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温活とは? 冷えに負けない体をつくるルーティン・やり方を紹介

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ライフスタイル

体が冷えやすいことを、体質だから仕方がないと諦めていませんか。
平熱が35℃台なのに、そういう体質なのだと納得していませんか。
確かに、体質として冷えやすい人・冷えにくい人という個人差はあります。しかし、冷えには原因があり、正しい対処で改善できることもあるのです。冷えは「万病のもと」ともいわれます。軽視せずに、しっかり体を温める生活を意識してみましょう。

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温活とは

温活とは、文字通り体を温めるための活動のことです。

慢性的に体が冷えて、基礎体温が低い状態を、漢方の考え方では「未病」ととらえます。
未病とは、西洋医学でいう「病気」にはまだ至らないものの、体に不調を抱えている状態のことです。これをそのままにしておくと、病気につながってしまうこともあります。
体が冷えて血行が悪くなることは、生理不順や肥満、むくみを引き起こす一因といわれます。また、免疫力が低下するので、あらゆる病気に対する抵抗力が弱まってしまうともいえるでしょう。
冷えはただの体質ではなく「いまのうちに対処しなければならない不調」を抱えているサインなのです。

温活で重要なのは、体を内側から温めることです。
例えばエアコンをつけて寒いと感じないようにすることではなく、もっと体の内側から、具体的には内臓を温めていくことをイメージするとよいでしょう
温活とは、それほど難しいことではありません。意識するだけで簡単に実践できることがたくさんあります。

何をすればよい? 温活のやり方

それでは、具体的な温活のやり方を3つのポイントに分けてご紹介します。
どれか1つだけよりも、できる範囲で構わないので、3つのポイントを欠かさず意識すると効果的です。

①体を冷やさない工夫と体を温める工夫をする

まずは「体を冷やさない」、そして同時に「体を温める」ことを意識しましょう。
季節に合わない薄着は、体を冷やす原因になります。
特に重要なのは、首元・手首・足首・お腹・腰などを温めることです。大きな筋肉や、血流の多い動脈を温めると、全身を効率的に温めることができます。

日中は難しいと思う場合は、寝るときだけでも冷えを予防してみましょう。また、デスクワークの際にはひざ掛けやカイロでお腹まわりを温めたり、衣服で隠れる腹巻きをつけておくのもおすすめです。自分に合った方法を見つけることが継続につながります。

②体を温める効果のある食べ物・飲み物を摂取する

体を内側から温めるには、体を温める効果のある食べ物・飲み物を摂取することが効果的です。これは漢方の得意分野で、原因別の冷えに対して、それぞれ改善するのにおすすめの食べ物や飲み物というものがあります

例えば、とくに足がよく冷え、しもやけになりやすいタイプの人にはショウガ、シソ、エビ、クルミなどの食べ物がおすすめです。
痛みがともなうくらい冷えがひどく、月経痛や便秘の症状があるタイプの人はナス、ニラ、タマネギなどを食べるとよいといわれています。

このような冷え性のタイプ診断や、改善に効果的な食べ物・飲み物一覧、おすすめレシピなどはこちらの記事でじっくり解説しています。とても温活に役立つ内容なので、ぜひ一緒にご覧ください。

冷え性改善|身体を温める食べ物・飲み物を漢方の視点から解説

③適度な運動を取り入れる

温活の効果を継続させるためには、基礎代謝を上げること・血行をよくすることが重要です。
そのためには、日常的に適度な運動を取り入れましょう。
運動が習慣になっていない場合は、まずはヨガやストレッチから始めるのがおすすめです。無理な運動をするよりも、自分にできることを続けていくのが大切です。血のめぐりをよくすること、大きな筋肉をほぐし、使って、よく動く体をつくることを意識してみましょう

朝のおすすめ温活ルーティン

温活は継続することが重要です。そのためには、できるだけ温活を日々のルーティンとして習慣化してしまいましょう。まずは、朝の温活ルーティンとして押さえておきたいポイントを解説します。

①朝日を浴びる

朝起きたら、まずはカーテンを開けて日光を浴びましょう。
朝日を浴びると体内時計がリセットされて、ビタミンDやセロトニンが生成されます。日光浴には、免疫力アップ・生活習慣病の予防・ストレス解消などの様々な効果が期待できるといわれているのです。
詳しくはこちらの記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。

適度な日光浴のススメ|太陽の光を浴びることで期待できる効果

②白湯を飲む

温活をスタートするなら、まずは白湯を飲むことから始めてみましょう。
手間もお金もかからない上に、温活効果は絶大です。

朝起きたらまずはお湯を沸かして、マグカップに一杯入れておきます。そして、家事や身支度をしながら少しずつでもよいので、朝のうちに必ず飲み干すようにしましょう。これを、毎日繰り返す朝のルーティンにします。
朝にマグカップ一杯の白湯を飲んだら、あとは夕方まで1~2時間ごとにマグカップ半分程度の白湯を飲めると理想的です。職場などには、白湯をタンブラーに入れて持って行くとよいですね。
白湯をこまめに飲む習慣は、温活だけでなく腸活にもよいといわれ、免疫力アップ・健やかな肌をつくる効果なども期待できます。

腸活についてもっとくわしく知りたい方は、こちらも記事もご覧ください。

腸活とは? 腸内環境を改善するための生活習慣(食事・運動・睡眠)について解説

夜のおすすめ温活ルーティン

夜の温活ルーティンとして取り入れたいのは、入浴に関する習慣づくりです。
芯から体を温める入浴習慣は、日本人の長寿にも貢献していることが明らかになっています。「毎日入浴習慣がある人は、週に0~2回の人に比べ、将来的な要介護リスクが29%減少する」という研究データもあるのです。
温活に効果的な入浴のポイントを、3つに分けて解説します。※1

①湯船に浸かる

重要なのは、入浴をシャワーだけで済ませず、できるだけ毎日湯船に浸かることです
体が温まると血管が拡張するので、血流がよくなり、新陳代謝が活発になります。また、老廃物を尿や汗として排出するデトックス効果があるので、体内のめぐりを整えるのにも効果的です。湯船に浸かれば水圧がかかるので、足の疲れやむくみもとれるといわれています。入浴の効果をより高めたいときは、入浴剤やアロマオイルを使って香りを楽しむのもよいでしょう。

五感で四季のお菓子を味わう、完全予約制の茶寮『菓子屋ここのつ茶寮』を営む溝口実穂さんも、インタビューの中で「気持ちをリセットしたり、リラックスしたりする習慣は大切。悩んだときも好きな香りのお風呂で温まりぐっすり寝て、昨日に悩みは置いてくる」と話されていました。関心のある方は、ぜひこちらをご覧ください。

溝口実穂さん|自分を愛することを、後回しにしてはいけない

②入浴前後に水分補給をおこなう

20分以上入浴すると想像以上に汗をかきます。体内の水分が不足することをふせぐため、入浴前後には、常温の水か白湯を飲むことを心がけましょう。また入浴前に水分補給をすることで体にたまった余分な水分や老廃物を体外に排出しやすくなるといわれています。※2

③入浴後にストレッチやマッサージをおこなう

入浴で温まった後は、筋肉がほぐれて伸びやすい状態になっています。ストレッチやマッサージに最適なので、入浴後に時間が取れる場合はぜひルーティンに組み込んでみてください。温活の効果をより高めることができます。

冬だけではない! 夏こそ取り組みたい温活

温活といえば、寒さに震える冬を思い浮かべるかもしれません。
もちろん冬の温活も大切なのですが、実は、夏こそ意識的に温活に取り組みたい季節なのです。
暑さによる冷たい食べ物・飲み物のとりすぎ、冷房による冷えすぎなど、夏にはたくさんの「冷え」が潜んでいます。暑さがつらい季節だからこそ、体を温める意識がおろそかになりやすいので、温活のルーティンを継続できるよう気をつけてみてくださいね。

まとめ

温活は、手軽に取り組めるのにメリットだらけです。
特に冷えを感じやすい女性にとっては、冷えから来る様々な不調の改善にも効果が期待できます。
体を温かく保つこと・基礎体温を上げることを意識して、冷えに負けない体をつくっていきましょう。

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(引用)
※1 会報誌 2023年1月『体と向き合う』P9より
※2 「再春館製薬所が教えるおうち漢方」新星出版社,2014年3月,104ページより

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