鴛海央
おしうみ・ひろし
再春館製薬所 研究開発部
大学でタンパク質や生体反応のメカニズムなど分子生物学を中心に学んだ後、他社の農薬(殺虫成分)の研究職を経て、2016年、再春館製薬所に入社。以来、研究開発部に所属し素材の研究開発を担当。三児の父として子育てに奮闘中。
幸せを循環させることで、よりよい未来をつくりたい
世界的に温暖化対策が急務とされ、個人や組織、地域や国問わず、あらゆる生産活動において環境負荷を低減させることが求められています。
自然の力を人の力にする漢方の製薬会社として、この地球上の恵みとともに歩んできた再春館製薬所。近年、企業の社会的責任の一環として、環境への取り組みが重視される中、再春館製薬所は、創業以来、大切にしてきた「もったいない」精神に基づき、さまざまな活動を展開しています。
私たちや地球のよりよい未来のためにできることはなにか。研究開発部の鴛海央が語ります。
鴛海央
おしうみ・ひろし
再春館製薬所 研究開発部
大学でタンパク質や生体反応のメカニズムなど分子生物学を中心に学んだ後、他社の農薬(殺虫成分)の研究職を経て、2016年、再春館製薬所に入社。以来、研究開発部に所属し素材の研究開発を担当。三児の父として子育てに奮闘中。
〈人間も自然の一部である〉――これは再春館製薬所の基本理念であり、私たちはこの考えに基づき自然の力を活用したものづくりを続けています。
自然への感謝を忘れず、いただいた恵みを大切に使うこと。そして地域の自然や地球環境に負荷をかけないこと。社員一人ひとりの日常の小さな"行い"から、ものづくりに至るまで、さまざまな取り組みを行ってきました。
使わない電気はこまめに消す。節水を徹底し、ごみの分別もきっちりする。社員食堂で提供するメニューは廃棄されがちな食材も有効活用しておいしくいただく、もちろん食事は食べられる量だけいただき残さない…等々、小さなことではありますが、自分たちができることをやり続けています。
また再春館製薬所では、施設内に約3万枚の太陽光パネルを設置し、年間使用電力の100%にあたる電気を太陽光で発電するなど、環境負荷を抑えて事業活動を行っています。製品の製造過程で出る生薬の煎じカスや、社員食堂から出る生ゴミなどはコンポストを利用し堆肥にし、敷地内の畑に撒く。そこで育てられた野菜を、社員食堂の料理として出すこともあります。
ドモホルンリンクルの原料には、果実の皮や魚のウロコなど、従来捨てられていたものを活かしているものもあります。また、商品の容器や梱包の改良を重ねることで、極力ゴミを出さないような方法を模索し続けてきました。
こうした私たちの活動は、環境への取り組みが社会的に重視されるようになった近年になり、慌ててはじめたことではありません。創業以来、「もったいない」と思う気持ちから始まり、時代時代でさまざまな知恵と工夫が生まれ、社員の中で連綿と受け継がれ形にしてきたのです。どんな小さな取り組みであっても、私たちのアクションが社会に大小さまざまな幸せをもたらしうることを、私たちは願っています。
再春館製薬所はこれからも自然を敬い、環境に負荷をかけない事業活動を推進していきます。その上でお客様はもちろんのこと、この地域で暮らすみなさん、関係するすべての人に幸せを届けていきたいと考えています。
原料選びについても、私たちは環境意識をしっかり持ち、選択するようにしています。同じ効果であれば、環境負荷が少ない原料を選ぶ。たとえば農薬不使用の植物を選んでいるのは――お肌への影響を第一に考えてのことであることは言うまでもありませんが――そうした背景もあるのです。
「パール柑」は、その名の通りパールのように輝く美しい果肉と爽やかな香り、甘酸っぱい味が特徴の熊本県特有の柑橘。私たちが原料として使用しているのは、熊本県水俣市で40年以上に渡り、農薬不使用を貫く生産者グループ「からたち」さんが丁寧に育てるパール柑のみです。
柑橘類を農薬を使わずに栽培することは困難を極めます。しかし、彼らは絶対に使わない。本当に素晴らしい志を持たれていて、私たちは絶大なる信頼を寄せているし、彼らのつくるパール柑を原料にできることを誇りに思っています。
誤解を恐れず言うと、農薬そのものは絶対悪ではないと思っています。
農作物を栽培する上で、収量を確保し、見た目の質を高めるには、農薬は重要な役割を果たします。生産者さんの生活、食料の安定供給など、広い視野に立ってみれば農薬がなければ、今の社会を成立させることは難しいでしょう。また、国が許した基準値内で農薬を使用すること、それで育てられた植物を食べたりすることは、科学的にも問題とされないものです。つまり安全は約束されている、と言い換えることもできます。
しかし、それでも安心できないお客様もいます。であれば私たちは、お客様が少しでも安心できる原料を選びます。そこは実にシンプルな動機です。
また、こだわりのパール柑を選んでいるのは、お客様「だけ」を考えてのことではありません。地域の自然環境やそこで暮らす人たちなど、私たちのものづくりに関係するすべての人のことを考えた末の選択です。
私たちは自然との調和を大切にしたものづくりを心がけています。いい植物には虫が寄り付くものです。そして葉や実が食べられて見た目が悪くなり、収量は減ります。しかしながら、その虫を捕食する別の虫がやってきて、結局植物は生き続ける。そうやって自然は形成されていくものだと思います。
自然や生態系は、余計なことをしなければ循環するようにうまくできています。そのバランスを崩して、自然の調和を乱すようなものづくりを、私たちはしたくないだけなのです。
長期的に農薬を使い続けることの、地域の生活環境や動植物への影響はどうなのか。また農薬を実際に使用している生産者さん自身への影響にも目を向ける必要はあるのではないでしょうか。そうしたことを深く考察していくと、経済合理性を多少犠牲にしても、あらゆる負荷の少ない栽培方法を選択している生産者さんと一緒に、お客様の肌を潤す商品をつくっていきたいと思っています。
私たちは、自分たちのものづくりによって、自然が壊されたり、誰かを不幸にしたくはないのです。私たちが事業を通じて目指すのは、環境を循環させ、幸福を循環させること。誰もが笑顔でいられる未来を皆さんと一緒につくりあげていきたいのです。
お肌に現れるさまざまな悩みの根本的な原因をご存じですか?それはお肌本来に備わるすこやかになろうとする力が低下していること。原因は一つだから解決法もただ一つです。それぞれの悩みにではなく、「準備」から「基本」までのワンラインで段階的に働きかけていきます。
もちろんお肌は、思わぬトラブルに見舞われることがあります。そんなときは、いつでも私たちにご相談ください。あなたのお肌にあった解決方法を一緒に考えさせていただきます。あなたの大切なお肌に、私たちはこれからも寄り添ってまいります。
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