年齢を重ねているのにほうれい線がない（目立たない）人には、どのような特徴があるのでしょうか。

一方で、ほうれい線が若いのに目立つ人もいます。

この違いには、骨格や日ごろの表情の使い方、生活習慣が関係しています。

本記事では、ほうれい線ができにくい・できやすい人の特徴を解説しながら、今日からでもできる対策を、ほうれい線が気になる方に向けて紹介します。

ほうれい線とは？若いのにある人はなぜ？

ほうれい線とは、鼻の両脇から口元に向かって伸びる2本のラインを意味します。医学的には「鼻唇溝（びしんこう）」と呼ばれ、顔の構造上、誰にでも存在する自然な表情ジワです。

しかし、この表情ジワは加齢によって、笑ったとき以外でも目立つようになります。

肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンが、年齢を重ねると共に減少・変性するからで、真皮層の厚みや強度を維持する力が低下すると、皮膚のたるみによってほうれい線が深くなります。

同時に、顔の表情筋を支える筋膜や靭帯（じんたい）の引き締め作用も衰え、頬の皮膚がさらに下垂して、深い溝が口元に刻まれたような印象になっていきます。

ほうれい線が濃くなる原因は加齢だけではありません。早いケースでは、20代後半からほうれい線を意識する人がいるように、日常のスキンケア習慣、骨格、適正体重の維持など、加齢とは異なる要因も存在します。

ほうれい線の対策や予防においては、皮膚がたるみ、ほうれい線が深くなる仕組みを理解して、対処を適切におこなう必要があります。

ほうれい線を含む顔のたるみについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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ほうれい線がない人に共通する4つの特徴

ほうれい線は、誰にでも見られる表情ジワの一種なのですが、年齢を重ねても出てこない（目立たない）人もいます。

ここでは、ほうれい線がない人、ほうれい線が目立たない人、ほうれい線があっても若く見える人に共通する特徴をまとめました。

（1）生まれつきほうれい線ができにくい骨格である

ほうれい線がない・できにくい人の骨格には、生まれ持った構造的な特徴があります。

ほうれい線が目立ちにくい人には、立体感のある骨格や、凹凸のはっきりした顔立ちといった共通点があります。

顔の骨格は、肌や脂肪を支える「土台」の役割を果たしています。その骨格がしっかりしていると、重力によるたるみが起こりにくくなります。特に、頬骨やあごのラインは、ほうれい線の目立ち方に大きく影響します。

頬骨が高いと、皮膚が引き伸ばされ、ほうれい線ができにくくなります。あごの輪郭がシャープで、下に張り出している人も、ほうれい線やたるみが目立ちにくくなる特徴があります。

骨格のバランスが理想的な人も、皮膚への負担が均等になるため、ほうれい線を含むシワやたるみが生じにくいとされています。

（2）日常的に表情筋を使っている

日常的に表情筋を動かしている人（表情豊かな人）は、ほうれい線ができにくい傾向があります。顔の筋肉の収縮と弛緩（しかん）によって血流が促進され、肌のハリや弾力が保たれます。

特に、笑顔や驚いた表情をつくる際に使われる頬筋や口輪筋が適度に鍛えられると、皮膚を内側から支える力が強まり、シワやたるみの予防につながります。

口角を上げる動作や頬を膨らませる運動など、表情筋エクササイズを習慣化すれば筋力が維持され、ほうれい線の形成を防げます。

逆に、表情の変化が少ない人や、片方の口ばかりでかむ癖があるなど、筋肉の使い方に偏りがある人は、ほうれい線が目立ちやすくなる傾向にあります。

（3）スキンケアを適切にしている

ほうれい線がない・できにくい人には、紫外線対策や保湿など、日ごろから正しいスキンケアを実践している共通点が見られます。

紫外線によるダメージは特に、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、たるみやシワの原因となります。

日焼け止めの使用や、帽子・日傘の活用といった紫外線対策を徹底すれば、ほうれい線の形成を遅らせられます。

（4）適正体重を維持している

ほうれい線がない・できにくい人には、適度な脂肪が顔についている、適正体重を維持しているといった共通点も見られます。

顔の筋肉と脂肪のバランスが取れており、適正体重を保てていると、皮膚にかかるストレスも特定の部位に集中しにくくなるため、ほうれい線を含むシワやたるみが生じにくくなります。

体重の増減が激しくなると、顔に余分な脂肪がついたり、脂肪が不足したりして、皮膚が下垂しやすくなります。

今日からできる！ほうれい線を予防する方法

ほうれい線が出ない・できにくい人の特徴として骨格を挙げましたが、骨格そのものを変えようと思ってもセルフケアでは対策が難しいです。

ここでは、ほうれい線が若いのに目立つ、年齢とともに深くなって気になるなど、表情ジワに悩みを感じている方に向けて、今日からできる正しいアプローチと予防法を紹介します。

正しいスキンケアや肌に良い生活習慣を徹底する

ほうれい線をお手当てするためには、正しいスキンケアと肌に良い生活習慣を心がけてください。

■スキンケアで意識したいポイント

・紫外線対策：季節に関係なく日焼け止めを使用する

・洗顔の見直し：界面活性剤の使用を避けて優しい洗顔を意識する

■生活習慣で意識したいポイント

・バランスの取れた食事：ビタミンC・E・タンパク質を積極的に摂取する

・質の良い睡眠：成長ホルモンの分泌のために深い眠りを確保する

・ストレス管理：自律神経の乱れを防いで肌の再生力を保つ

・姿勢の矯正：長時間のスマホ操作などで前かがみの姿勢にならないようにする

継続的なスキンケアと生活習慣の改善により、肌の劣化を防ぎ、ほうれい線を予防する効果が期待できます。

表情筋のエクササイズにトライする

ほうれい線の予防には、顔の皮膚に密着している筋肉（表情筋）を意識的に動かすエクササイズが効果的です。表情筋を鍛えると、フェイスラインが引き締まり、皮膚のたるみによるほうれい線の予防につながります。

■ほうれい線に効くエクササイズ例

1．口周りエクササイズ

口を「あ・い・う・え・お」の形に大きく動かし、口を動かすたびにそれぞれ5秒間キープします。「あ」から「お」までを1セットと考え、10セット繰り返してください。

2．頬上げエクササイズ

頬骨を意識して口角を上げ、頬の筋肉を引き上げた状態で10秒間キープします。10秒間キープを1回として計5回繰り返します。

頬上げエクササイズをおこなう際は、上の前歯が露出するように口の形を意識します。エクササイズを朝に取り入れれば、日中の意識改善にもつながります。

継続的なエクササイズは、ほうれい線だけでなく、頬のリフトアップ、ハリ、引き締めなども期待できます。

ほうれい線対策のマッサージやエクササイズについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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適正体重をキープする

ほうれい線を予防するためには、適正体重の維持も大切です。体重を適切に保つと、必要な脂肪が頬に保たれ、ほうれい線が目立ちにくくなります。

適正体重については個人差があるものの、BMI（体格指数）などの指標も参考になります。

BMIは、自分の体重（kg）を、身長の2乗で割って求めます。たとえば、体重52kg、身長160cm（＝1.6m）の場合は、52÷1.6の2乗（＝2.56）となり、BMIは約20.3となります。BMIの数値が「18.5～25」の範囲内であれば「普通体重」と判断されます。

適正体重をキープするためには、栄養バランスの取れた食事を継続し、食べ過ぎや偏食を避け、適度な運動を心がけてください。

ほうれい線対策について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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ほうれい線がない人・薄い人に関する「よくある質問」

ほうれい線が若いのにある人、逆にあっても若く見える人の特徴をまとめてきました。ここでは、よくある質問に絡めて、ほうれい線に関するこれまでの内容を一部振り返ります。気になる項目をあらためてチェックしてみてください。

ほうれい線ができやすい人にはどのような特徴がありますか？

ほうれい線ができやすい人には骨格や顔の構造に特徴があります。

頬骨が低い人は、頬の脂肪を支える力が弱いため、頬の皮膚が下垂しやすく、ほうれい線が目立ちやすくなる傾向にあります。

やせ型、面長の人の場合は、頬骨や鼻の横の骨が加齢と共に変化・衰退すると、頬の皮膚や脂肪を支える力が弱まり、ほうれい線が目立ちやすくなるとも言われています。

やせたらほうれい線はどうなりますか？

必要以上にやせたり、急激なダイエットをおこなったりすると、ほうれい線が目立ってしまうケースも考えられます。

体重減少により頬の脂肪が減少すると、皮膚を内側から支える力が弱くなり、鼻の両脇から口元にかけての溝が深くなります。

短期間で大幅に体重を減らした場合、頬がこけて皮膚が余った状態になり、ほうれい線が一層目立つケースもあります。

加齢とともに皮膚の弾力性が低下するため、年齢を重ねてきた段階での極端な減量は、ほうれい線に悪影響を及ぼすと考えられます。

シワやたるみができにくい・目立たない人の特徴は何ですか？

シワやたるみが目立ちにくい人には、生まれながらの骨格の特徴が見られます。

加えて、日常的に表情豊かに過ごしている、日焼け止めを使用している、正しいスキンケアと生活習慣を守っている、適正体重を維持しているなどの生活習慣も、シミやたるみが目立ちにくい人に見られます。

ほうれい線がない人の特徴を知って適切に予防しよう

ほうれい線が目立たない人には、骨格、表情筋の使い方、スキンケア習慣、生活スタイルなどに共通する特徴があります。

顔の構造は変えられませんが、毎日のケアや習慣は今日から見直せます。自分自身の特徴や生活を振り返り、適切な予防法の実践で、理想の肌状態に近づけていきましょう。