手・指の痛みにも様々な症状があります。
リウマチや関節炎を始め、様々な原因が存在します。
痛みの原因・発生のメカニズムを知ることで、ご自身の痛みと向き合いましょう。
日常生活で繊細な動きを求められる手や指は、使う機会が多いほど負担がかかってしまいます。
重い荷物を持つことや、ゴルフやテニス、野球のような手や指に力をかけるスポーツ、編み物やパソコンのキーボード入力などの長時間に渡る細かい作業、加齢による手・指の変形や筋肉の衰えなどが痛みの原因となります。
その他には、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)、指だけでなく足首や膝などの他の関節にも障害が起こる関節リウマチ、変形性関節症などの疾患に伴って起きるものがあります。
手は、多数の関節を形成する骨、筋肉、腱(けん)、靱帯(じんたい)、神経などが複雑に入り組んでいます。
手指を曲げ伸ばしする腱とまわりには、腱の動きをなめらかにする腱鞘(けんしょう)などがあります。
手指を使い過ぎると、腱と腱鞘がこすれることによって腱鞘炎などの関節周囲の炎症が起こったり、親指のつけ根の筋肉が衰えて委縮することで、神経が圧迫されてしびれたりすることがあります。
また、免疫機能の異常による関節リウマチを発症すると、指の関節に痛みやこわばりが現れることがあります。
手・指の痛みを発症させる原因の病気として、関節リウマチと関節炎の症状をご説明します。
関節リウマチは、免疫機能の異常によって、全身の関節の組織に炎症を起こし、関節が変形してしまう病気です。
手や足をはじめとした関節の腫れや痛み、朝起きたときに関節がこわばって動かしにくくなるなどの症状があり、30〜50代の女性に発症しやすいことが特徴です。
多くの場合、手、足、膝、肘、股関節、肩などに症状が左右対称に現れ、慢性的に痛みが起こります。
放っておくと軟骨や骨が破壊されて手指の関節に変形が起こり、日常生活に支障をきたすようになります。
指の使い過ぎなどで腱(けん)と腱鞘(けんしょう)がこすれあい、炎症が起こることによって、手指に痛みが発生したり、うまく動かなくなってしまうのが腱鞘炎です。
手首から親指にかけての部分が起こりやすいとされており、手指に力の加わるゴルフやテニスなどのスポーツ、慢性関節リウマチなどが主な原因とされています。
女性ホルモンのバランスの乱れも原因のひとつであることから、女性に多い病気です。
症状が進むと、曲げた指を伸ばそうとしても伸ばしにくくなり、完全に伸びなくなってしまう場合もあります。