
ドモホルンリンクルと …
Vol.6 肥後人気質(ひごじんかたぎ)
column 1 肥後六花(ろっか)

20年ぶりの新紙幣の千円札の肖像・北里柴三郎。実はそのルーツの源流に「再春館」があるという事実は、あまり知られていません。江戸時代に肥後国熊本藩6代藩主・細川重賢(しげかた)公が開設したのが、漢方医学を志す者は身分・藩域の区別なく誰でも入学でき、患者も分け隔てなく受け入れていたという日本初の公立医学校「再春館」。同校に代わって創設された西洋の医学校(現・熊本大学医学部)の卒業生の一人こそ、熊本県小国町(おぐにまち)出身の北里柴三郎だったのです。「蕃滋園(ばんじえん)」は、重賢公が「再春館」と同時に創設した薬草園。見事な花を咲かせるためには、一途に育てる根気強さと花を愛する心が必要であり、「一期一会の大切さ」が武士の生様(いきざま)にも通じる園芸を、重賢公は家臣の精神修養・嗜(たしな)みとして奨励。品種改良が進んだことで、肥後椿・肥後芍薬(しゃくやく)などの「肥後六花」も生まれました。
余談ながら、1984年から約22年半流通した千円札の肖像、文豪・夏目漱石も、やはり旧制第5高等学校(熊本市)に赴任していた経歴があります。彼が「森の都」と呼んだ熊本の豊かな自然も、薬草や薬木への造詣(ぞうけい)が深く、自ら写生や押し花などにも寸暇(すんか)を惜しんで励んだという藩主・重賢公の精神が受け継がれてきた表れなのかもしれません。そんな自然との接し方が、現在の私たち再春館製薬所にも継承されています。
column 2 肥後もっこす

熊本弁で「融通が利かないほどに、まっすぐで頑固者」を意味する「もっこす」。純粋で正義感が強く、妥協をしない男性の性質をそのように称します。昔から土地が肥沃で豊かな美田を持ち、経済的に自立できた国ゆえの自信が、「自分の価値観を容易に譲らない」頑固な性格をつくったと言い伝えられています。
自分の信念を曲げず、世におもねることのない「もっこす」精神は、「8点ワンライン」にこだわり続ける私たちの信念にも通ずるもの。物事の本質を徹底して追求する姿勢、どこまでも情熱的に打ち込む一途さは、社風にも生きています。
column 3 肥後猛婦(もうふ)

熊本男児の熱く頑固な気質は、女性にも共通するもの。かつて、評論家の大宅壮一(おおやそういち)氏は、意志が強く自立心に富む熊本の女性たちを「肥後猛婦」と呼びました。再春館製薬所は、社員のうち85%近くが女性です※。女性管理職登用率は47%と、全国的にもトップレベルの水準を誇ります。コールセンターで応対するお客様プリーザーの一人ひとりが「大きな個人商店」の店主として自らの責任で切り盛りし、肌や体のお悩みについてベストを尽くす提案をさせていただきます。
※2023年4月時
column 4 わさもん

頑固一徹・一本気な性質の一方で、「新しもの好き」な肥後人の気質を表す、「わさもん」という意外な言葉も存在します。好奇心旺盛で、新しいものを積極的に取り入れる、進取(しんしゅ)の気風を受け継ぐ精神は、今では全国に多くの店舗を持つ有名セレクトショップが、初めて地方支店をオープンさせた地が熊本だったなど、特にファッション業界で「流行調査は、まず熊本から」と評されたことなども無縁ではありません。
その文化は、もちろん再春館製薬所でも。日本で初めてのコラーゲン※配合の基礎化粧品、NTTがサービスを開始した直後のフリーダイヤル導入、進化と深化を極める「MORE&MORE(モアモア)」の精神など。どれも、現状に満足することなく「お客様にとって最良の道」を求めた結果に伴い、生まれてきたものばかり。その、常に「もっともっと」の姿勢のすべては、「わさもん」の為なせる業(わざ)です。
※配合目的:保湿・肌をなめらかにする