今吉裕隆
いまよし・ゆたか
再春館製薬所 研究開発部
大学時代に環境毒性について学んだ後、2007年に再春館製薬所に入社。その後はずっと研究開発部に所属。商品の研究から企画、時にはお客様対応まで幅広い業務に携わる。
ずっとずっと、磨き上げつづけています。
1974年、日本で初めてコラーゲンを配合した基礎化粧品として登場した「ドモホルンリンクル」。半世紀近くの時を経ても、その魅力は変わらず、今も多くの愛用者がいます。
「ずっと変わっていない、定番のもの」とのイメージが強いですが、その実、配合されている成分や技術は時代によって大きく変わっているということ、ご存知でしょうか?名前は変わらずも進化し、「磨き上げ」つづけるドモホルンリンクルのリアルを、研究開発に携わる今吉に尋ねました。
今吉裕隆
いまよし・ゆたか
再春館製薬所 研究開発部
大学時代に環境毒性について学んだ後、2007年に再春館製薬所に入社。その後はずっと研究開発部に所属。商品の研究から企画、時にはお客様対応まで幅広い業務に携わる。
―― ドモホルンリンクルは誕生してから50年近く、ずっと同じ名前で愛され続けています。ずっと使い続けられている=ずっと変わらない化粧品と思われがちですが、実際はそうではないようですね。
今吉:はい、そこの「誤解」は是非解きたいと思っています。ブランド名もお値段も変わっていませんし、また漢方の製薬会社として「お肌本来の力を引き出す」というベースの考え方は、今も昔も変わっていないため、変化のない化粧品だというイメージを持たれている方も少なくありません。ただ実態は、パッケージから中身の成分まで、1974年以来、絶えず「進化」してきました。
―― 変化というより進化なのですね。
今吉:進化であり、深化です。年月をかけて悩みの根本を辿っていく中で、新しいアプローチを発見したり、より悩みの上流に行き着いたりと、常に進化と深化を繰り返しています。例えば、日本で初めて基礎化粧品にコラーゲンを配合した「クリーム20」ですが、1974年に誕生して、実は2020年12月のリニューアルで20代目なんです。
―― 50年弱で20代目となると、「クリーム20」に関しては単純計算で、2~3年に一度は進化していることになりますね。
今吉:そうなりますね。ちなみに2020年12月のリニューアルでは、クリームの構造を抜本的に変えています。もう、別物と言ってもいいくらいです。ドモホルンリンクル史上最大級の変化でした。
―― それまでのクリームもお客様の支持があって、決して悪い製品ではなかったはずですよね?
今吉:もちろんそれまでも、自信作をご提供してきました。しかし、お肌の悩みの根本を辿っていく研究が進む中で、どんどん新しい「解決策」も見えてきます。コラーゲンを例に挙げると、販売当初は「お肌にコラーゲンを与える」という考え方でクリームを作っていました。それがより本質的に解決するための研究を進める中で「お肌がコラーゲンをうまく作れる状態にする」へと進化していきました。これはあくまで一例ですが、どの商品も悩みの"上流"に向かって研究を進め、お肌へのアプローチを進化させていく中で、商品をどんどん「磨き上げ」ているのです。
―― 毎回、リニューアルに際して意識していることはあるのでしょうか?
今吉:やはり、お客様のご要望やご意見ですね。当社は通販だけのダイレクト販売をしていますので、使用感への希望や、「こういう悩みも気になる」という声は常にお客様から届いています。それにいかにお応えしていくか、より満足していただくために、どういう商品であるべきか、ということはすごく意識しています。
また、現代は昔に比べて働く女性も増え、家にいない時間も増えていますし、老後もアクティブに活動される方が増えています。そのため、以前は「じっくり時間をかけてお手当てしてもらおう」という作り方でしたが、最近は「限られた時間の中でもいかに心地よく使っていただけるか」という視点も大事にしています。
そういう風に、お客様の声をはじめ時代背景や求められるお肌の変遷、そしてライフスタイルの変化にも対応しています。
今吉:数年ごとにリニューアルしているドモホルンリンクルですが、それ以外でも、もっと細かいマイナーチェンジは頻繁に行っています。
―― えっ、そうなんですか?
今吉:というのも、私たちは常にお肌のための研究開発をしているので、リニューアルのタイミング以外で「これはお肌に良い!」という発見があるんです。次のリニューアルの時まで温存して一気に変えるというのが一般的な企業判断かと思いますが、私たちはそうではない(笑)。私たちの基本は「お肌にいいことすぐに」。お客様に喜んでいただける商品改善の可能性がわかれば、一日も早くお客様に届けるために開発に着手します。そういう意味では、ドモホルンリンクルは日々進化しているんです。
―― そうなんですね!最近の"マイナーチェンジ"の具体例を一つ教えていただけますか?
今吉:例えば…「クリーム20」にも入っている、長白参(ちょうはくじん)という高麗人参の一種があるんですが、これを蒸して発酵させた「長白紅参(ちょうはくこうじん)」という状態にして、エキスを抽出しています。漢方の知恵として、蒸したり発酵させたり、油に溶かすなど一工夫することで植物の力をより引き出すことを「修治(しゅうじ)」というのですが、その技術をより深めて、エキスの抗酸化力を高める蒸し方を化学的に解明できたとき、「いいことすぐに」ということで、商品に反映させました。
―― こうした都度の発見は、ちゃんと発表してるんですか?
今吉:一応、ちゃんと発表はしていますよ(笑)。
―― そうなんですね。4~5年に一度は大幅なリニューアルをして、それ以外でも進化しつづけているのに「(中身が)変わってない」と思われるのは、もったいないですねぇ。
今吉:ですから、その「誤解」をとにかく解きたいです。ドモホルンリンクルの基本理念は誕生から一切変わっていませんが、その中身は常に進化しているのです。約50年の「伝統」は「革新」なくして続かないと思います。私たちはこれからも、よりよい商品をお客様に届けられるよう、お客様のお悩み、様々な課題に向き合いつつ、蓄積された知識と経験、最新の研究で商品を磨き上げ続けたいと思っています。
お肌に現れるさまざまな悩みの根本的な原因をご存じですか?それはお肌本来に備わるすこやかになろうとする力が低下していること。原因は一つだから解決法もただ一つです。それぞれの悩みにではなく、「準備」から「基本」までのワンラインで段階的に働きかけていきます。
もちろんお肌は、思わぬトラブルに見舞われることがあります。そんなときは、いつでも私たちにご相談ください。あなたのお肌にあった解決方法を一緒に考えさせていただきます。あなたの大切なお肌に、私たちはこれからも寄り添ってまいります。
※コンテンツ内で扱っている商品情報は一部古い情報を含んでいる場合があります。