
水……500〜600mL
(炊いたごはんの場合は200mL程度)
干し海老……大さじ1
ホタテの水煮缶…… 30g
生姜(千切り)……10g
(好みで)三つ葉、水菜など……適量
作り方
1.山芋は皮をむいて、食べやすい大きさに切る。
2.洗った米と干し海老、生姜、ホタテの水煮缶、水を鍋に入れ、20分ほど弱火で煮る。水が少なくなったら、適宜足す。
3.米がやわらかくなったら1を加え、さらに5分ほど煮込み、塩少々(分量外)で味を調える。
4.仕上げに三つ葉など、好みの香味野菜を刻んで散らす。
冷えを防ぐおもてなし料理
旬の食材のこと
干し海老
体を温める「温性」食材で補腎効果があり、足腰を強くする働きも。干し海老ならではのおいしい旨みも楽しめるので、冬に常備したい食材。
山芋
補腎効果があり、消化吸収を助けるジアスターゼも豊富に含まれるため、胃腸を整える効果が高い食材。老化予防、疲労回復にも良い。
生姜
風邪薬などの生薬にも使われる温性の食材。内臓の冷えをとり、吐き気、胃腸のむかつき、下痢や腹痛などの胃腸症状を改善させる作用がある。

薬膳料理研究家、東洋美食薬膳協会代表理事。身近な食材で簡単でおいしい薬膳料理を提唱。2023年、中国中医学の最高団体である「世界中医薬学会連合会」の理事に日本人女性として初就任。
https://yakuzen-salon.com/※コンテンツ内で扱っている商品情報は一部古い情報を含んでいる場合があります。