ゴルゴラインってどこのシワ?原因と改善方法を解説

ゴルゴラインってどこのシワ?原因と改善方法を解説

目の下にできる「ゴルゴライン」を知っていますか。目元に線やたるみがあると老けて見えてしまうため、何とかしたいと考える方も多いでしょう。そこで、ゴルゴラインができる原因とセルフケアやメイクでの克服方法について解説します。

ゴルゴラインって?

加齢とともに目の下に現れるゴルゴライン。シワと思われがちですが、実はシワではありません。何らかの原因によって皮膚にくぼみや溝ができてしまうことで現れた線です。

ゴルゴラインとは

ゴルゴラインは、目頭から頬にかけて斜めに走る溝状のラインです。皮膚がへこみ、ライン状に目立つようになると、顔に疲れた印象や、老けた印象を与えてしまいます。正式には「ミッドチークライン」と呼ばれるもので、さいとう・たかをさんの漫画「ゴルゴ13」の主人公の顔にこの線が入っていることから、「ゴルゴライン」と呼ばれるようになりました。

ほうれい線や口元に出るマリオネットラインは、加齢によるシワのため年齢を重ねると出現する方が多くいます。しかし、ゴルゴラインは、年齢を重ねたからといってすべての方に出るものではありません。

医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

ゴルゴラインは、加齢や表情筋の衰え、や皮膚のたるみにより、皮下脂肪や靭帯(主にコラーゲンでできている、骨と骨の間をつなぐ繊維。丈夫で弾力性があり、伸びにくい特徴がある)の支えが弱まることで生まれると考えられています。

ゴルゴラインがあるとどんな印象?

ゴルゴラインがある顔は、疲れているわけでもないのに、印象としてくたびれた感じや老けた印象が強くなってしまうようです。

ゴルゴラインができる原因

ゴルゴラインについてパソコンで検索する女性

ゴルゴラインができるおもな原因は次のとおりです。

加齢によるハリや弾力の低下

加齢によりコラーゲンが減少することで、肌のハリや弾力が低下して皮膚がたるみ、顔の溝が目立ってゴルゴラインとして現れてしまいます。

顔の脂肪の減少

顔の皮下脂肪は、加齢とともに減少したり、下に移動しやすくなったりします。この影響でゴルゴラインが現れます。また、急激なダイエットが原因で顔の脂肪が減り皮膚がたるんでしまうと、ゴルゴラインが出現することがあるでしょう。

表情筋の衰え

スマートフォンやパソコンを使う時間が長くなると、同じ場所だけ見てしまうことで、顔の筋肉をあまり使わなくなるため表情筋が衰えてゴルゴラインができやすくなってしまいます。感染症対策や花粉対策でマスクを着用することで「顔の表情が乏しくなっている」という方は表情筋が衰えている可能性があるため、注意が必要です。

目を酷使することによる疲れ

目を酷使して疲れが出ることでも、ゴルゴラインが現れやすくなるでしょう。スマートフォンやパソコンを長時間使用することで目を酷使したうえに、空調が効いたオフィスに長時間居ることで目が乾燥しやすくなり、目が疲れやすくなります。眼精疲労が続くと血行不良になることから、たるみにつながり、ゴルゴラインができやすくなるのです。

生まれつきの場合も

ゴルゴラインは、もともとの骨格が原因で現れやすくなることがあります。たとえば「平たい頬骨」を持っている方やえくぼが出やすい方は、ゴルゴラインが目立ちやすいと考えられています。また、生まれたときからゴルゴラインを持っている方もいるのです。

医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

紫外線は、表皮に炎症やシミの原因となるダメージを与えるだけでなく、真皮にも深く影響します。

UV-Bは主に表皮に作用し、日焼けやメラニン生成を促進します。海などに行って肌が赤くなるのには、UV-Bが関与しているのです。

一方、ゴルゴラインが気になる方が、特に注意しておきたいのがUV-Aです。UV-Aは深部まで届くため、コラーゲンやエラスチンを破壊して、ハリや弾力を低下させることで、シワやたるみの原因となります。また、UV-Aは長期的に見ても、光老化を引き起こすため、しっかり紫外線対策を行うことが重要です。

ゴルゴラインの改善方法は?

できてしまったゴルゴラインは完全に消せません。しかし、目立たなくすることはできます。たとえば、メイク方法やスキンケアの見直し、紫外線対策、生活習慣の見直しなどで改善してみましょう。

メイクで対策

ゴルゴラインが気になる方は、コンシーラー、ハイライト、チーク、ノーズシャドウを活用しましょう。ただし活用するときには薄めを意識し、濃くならないように注意が必要です。

アイテム 使い方
コンシーラー コンシーラーは肌より明るめのものを選ぶ。
ゴルゴラインが気になるところに載せる。
筆を使って薄く肌になじませ、くぼみをカバーする。
ハイライト 頬の一番高い位置に入れる。
ゴルゴラインには入れない。
チーク ゴルゴラインの境目から軽くふんわりと入れる。
広げすぎないように注意。
ノーズシャドウ 眉頭から鼻筋の横に薄く入れる。

スキンケアや紫外線対策

スキンケアですぐに改善するのは難しいかもしれませんが、肌のハリや弾力の低下を防ぐためにも、毎日のスキンケアは欠かせません。保湿ケアをていねいにおこなって肌のハリや弾力を維持することで、ゴルゴラインが目立ちにくくなるでしょう

また、紫外線対策も重要です。紫外線で肌がダメージを受け「光老化」が進むと、肌のハリや弾力も低下してしまい、ゴルゴラインやたるみ、シワにつながってしまいます。紫外線は一年中降り注いでいます。紫外線対策は、夏だけでなく一年中どこにいてもしっかりおこないましょう。

生活習慣の見直し

肌を健やかに保ち、ゴルゴラインが目立たなくなるようにするには、規則正しい生活習慣も重要です。血行不良を改善し、ハリや弾力のある美しい肌を目指すために、生活習慣を今一度見直してみましょう。

見直したい
生活習慣
ポイント
睡眠 ターンオーバーが乱れないように睡眠の質を向上させる。
「肌のゴールデンタイム」は、眠りについてから3〜4時間後なので、その時間に熟睡できるように睡眠環境を整える。
運動 運動をすることで血行が改善され、肌のハリや弾力の低下、たるみを防ぐ。
手軽にできるストレッチやウォーキングから始めてみると続けやすい。
食生活 うるおいとハリのある美肌を目指すためには、バランスの良い食事が重要。
栄養が偏らないように意識する。
急激なダイエットは必要な栄養素が摂取できなくなるうえ、たるみを引きおこしゴルゴラインが強調される可能性があるため注意が必要。
喫煙 タバコに含まれるニコチンやタールが肌の老化を進め、肌のハリや弾力も低下させてしまう。
姿勢 姿勢が悪いと体がゆがんで、顔・首・肩周辺の血流やリンパの流れが滞るため、肌に必要な栄養が届かなくなる。
日頃から正しい姿勢で過ごすよう意識する。猫背、頬杖を突く、脚を組むなど体のバランスが崩れやすい癖のある方はなくすように努力を。

顔のマッサージや表情筋トレーニングでゴルゴライン対策を

ゴルゴライン対策で顔のマッサージをする女性

ゴルゴラインを目立たなくするためには、表情筋を鍛えるマッサージも有効です。どこででもできる簡単なものをご紹介しましょう。

ゴルゴライン対策のマッサージ方法

滞った血流やリンパの流れを促すために、表情筋をほぐしましょう。指で顔を軽く押していき、気持ち良いと思ったところを軽くほぐしていきましょう。このとき、マッサージの前には、クリームやオイルを使ってしっかりと保湿することが重要です。保湿せずにマッサージをすると摩擦を招き、肌に刺激を与えてしまい逆効果になってしまいます。

表情筋トレーニング

表情筋は日常生活で20〜30%程度しか使われていないといわれています。そこで、トレーニングをすることで筋肉を柔らかくしましょう。口をすぼめて前に突き出して5を数えたら、次は口を思いっきり横に広げて5を数えましょう。これを3回ずつおこないますが、急激に動かさずゆっくりと動かしていくのがポイントです。

なお、表情筋トレーニングは、一日3回程度にとどめておきましょう。筋肉がつき過ぎて硬くなると、かえってゴルゴラインが目立ってしまいます。ときどき、筋肉がつき過ぎていないかを確認しておくことも重要です。

医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

マッサージや表情筋トレーニングは、強くこすらずに優しく行うことが大切です。力を入れこすりすぎると、皮膚や血管を傷つけることで、たるみや色素沈着の原因になります。

清潔な手で保湿を十分に行ってから実施し、継続的に無理のない範囲で行いましょう。また、ゴルゴラインには、耳の上あたりの側頭筋や、首や肩の筋肉も関係しています。

顔だけをマッサージするのではなく、側頭筋などを含む耳周辺、頭皮などもマッサージしてみてください。首から鎖骨周辺、鎖骨の下あたりまでマッサージを行うのもよいでしょう。また、首や肩の緊張を緩めることも効果的です。

まとめ

ゴルゴラインの仕組みや原因をご紹介しました。ゴルゴラインは生まれつきの骨格の影響を受けることがありますが、それだけでなくスキンケアで常にうるおいを与えておくことがゴルゴラインを目立たなくさせるためにも重要です。スキンケア、食事、姿勢、睡眠など、肌に良いと考えられる生活を意識しましょう。

監修:日本皮膚科学会 専門医・日本色素細胞学会 
高藤円香

2013年防衛医科大学校を卒業後、臨床研修を終了。その後、大阪大学医学部附属病院や自衛隊阪神病院で研修ののち、皮膚科専門医を取得。現在は、皮膚科医として地域の方々の一般診療をメインに、アトピー性皮膚炎や乾癬などの診療にあたっており、執筆・監修などにも力を入れている。

※この記事は、正しい情報発信を行うために、医師に監修を依頼しております。商品について医師が推薦を行うものではありません。

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