監修:再春館製薬所
間地大輔
大学院で薬学を専攻し、2001年に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、研究に従事。 永遠のテーマである漢方の自己回復力を科学する研究に責任者として取組み、自己回復タンパク(HSP)の化粧品への初めての応用に成功。2012年-2016年では、漢方事業部で薬剤師として従事した後に、老化研究所所長・研究開発部門責任者を経て、2022年より製造管理者。
上でもお伝えした通り「証(しょう)」は人それぞれの体質(体力、抵抗力、症状の現れ方の違い)を示す指標です。
体質は当然人によっても異なりますので、漢方では1人1人の「証」に合わせて漢方薬の処方を行います。
そのため、2人の人が同じような症状を抱えていたとしても、1人の「証」ともう1人の「証」が異なれば違う薬が処方されることも。(同病異治)
また逆に、まったく異なる症状に対しても2人の「証」が近ければ、同じ処方がなされることもあります。(異病同治)
1つめの証の種類は、「実証(じっしょう)」と「虚証(きょしょう)」です。
「実証」と「虚証」は、病気に対する抵抗力の強さを意味します。
もともと丈夫でエネルギッシュな方は実証、体が弱い方は虚証です。
「実証」と「虚証」はそのほかにも、それぞれ以下のような特徴があります。
普段の生活では、実証ならば体力を過信しないこと、もともと体力の弱い虚証の傾向があれば無理をしないことが大切です。
次は「証」のもう1つの種類である「熱証(ねっしょう)」と「寒証(かんしょう)」についてお伝えします。
「熱証」と「寒証」は暑さや寒さに対する強さをあらわす指標です。
「熱証」は暑がりでのぼせやすく、「寒証」は冷え性になりやすい傾向があります。
このタイプによって、同じ病気にかかっても症状が異なります。
たとえば風邪を引いた場合、熱証の方は発熱して暑がるのに対し、寒証の方は悪寒で震えが止まらない…といった具合です。
つまり、体質に合わせて病気への対処法も大きく変わってきます。
生まれ持った体質である虚証・実証とは違い、熱証・寒証は養生によって理想的な「平証(へいしょう)」に戻すことができます。
効果的なのは、食べ物が持つ性質を利用した「食養生」です。
ちなみに平証の人は、体の熱を取り除くものと、体を温めてくれるものをバランスよく摂ることがオススメです。
漢方には、「証」以外にも体質をチェックする指標があります。
それが人間の体を構成する3つの要素と言われる「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」です。
漢方では「気」「血」「水」の全てがバランスよくめぐる状態を健康と捉えます。
「気」「血」「水」は、体の不調を知る目安となるため、しっかりとチェックしておきましょう。
「気(き)」とは生命の根源の基本となるエネルギーです。
目には見えませんが生命を維持するための最も大事な要素です。
「血(けつ)」は体内をめぐる血液と似た役割を果たします。
「血」はさまざまな原因でめぐりが悪くなったり、古くなったりすると考えられ、その状態を「お血」と呼びます。
「水(すい)」とは血液以外のリンパ液や唾液など「体内の透明な液体」すべてを指します。
「水」が滞ると「水毒(すいどく)」という状態になり、体に異変が起こります。
「気」「血」「水」について詳しく知りたい方は以下の記事を参照ください。
いかがでしたでしょうか。
馴染みのない言葉は多かったかもしれませんが、漢方の基礎的な知識について知見を深めていただけたかと思います。
この機会に漢方の考え方を日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
生体リズムの乱れは様々な不調の原因に…。それには、朝と夜のスイッチのON・OFFで、「メリハリ」をつけることが大事です。朝は体温を上げて、活動モードへのスイッチをONにし、夜は休息モードにスイッチOFFして、ぐっすり心地よい眠りへつく。この2つから生まれるリズムこそ、年齢を超えて健やかに美しく生きるための新習慣。生体リズムに着目したドモホルンリンクルの年齢美習慣で、いきいき美しく幸せな毎日へ。
監修:再春館製薬所
間地大輔
大学院で薬学を専攻し、2001年に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、研究に従事。 永遠のテーマである漢方の自己回復力を科学する研究に責任者として取組み、自己回復タンパク(HSP)の化粧品への初めての応用に成功。2012年-2016年では、漢方事業部で薬剤師として従事した後に、老化研究所所長・研究開発部門責任者を経て、2022年より製造管理者。
※コンテンツ内で扱っている商品情報は一部古い情報を含んでいる場合があります。