40代ならではのくすみ...原因とスキンケアについて

40代ならではのくすみ...原因とスキンケアについて

「なんとなく顔色が冴えない」「メイクしてもくすみが隠れない」
40代になってから、そんな肌の変化を感じることはありませんか?

肌は年齢とともにうるおいやハリ、明るさを保つ力がゆるやかに低下していきます。特にくすみは、肌印象を大きく左右するため、気になり始めたら早めの対策が大切です。

この記事では、40代の肌にくすみが生じる原因と、日々取り入れられる対策をご紹介します。

40代の肌にくすみが現れやすくなる原因

くすみとは、肌の透明感やツヤが失われ、顔全体がどんよりと暗く見えてしまう状態です。40代は次のような要因が重なり、くすみが出やすくなります。

肌代謝(ターンオーバー)の低下

40代になると、肌のターンオーバー(生まれ変わり)のサイクルが遅れがちに。古い角質が残りやすくなり、肌の表面が濁って見える原因になります。

乾燥とキメの乱れ

肌の水分保持力も年齢とともに低下。乾燥によりキメが乱れ、肌の表面が乱反射することでくすみが目立ちやすくなります。

血行不良と冷え

デスクワークや運動不足による血行不良も、肌の赤みや明るさを奪い、青暗く見せてしまう要因に。また、冷え性によって全身の血流が滞ると、肌細胞に必要な酸素や栄養素が十分に届かなくなり、くすみが生じやすくなります。

糖化・酸化などの内部ストレス

加齢とともに進行しやすい「糖化」や「酸化」。これらが肌の透明感を奪い、黄ぐすみ(黄色っぽくくすんでしまうこと)や老けた印象につながります。

医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

一般的にくすみとは、肌が明るさや透明感を失い、全体的に暗く見える状態を指します。特に、40歳以降になって肌のくすみが気になり始めるのは、角質が原因のひとつと考えられるでしょう。古い角質が肌の表面に溜まってしまうことで、光の反射が鈍くなります。すると、肌の透明感が失われてくすんで見えてしまうのです。

このようにくすむ原因は、肌の一番外側にある角質層のターンオーバーが、年齢とともに遅れるからと考えられています。

また、紫外線の影響によりメラニンが増加します。メラノサイトが作るメラニンというものは本来、紫外線から肌を守るためのものです。しかし、加齢や紫外線などによって、作られる量が増えたり、排出されにくくなったりします。すると、肌の一部に濃く残って色ムラのように見えたり、顔色が暗く見えたりすることにつながります。

くすみの種類を知って、原因を見極めよう

くすみを取る方法をスマホで検索する40代女性

40代のくすみは、1つの原因だけでなく複数の要因が重なることで生じているケースが多くあります。代表的なくすみの種類を整理しましょう。

くすみタイプ 肌の状態・特徴 主な原因
茶ぐすみ 肌が茶色っぽく見える 紫外線や摩擦による色素沈着(メラニンの蓄積)
ターンオーバーの乱れ
青ぐすみ 顔色が青暗く見える 血行不良、冷えによる血流の悪化
グレーぐすみ 肌の透明感がなくなり、全体がくすんで見える。粉吹き・カサつきあり 乾燥によるキメの乱れ
黄ぐすみ 肌が黄色っぽく変色し、老けた印象になる 糖質のとりすぎ、紫外線、喫煙などにより肌に老化物質がたまる
赤ぐすみ 肌が赤みを帯び、敏感になりやすい 炎症や外的刺激によるターンオーバーの乱れ
くすみ(ごわつき) 肌が硬くなり、ごわついた印象がある 古い角質の蓄積、ターンオーバーの乱れ
医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

肌の色味がどのように見えるかは、「沈着する色素の種類」と「それが皮膚のどの深さにあるか」によって大きく変わります。たとえば、メラニンという色素であれば、肌の表皮や真皮の浅い部分に存在する場合、茶色〜黒色に見えます。一方、深い層(真皮)に沈着すると青色〜青灰色のように見えることがあります。

このような色に見える理由には、「光の散乱現象」が関係しており、青い光が皮膚表面に戻ってきやすいため、沈着が深いほど青っぽく見えます。ほくろや一部のシミが、青黒く見えるのも同じ理由で、くすみにおける色調も「沈着物の深さや種類」によって変わります。

40代が意識したいくすみ対策6つ

40代でくすみを取る方法に有効なスキンケアグッズ

それでは、今日から取り入れられる40代向けのくすみ対策をご紹介します。無理なく続けられることを重視した方法です。

1. 保湿を中心にしたやさしいスキンケア

乾燥によるくすみには、保湿の徹底が基本です。
洗顔後はすぐに化粧水をなじませ、乳液やクリームで水分の蒸発を防ぎましょう。セラミドやヒアルロン酸など、保湿成分配合の製品もおすすめです。

特別なケアをしなくても手持ちのスキンケアに取り入れるだけでOKです。

2. ターンオーバーを整える生活習慣を

睡眠不足やストレス、栄養の偏りはターンオーバーの乱れにつながります。
毎日決まった時間に寝て、しっかりと質の高い睡眠をとる、栄養バランスの取れた食事を意識する、軽い運動で代謝を促すなど、小さな積み重ねが大切です。

3. 血行を促す習慣を取り入れる

青黒く見えるくすみには、血行を促進することが有効です。
蒸しタオルで顔を温めたり、半身浴・軽いストレッチを日常に取り入れることで、くすみが目立ちにくくなります。

4. 糖化を防ぐ食生活を意識

黄ぐすみが気になる場合は、甘いものやパン・麺などを摂りすぎないことが大切です。
抗糖化が期待される食材(野菜・豆類・雑穀など)をバランスよく取り入れましょう。

5. 紫外線対策は年中無休で

日焼け止めは夏だけでなく、冬や曇りの日にも必要です。
肌の明るさを守るには、年間を通じたUVケアの習慣が欠かせません。

肌へのやさしさや使い心地を重視して、毎日続けられる日焼け止めを選びましょう。

6. メイクで「くすみを自然にカバーする」工夫も

ラベンダーやピンク系の下地は、黄ぐすみやくすみ感を自然にカバーしてくれます。
光を集めるハイライトや、血色感を加えるチークも、顔色を明るく見せる味方です。

医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

加齢とともに、私たちの体内ではコラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質と、過剰な糖が結びつく「糖化反応」が起こりやすくなります。この反応によって生成されるAGEsは、肌の奥の真皮層に蓄積され、組織の柔軟性を低下させるとともに、肌を黄色くくすませる原因となります。

とくに、真皮内にAGEsが溜まると光の乱反射が起こり、肌の透明感が失われる原因になるほか、40代以降は代謝が落ち、AGEsが排出されにくくなります。すると、黄ぐすみが顕著に現れやすくなるため、早めの対策が重要です。

対策としては、まず食生活の見直しが基本ですが、紫外線はAGEsの生成を促進する作用もあるので紫外線対策も同時に行うとよいでしょう。

よくあるご質問

Q:40代でもくすみ対策は間に合いますか?

A:肌は年齢にかかわらず、保湿・UV対策・生活習慣の見直しなどを続けることで整っていく力があります。すぐに変化は見えなくても、続けることで徐々に明るさを感じる方が多いです。

Q:くすみ対策として使える化粧品はありますか?

A:くすみが気になる方に向けた化粧品には、保湿や肌のキメを整える成分が配合されているものが多くあります。

ビタミンC誘導体やナイアシンアミドなど、肌の明るさや透明感に着目した成分を含むアイテムを選ぶことで、日々のケアの中で肌印象を整えるサポートが期待できます。

まずは自分のくすみタイプを知って、肌に合ったものを選ぶことがポイントです。

Q:くすみ対策として、サプリや美容医療はどう取り入れるべきですか?

A:スキンケアや生活習慣の見直しに加えて、内側から整えるサプリや、専門機関での美容医療を取り入れる人もいます。

ただし、これらはすべての人に合うわけではないため、サプリメントを取り入れる場合は、成分や体質との相性、安全性を確認した上で選ぶことが大切です。

美容医療に関しては、施術内容やリスクをよく理解した上で、医師や専門機関に相談しましょう。

まとめ

40代のくすみは乾燥・血行不良・糖化・ターンオーバーの乱れなど、複合的に起きるものです。そのためにも、自分のくすみタイプを知ることがケアの第一歩になります。

スキンケア・生活習慣・メイク・食事のバランスを整えることで、徐々に明るい肌を目指しましょう。

監修:日本皮膚科学会 専門医・日本色素細胞学会 
高藤円香(たかふじ まどか)

2013年防衛医科大学校を卒業後、臨床研修を修了。その後、大阪大学医学部附属病院や自衛隊阪神病院で研修ののち、皮膚科専門医を取得。現在は、皮膚科医として地域の方々の一般診療をメインに、アトピー性皮膚炎や乾癬などの診療にあたっており、執筆・監修などにも力を入れている。

※この記事は、正しい情報発信を行うために、医師に監修を依頼しております。商品について医師が推薦を行うものではありません。

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