監修:再春館製薬所
古川美礼
大学院薬学部を修了後、再春館製薬所に入社。薬剤師。医学・薬学の知識を活かし、お客様対応を行う社員に医学・薬学、そして漢方研修を実施し人材育成を担っている。また、日々お客様の症例相談、服薬指導も行う。再春館製薬所監修『おうち漢方(新星出版)』の監修を担当し、「漢方は敷居が高そう」と思いがちな若い女性特有の冷え・月経痛・便秘・肥満などの不調や悩みに効く漢方として、漢方の考え方をもとにしたアドバイスを提案。
生理前に肌が荒れるおもな原因は、ホルモンバランスの乱れです。
女性の体ではエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンが分泌されており、生理周期によってこれらの比率が変わることが、肌荒れを引きおこすきっかけとなります。
まずはエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンの役割や、生理前のホルモン変化と肌への影響についてみていきましょう。
エストロゲンは女性らしさをつくるホルモンです。成長とともに分泌量が増え、乳房の発育や丸みのある体をつくります。また、コラーゲンの生成を促し、美肌をつくる役割も担っているホルモンです。卵胞から出るため「卵胞ホルモン」とも呼ばれています。
プロゲステロンは妊娠準備に必要なホルモンです。エストロゲンによって厚くなった子宮内膜を柔らかく保ち、妊娠しやすい状態にします。また、妊娠が成立すると、妊娠を維持する働きも担っているホルモンです。黄体から出るため「黄体ホルモン」とも呼ばれています。
月経周期は、卵胞期(排卵前)・排卵期・黄体期(月経前)の3つにわけられます。エストロゲンは月経から卵胞期に分泌量が増加し、プロゲステロンは排卵期から黄体期に分泌量が増加するのが特徴です。特に生理1週間前の黄体期は、プロゲステロンが増えるので皮脂の分泌が活発になり、ニキビや肌のかさつきに悩む方も少なくありません。
生理が始まる1週間前からプロゲステロンが増加し、皮脂の分泌量が増えます。ニキビや吹き出物、肌荒れなどのトラブルがおこりやすいのもこの時期です。
さらに精神的にもイライラしたり、落ち込んだりしやすい時期でもあります。生理前の肌荒れはホルモンバランスの乱れが原因なので生理が開始すると次第に改善されることが多いです。ニキビを潰したりせず、辛抱強く治るのを待ちましょう。
女性の体は非常に繊細で、ホルモンバランスの乱れによって肌荒れがおきることは珍しくありません。次は生理前のニキビの特徴について解説していきましょう。
生理前のニキビは、ヒゲや眉毛など毛が生える部分にできやすい特徴があります。これらの場所は男性ホルモンの影響が大きいことが要因です。男性ホルモンの働きが活発になると、皮脂が過剰に分泌され毛穴を詰まらせることがあります。特にあごや頬、フェイスラインなどはしっかりとケアしましょう。
卵胞期に分泌量が増えるエストロゲンには、肌のターンオーバーを促進したりバリア機能を高めたりする働きがあります。そのため、月経後から排卵期までは肌の調子が良い方も多いかもしれません。
しかし、生理前になるとエストロゲンの分泌量が減り、肌荒れや乾燥を併発することがあります。肌が乾燥していると刺激に弱くなり、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルを引きおこしやすくなるので注意が必要です。
まずは漢方の基本的な考えについて押さえておきましょう。
漢方で人間の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つから成り立っていると考えられています。
そして、生理はこの中の「血」と深く関わっています。
「血」は、体内を流れる赤い液体すべてを指し、ホルモンバランスを調整したり酸素や栄養を体中に運んだりする働きがあります。
生理の周期でホルモンバランスの変化がおこるときは、「血」が乱れやすくなります。
生理前に「血」が乱れると、月経異常だけでなく、クマやくすみなどの血色不良、免疫力低下による肌荒れがおこります。
改善するためには、日ごろから血液を作ったり血の巡りをよくしたりするものを食べるほか、運動で血行を促し、巡りを良くするように心がけてください。
もちろん「血」だけではなく、「気」や「水」を正しい状態にしておくことも肝心です。
生理中は特に精神的に不安定になりやすく、ストレスが溜まりやすい時期です。
消化がよく体を温める食べ物を多く摂り、リラックスできる休養の時間を多めに確保して「気」を整えましょう。
「水」は、リンパマッサージやストレッチをして体の水分を体内で循環させることや、適度な水分を摂ることも大切です。
生理前はホルモンバランスが乱れ、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルがおこりやすくなります。ニキビや肌荒れを防ぐには、毎日のスキンケアを見直したり、リラックスできる環境を整えたりすることが大切です。
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監修:再春館製薬所
古川美礼
大学院薬学部を修了後、再春館製薬所に入社。薬剤師。医学・薬学の知識を活かし、お客様対応を行う社員に医学・薬学、そして漢方研修を実施し人材育成を担っている。また、日々お客様の症例相談、服薬指導も行う。再春館製薬所監修『おうち漢方(新星出版)』の監修を担当し、「漢方は敷居が高そう」と思いがちな若い女性特有の冷え・月経痛・便秘・肥満などの不調や悩みに効く漢方として、漢方の考え方をもとにしたアドバイスを提案。
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