顔の「くすみ」は、疲れた印象を与えたり実年齢より老けて見られたりと、多くの女性を悩ませる肌トラブルの一つ。くすみの種類はさまざまで、原因ごとに対策方法も異なります。肌のくすみを改善するためには、自分自身のくすみの原因を知ることが大切です。
そこで今回は、くすみ肌の種類と原因、対策方法などについてご紹介します。
くすみ肌とは
肌の透明感や明るさ、ツヤが失われた状態を「くすみ肌」と言います。本来の肌の明るさよりも顔全体が暗く見えるため、不健康な印象を与える可能性があります。
夕方に鏡を見たとき、顔全体が暗く疲れて見えてしまっているなら、それはくすみ肌が関係しているかもしれません。くすみ肌の原因を知り、早めに対策を講じましょう。
種類ごとに異なるくすみ肌の原因
肌の透明感が失われてしまう原因は、おもに乾燥や血行不良です。肌のうるおいが不足したり、不規則な生活習慣によって血行が滞りやすくなったりすると、「肌の生まれ変わる力(ターンオーバー)」が弱まってしまいます。このターンオーバーが乱れることで、古い角質がはがれることなく積み重なり、肌のキメが乱れ、肌本来の明るさが損なわれてしまうのです。
また、顔の「くすみ」には、以下の6つの種類があります。くすみは種類によって細かな原因が異なり、それぞれの対処法も変わってきます。そこでまずは自分のくすみ肌のタイプを確認してみましょう。
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1. 乾燥によるグレーがかったくすみ
乾燥によって肌の水分量が低下すると、肌の透明感が損なわれてしまい、顔全体がくすんだように見えてしまいます。また、乾燥は肌のキメが乱れる原因です。光を均一に反射できなくなり、乱反射することで肌本来の明るさが損なわれてしまいます。
さらに、肌が乾燥してしまうと毛穴が開きやすくなり、それが影になることで顔色を悪く見せてしまいます。たとえば「時間が経過するごとに顔のくすみが気になる」という方の場合、うるおい不足によって肌の表面に細かな凹凸ができ、そこが影になっていると考えられるでしょう。
肌がカサついたり白い粉を吹いたりしているなら、それは乾燥によるくすみだと言えます。
2. 血行不良による青暗いくすみ
血行不良になると、肌の赤みが失われてしまいます。毛細血管が青緑に目立ち、肌が青暗い印象になるのです。また、血液の流れが滞ることで肌に栄養が行き渡らず、老廃物が溜まり顔全体がくすんで見えてしまいます。
3. 角質肥厚によるごわついたくすみ
ターンオーバーの乱れによって肌の表面に古い角質が蓄積すると、皮膚が厚く硬くなります(角質肥厚:かくしつひこう)。光の透過を遮るだけでなく、肌の透明感も損なわれてしまうため、ごわついたくすみが生じてしまうのです。
たとえば「一日中、顔のくすみが気になる」という方の場合、古い角質が厚くなりすぎて、肌のなかにメラニン色素がたまりやすくなっている可能性があります。
また、ターンオーバーが乱れると肌のバリア機能が正常に働きにくくなります。紫外線や摩擦などの外的刺激に弱くなるほか、角質そのものが厚くなり肌の透明度を低下させてしまうため、顔全体がくすんで見えてしまいます。
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4. 炎症などによる赤ぐすみ
肌が炎症をおこすと、血管が拡張して血流が増加し、肌が赤くなってしまいます。赤ぐすみの場合、肌のバリア機能が低下しているケースが多く、紫外線や花粉、PM2.5などの外的刺激の影響を受けやすくなります。肌が痒くなったり、化粧品によって肌がヒリヒリしたりすることもあるため、重症化する前に対策を講じましょう。
なお、肌を温めると血管の拡張を助長させてしまい、炎症が治りにくくなります。肌を沈静化させるスキンケアを意識することが大切です。
5. メラニン(色素沈着)による茶褐色のくすみ
過剰に生成されたメラニンが肌に蓄積すると、日焼けのように茶色っぽくなります。通常、肌に蓄積したメラニンは、ターンオーバーによって古い角質とともに体外に排出されます。しかし、ターンオーバーが正常に働かないとメラニンが排出されず、顔全体のくすみにつながってしまうのです。
メラニンは紫外線を浴びることでも生成されますが、摩擦などの外的刺激でも生成されてしまいます。紫外線対策と合わせて、肌に摩擦を与えないように気をつけましょう。
6. 糖化による黄みがかったくすみ
肌の弾力やハリを支える真皮層※1が黄色く変色すると、肌にくすみが生じます。
糖分を摂取しすぎると余分な糖質がタンパク質と結びつき、黄褐色の「AGEs(糖化タンパク質:糖化最終産物)」という物質を生成してしまいます(糖化)。これにより、黄みがかったくすみができてしまうのです。
また、酸化した脂質がタンパク質と結びついてできる「ALEs(カルボニル化タンパク質:脂質過酸化最終産物)」も、肌の黄ぐすみにつながります。
糖化やカルボニル化は老化現象の一種とされています。しかし、糖質・脂質の摂りすぎや紫外線・喫煙などによる活性酸素の増加によっても、糖化やカルボニル化はおこると言われているため、生活習慣の見直しも視野に入れて改善を進めましょう。
参考:黄ぐすみはなぜおきる?原因と対策、黄ぐすみをカバーするメイクをご紹介
※1:表皮の下にある肌の層。肌は一番上から表皮・真皮・皮下組織の3層構造になっており、真皮層は皮膚組織の大部分を占めている。真皮層の構造を支える主要タンパク質にはコラーゲンやエラスチンなどがあり、これらが皮膚に弾力性などを与えている。
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肌のくすみでよくある悩み
「ファンデーションの明るさを変えないといけなくなった。」など、肌のくすみに悩む方は多いですが、具体的にはどんな悩みを抱えているのでしょうか。以下にて、よくある悩みをご紹介します。
- 出産後に肌が変化して、顔のくすみや小じわが気になる
- 体調不良に見られ、「顔色が悪いね」と言われた。
- 年齢とともに、顔のくすみやほうれい線、毛穴が気になる
- パソコンの使用時間が増えて、目の下のたるみ(目袋)くすみが気になるようになった
- 顔のしわ、たるみ、くすみが気になり、ノーメイクで人前に出ることに抵抗を感じている
- 頬の黒っぽいくすみが気になる
- 今まで気にしてなかったのに、顔のくすみが気になり始めた
出産や加齢とともに、肌の調子に変化を感じたという方は多いようです。また、スマートフォンやタブレット、パソコンの使用が増えたことも、肌のくすみに影響を与えていることが分かります。
顔のくすみだけでなく、ほうれい線や毛穴、たるみが気になるという方も少なくないため、くすみ肌対策と合わせて、ほかの肌トラブルにもアプローチできるケアを実践することが大切です。
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肌のくすみを改善するスキンケアのポイント
肌のくすみが気になるときは、普段のスキンケアを見直しましょう。くすみを改善するために重要なケアのポイントは次の3つになります。
1. 保湿ケアを徹底する
くすみの改善には、徹底した保湿ケアが欠かせません。肌の角質層が乾燥すると、新しく再生するターンオーバーのサイクルが乱れやすくなるためです。
肌が乾燥した状態が続くと、バリア機能を高めようとして肌はターンオーバーのスピードを早めます。急いで作られた肌細胞は非常にもろく未熟なので、うるおいを保持する機能も弱くなり、さらに乾燥が進むという悪循環に陥ります。
保湿のポイントとしては、洗顔や入浴のあとすぐにスキンケアを行うことが大切です。化粧水をたっぷりと使い、最後に乳液やクリームで蓋をして水分の蒸発を防ぎましょう。
乾燥や角質肥厚によるくすみの改善には、とくに保湿が重要。ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンなどの保湿成分が含まれた、保湿力の高い化粧品を使うのもおすすめです。
2. 美白ケアを意識する
くすみの改善には、美白ケアを取り入れるのもおすすめです。日常のスキンケアに美白有効成分の入ったものを取り入れると、肌に透明感を与えてくすみを抑えることができます。
とくにメラニンによる茶褐色のくすみには、美白ケアを取り入れてみてください。美白成分として代表的なものには、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸、アルブチンなどがあります。化粧水や美容液を選ぶときにはこのような成分に注目してみましょう。くすみを抑えるには、メラニンがシミになる前に撃退するブライトニング美容液などもおすすめです。
美白ケアは継続して使うことが大切ですので、使い心地がよいもの、続けやすい価格のものを選ぶことも重要になります。
3. 蒸しタオルをする
くすみの改善には蒸しタオルも効果が期待できます。蒸しタオルをあてると肌が温まり、血行が良くなるうえ、スキンケアの効果も高まるでしょう。
濡らしたタオルを硬く絞って、500wの電子レンジで30秒〜1分ほど温めます。それを顔に乗せて2〜3分置きます。そのあとでクレンジングや洗顔、スキンケアなどをおこないます。ただし、顔に炎症のある場合は刺激になってしまうおそれがあるので避けてください。
肌のくすみの対策方法について
疲れやストレスによる血行不良、色素沈着、乾燥など、くすみにつながる原因はさまざまです。くすみ肌の原因がどれか一つに偏っていることは少ないため、複数の原因をカバーしながら対策を講じることが大切です。
ここからは、くすみを抑えるために日常生活で意識したいことをお伝えします。
1. 半身浴をする
半身浴は、くすみの原因となる血行不良や冷えの解消になります。じっくりお湯につかることで新陳代謝を高めましょう。お湯の温度は少しぬるめの39℃〜41℃が良く、入浴時間は20分程度を目安にしましょう。
また、体内のたんぱく質を増やす免疫力UPの為の健康法として40℃〜42℃のお湯に20分ほどつかる"ヒートショックプロテイン入浴"もあります。
もちろん、通常の入浴でもリラックス効果を得られます。就寝する30分前に湯船につかると寝つきがスムーズになるので、快眠につながります。
2. 顔面ストレッチ
顔面ストレッチは代謝アップに効果的です。代謝があがると、肌のターンオーバーをすこやかに保つことができます。顔面ストレッチのやり方は以下の方法を参考にしてみてください。
- まぶたを閉じる
- 鼻に向かって顔中の筋肉を集めるようにぎゅーっとする
- 5秒経過したら元に戻す
- 眉毛や鼻の下など、顔全体を左右ではなく上下に伸ばす
- 5秒経過したら元に戻す
これを3回繰り返しましょう。力を入れずにゆっくり行うのがポイントです。顔の筋肉を動かすと血行促進効果が得られるので、顔のくすみだけでなく、クマやたるみにもアプローチできます。
3. 朝起きたら白湯を1杯飲む
朝起きたら、1杯の白湯をゆっくり時間をかけて飲みましょう。朝いちばんの白湯は、誰でも気軽に取り組めるうえ、古くから伝わる伝統的な美容法として知られています。体が温まって血流がよくなるため、肌代謝を高めることができます。
【白湯の作り方】
- やかんでお湯を沸かし沸騰させる
- 沸騰したら弱火にして10分ほど加熱する
- 火を止めて50℃前後まで自然に冷ます
4. 血行促進に効果が期待できる食材を摂る
血行促進に効果が期待できる食材を摂るのもおすすめです。体の細胞は食べ物から作られるため、普段の食生活を見なおしてみましょう。
血行促進に良いとされる栄養素はクエン酸です。クエン酸は疲労回復効果で知られていますが、実は血液の酸化を抑えたり血流をよくしたりする働きもあるのです。レモンやミカンなどのかんきつ類、梅干しやお酢などを積極的に摂ってみましょう。
また、青魚に含まれているEPAも血行の改善におすすめ。食事のメインが肉中心になっている場合は、アジ・イワシ・サンマなどの青魚を積極的に摂るようにしましょう。
また、ビタミンEは末端の血管を広げて血の巡りをよくする働きがあります。ビタミンEを豊富に含む食材は、植物油やナッツ類、アボカドなど。またビタミンEはビタミンCと一緒に摂取するのが効果的なので、ピーマンやブロッコリーなどの野菜、キウイやイチゴなどのフルーツも同時に摂取するのがおすすめです。
食べるものを見直すことはくすみ肌への良いアプローチとなります。ぜひお試しください。
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くすみの予防には紫外線対策が重要
くすみを予防するには、ここまでで紹介したスキンケアや生活習慣を実践するとともに、紫外線予防をしっかり行いましょう。
紫外線で肌がダメージを受けると、肌のターンオーバーが正常に働くなるため角質肥厚をおこしやすくなります。
また、紫外線は肌を乾燥させて、肌のターンオーバーのスピードを異常に早めてしまうことも。ターンオーバーは早すぎても遅すぎてもよくありません。常に一定のサイクルを保つには、肌を紫外線や刺激から守って大切に扱いましょう。
日常の何気ない外出時でも、帽子や日傘を使って紫外線を直接浴びないようにしてください。また、屋内にも紫外線は入ってきますので、外出の予定がなくても日焼け止めを塗るようにしましょう。
さらに、紫外線は夏場だけでなく1年中降り注ぎます。とくに春先や秋など、過ごしやすい季節は要注意です。気温は高くなくても紫外線量は夏場とほとんど変わらない場合があるので、年間を通じて紫外線対策を意識してくださいね。
心と身体の両方からくすみ肌にアプローチしよう
肌のくすみの原因はさまざまです。
自身のくすみの原因を把握し、日々の生活で少しずつ予防や対策を実践していきましょう。
また、心と身体がこわばっていては、肌の元気や明るさも戻りにくいもの。
半身浴やストレッチなど心身がリラックスできる時間も作りながら、くすみ肌の改善を目指してみてください。
肌の中から明るさを引き出す
ドモホルンリンクルの「泡の柔肌パック」
紫外線など夏のダメージが残って、くすんだ肌には、わずか5分で明るさを引き出すパックのお手入れが有効です。
濃厚な泡の中には、年齢肌に欠かせない天然成分がたっぷり。 肌にのせている間にじわじわと浸透し、「見えないダメージ」に働きかけ、肌の透明感を呼び戻します。
■ 3つの特長
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- 濃厚な泡でしっかり覆い、蒸らして水分を引き出し、肌をじんわりときほぐします。
- 次に与えるお手当てが、しっかりうるおう肌に整えます。
巡る力をもうひと押しするなら
ドモホルンリンクルの「美活肌エキス」
年齢を重ねると押し出す力が弱まり、どうしても古い角質が溜まりやすくなり、くすみの原因に。だからこそ、巡りの働きが重要です。
■ 3つの特長
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- こくのある濃厚な肌ざわりなのにスッととけていくように肌になじみます。
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ドモホルンリンクルは季節や肌質を問わずに、お使いいただけます。
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