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【光対策プレミアセット】こだわりの1本で仕上がりが変わる。

【光対策プレミアセット】こだわりの1本で仕上がりが変わる。

2024.03.08
この記事は5分で読めます

すでにドモホルンリンクルの公式サイトや本メディアでもお伝えしている通り、3月1日より数量限定で発売される『50th記念 光対策プレミアセット』には、フェイスパウダーと光対策ドレスクリームに加えて、“筆づくりの聖地”として知られる広島県安芸郡熊野町にてつくられた『化粧筆』※が、セット商品として含まれています。

※『50th記念 光対策プレミアセット』に含まれる化粧筆の正式名称は「フェイスパウダーブラシ」です。本記事では取材内容に基づいて「化粧筆」と表記させていただきます。

『特別対談』と銘打って先月公開した記事では、化粧筆の委託製造先である『株式会社 越智製作所』の道本氏と、弊社の開発担当である槌井による対談を通して、化粧筆の開発に至った経緯や、そこに込められた想い、さらにものづくりに向き合う上での両社のこだわりや共感し合えた部分などが語られました。

今回は、記念企画の第2段として、『越智製作所』の製造工場の中に取材班がお邪魔し、1本1本の筆に職人たちの技と魂が込められていく様子を、槌井のコメントとともに、お伝えしていきます。

取材日:2023年11月22日

細かいオーダーをカタチに。
【壺入れ】

まず最初に紹介するのは、決められた毛の量や形状、密集度などを正確に再現しながら、「トップ」と呼ばれる毛先の部分をつくっていく『壺入れ』です。

これは取引先から出される細かいオーダーをクリアするために、もっとも重要で難易度も高い工程。

熟練の技を持つ職人たちが、すべて手作業で毛をまとめ、形状を整え、毛を束ねる金具にはめ込み、専用の接着剤を流して込んで固定していきます。

こだわり・難しさ

・約50本の試作を経て完成した「元見本」と同じカタチを、手作業で再現していく。

・毛の量は機械で計測せず、手の感覚で量り取っていく。それを効率よく行うには、熟練の経験が必要。

・今回のオリジナル化粧筆は、形状的に一般的なものと比べても難しいものとなった。

この工程の一番の敵は静電気。1年を通して多くの加湿器がフル稼働します。

決められた量の毛を量り取って……

毛先の形状を手作業で整えたら……

形状を保ちつつ、クルっと回しながら容器に入れます。これが特に難しい手順。

毛先を揃えた状態をキープしたまま、金具を装着。

形状と長さやミリ単位でチェックしてから接着の工程へと進みます。

接着剤の粘度や量はその日の温度・湿度を見ながら細かく調整します。

接着剤の量が多いと毛の部分までたれてしまい、少ないと毛が抜ける。失敗が許されない難しい工程です。

  • 再春館製薬所
    槌井

    私たちが望む理想的な化粧筆をつくるために、何度も打ち合わせを重ね、また何度も試作品をつくっていただきながら、毛先部分の形状や角度、長さ、密集度などを組み合わせて、完成形を決めていきました。

    そこにたどり着くまででも大変でしたが、今度はそれを量産するために、職人の方々が、それぞれの技術や経験則、培われた感覚を活かして、作業に当たっている姿を見て、とても感動しました。

選ばれた精鋭たちだけが携わる。
【軸の装着】

続いては、毛先と持ち手を接着剤を用いて固定していきます。

この工程を担うのは、年に2回実施される認定試験に合格した職人だけ。確かな技術力と、豊富な経験によって培われた繊細な感覚が必要です。

こだわり・難しさ

・持ち手となる木軸をはめ込む際に、接着剤がはみ出ないように、塗る位置や量を正確に測る必要がある。

・1本に使う接着剤の量は、通常0.3g程度。それを機械などで量らず、手の感覚で塗っていく。

認定試験合格者は、取材時で9名。選ばれた精鋭が集う工程です。

決められた位置と量で素早く接着剤を抽出。研ぎ澄まされた感覚と技が必要です。

接着剤をつけた後、軸に穂先を装着していきます。

歪みやズレがないよう、正確に、まっすぐに。

  • 再春館製薬所
    槌井

    化粧筆はクルクルと回しながら使うことが多いので、ストレスなく使用するためには、木軸がきちんと装着されていて、手の動きが正確に毛先へと伝わることが非常に重要です。

    認定試験に合格された職人さんたちが、黙々と作業に当たる姿は、とても頼もしく見えました。

一緒にものづくりをしたいと
感じたいちばんの理由。

【徹底した品質管理】

無数の工程を経て出来上がる越智製作所の化粧筆ですが、特に力を入れているのが、品質管理です。

人の手と目を用いて、「やりすぎでは?」と思われるほど徹底的に品質にこだわる姿勢は、再春館製薬所にも言えることであり、これこそが今回の化粧筆の製造依頼先を決める上での大きな選定理由にもなりました。

こだわり・難しさ

・「引っ張り試験」「外観検査」「品質管理」の3回、品質を確認する工程がある。それぞれに定められた検査基準に照らし合わせて細かくチェックしていく。

・「疑わしいものは、OKを出さない」のが基本的な考え方。

・「引っ張り検査」と「外観検査」は全数検査を実施。「品質管理」に関しては、専用の検査室にて、JIS規格に基づいた割合で抜き取り検査を行う。

「引っ張り検査」では、毛先や持ち手が抜けないかを、1本1本人の手で確認。

テープを使った脱?検査。「3回で5本抜けたらNG」という検査基準を設けている。

「外観検査」も全数チェック。特に毛先は接着剤などの付着がないか、入念に確認します。

毛先のみならず、金具や持ち手に傷や凹みなどがないか、全体を厳しくチェック。

出荷前には、抜き取り検査を実施。検査基準と照らし合わせます。

元見本を参照しながら、?先の形状や?さが正確に再現されているかを測定。

異物や汚れはないか、台紙に相違はないかなど、慎重に確認していきます。

  • 再春館製薬所
    槌井

    製造現場を見学をさせていただいた時に、あらゆる角度から、細部までの品質を確認していくその姿勢は、 再春館製薬所のものづくりとすごく似ていると感じました。

    だからこそ、この方たちと一緒にものづくりをしたいと強く感じたことを今でもよく覚えています。

想いも一緒に届くよう、ひとつずつ、丁寧に。
【包装】

内容物や表面に貼るシールなどが、「手順書」に細かく規定されています。

ガイド付きの台紙を活用し、寸分のズレもなく同じ場所に貼るという徹底ぶり。

スタッフの方は、すべての工程が「品質検査でもある」と語っていました。

手際よく、しかし丁寧に。つくり手の想いまでが一緒に封入されていきます。

  • 再春館製薬所
    槌井

    単純作業になりがちな工程ですが、最後の最後まで、中身をしっかりと確認し、かつ袋にシワがいかないよう、しっかりと内容物を支えながら、ひとつずつ丁寧に封入していってくださっているのがとても印象的でした。

おわりに

いかがだったでしょうか。

化粧筆の名産地として知られる広島県熊野地方の中でも、有数の歴史と存在感を有する越智製作所の製造現場の様子、そして職人たちの情熱がつくり出す雰囲気を少しでも感じていただければ幸いです。

こうして出来上がった、たくさんの技と想いが宿った化粧筆にご興味を持たれた方は、ぜひ『光対策プレミアセット』の購入をご検討ください。

そして化粧筆をご使用いただいたお客様からのご意見やご感想をお待ちしてります。

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