【医師監修】目の周りの色素沈着は改善できる?原因とケア方法

【医師監修】目の周りの色素沈着は改善できる?原因とケア方法

「最近目元が暗く見える」「コンシーラーでも隠しきれないくすみがある」

そんなお悩みは、目の周りの色素沈着によるくすみが原因かもしれません。目元は顔の印象を大きく左右するパーツ。くすみがあるだけで疲れて見えたり、実年齢よりも老けて見えたりすることがあるため、「色素沈着の改善方法はあるのだろうか」と思う方もいるのではないでしょうか。

本記事では、目の周りのくすみや色素沈着の原因と、今日から取り入れられる予防・ケア習慣について解説します。

目の周りのくすみ・色素沈着とは?

「色素沈着」は「くすみ」の原因のひとつです。くすみとは、肌の透明感が失われ、全体的に暗く見える状態の総称であり、色素沈着をはじめ、血行不良や乾燥でも起こります。
一方、色素沈着はメラニンなどの色素が肌に残り、特定の部位が茶色っぽく見える状態を指し、「茶クマ」とも呼ばれます。特に目元は皮膚が薄く、刺激の影響を受けやすいため、色素沈着が起こりやすい部位です。色素沈着は出方によっては、肌が暗くくすんだように見えることもあります。

以下にそれぞれの定義と関係性についてまとめます。

項目 くすみ 色素沈着
定義 肌が暗く見える状態の総称 メラニンなどの色素が肌に残る現象
原因 色素沈着・血行不良・乾燥・
糖化・摩擦など
紫外線・摩擦・炎症など
現れ方 顔全体または部分的にどんより シミや黒ずみのような"点"や"面"
関係性 色素沈着が原因のくすみもある くすみを引き起こす要因の一つ

目の周りのくすみの原因

目の周りのくすみ 色素沈着を鏡でチェックする女性

ここでは、目の周りにくすみが起きる原因について解説します。

摩擦や刺激によるメラニン生成

アイメイクの落とし残しや、ゴシゴシこするようなクレンジングは、肌に強い刺激を与えます。
目元の皮膚はとても薄いため、小さな刺激でもメラニンが生成されやすく、それが色素沈着の原因になります。

紫外線ダメージの蓄積

目の周囲も紫外線の影響を受けています。UV対策を怠るとメラニンが蓄積し、くすみやシミのもとになります。
とくに日焼け止めを塗り忘れやすい目元は、知らず知らずのうちに紫外線ダメージが重なっていることも少なくありません。

目の周りにおけるターンオーバーの乱れ

目の周りの皮膚は薄くて乾燥しやすいため、肌のターンオーバーが乱れやすいデリケートな部位です。

不規則な生活や睡眠不足、ストレスなどでターンオーバーが滞ると、メラニンが排出されずに蓄積し、色素沈着の原因となります。
加齢もターンオーバーが滞る一因で、年齢とともにくすみが定着しやすくなる傾向があります。

医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

目の周りは、ほかの部位に比べて皮膚が非常に薄く、わずか0.5mm程度しかありません。構造上皮膚が薄く、メラニンや血液成分の色が視覚的に目立ちやすくなっています。また、外的刺激や血行不良の影響を受けやすく、くすみや色素沈着が起こりやすい部位です。

くすみの一因である血行不良は、睡眠不足やストレス、冷えによって引き起こされ、静脈血の色が透けて青黒く見えるのが、いわゆる「青クマ」に相当します。

そして、くすみにもつながる色素沈着の原因は、慢性的な刺激によるメラニンの生成と、ターンオーバーの遅れにあります。目を繰り返しこすること、アイメイクによる摩擦、持続的に紫外線を浴びるといった行動にご注意ください。特に、かゆみのあるアトピー性皮膚炎の場合は、こする刺激により色素沈着が強く出やすくなります。

色素沈着によるくすみをケアするアプローチ

目の周りのくすみ 色素沈着改善のためスキンケアをする女性

メイクをしっかり落とす

目の周りの黒ずみは年齢によるものもありますが、化粧後のクレンジング不足が原因となり、色素沈着につながっていることもあります。

メイク落としの後、綿棒にオイルやワセリンなどをつけ、目の周りを優しく拭き取ってみてください。このとき、綿棒に色がついていれば、メイクが落とし切れていない証拠です。

摩擦レスなスキンケアを意識する

クレンジング時はゴシゴシこすらないようにしてください。濃いアイメイクが好みの場合は、ポイントメイクリムーバーを使ってやさしく落としましょう。

また、メイクの際、アイラインを引くときやビューラーを使うときも、力の入れすぎには注意です。

紫外線対策を徹底する

目元にも使える低刺激のUVアイテムを取り入れ、日差しの強い日は帽子やサングラスも活用しましょう。
室内や曇りの日も油断せず、毎日の習慣にすることが大切です。

保湿を意識したスキンケアを習慣にする

保湿不足はくすみを目立たせます。アイクリームや美容液でしっかりとうるおいを与えましょう。

全身の血行を良くして、くすみをケアする

全身の血流がよくなると、お顔の印象も明るく見え、くすみが目立ちにくくなります。入浴時には浴槽にお湯をはって入浴し、適度な運動と食事で全身の血行を意識してみましょう。

蒸しタオルや軽いマッサージで血行を促進することで、肌の巡りを助けるのもおすすめです。

医師 高藤円香

医師 高藤円香からのコメント

血液の循環状態は、肌の色や明るさに深く関係しています。そのため、顔のくすみケアには、スキンケアや食事に加え、全身の血行を良くすることが重要です。血液は、酸素や栄養素を細胞に届けると同時に、老廃物や二酸化炭素を回収して排出します。

運動不足や冷え、ストレスなどで血行が滞ると、肌への栄養や酸素の供給が十分にできません。すると、肌の代謝が乱れ、くすみが出やすくなります。「青くすみ」や「黒っぽさ」は、滞った血液の色が、皮膚から透けて見えることが原因です。

逆に、血行が良ければ、体温を適切に保てます。すると、自然な赤みとツヤが肌に出やすくなり、健康的で明るい印象の肌をキープできるでしょう。ぜひ、日常的なストレッチや入浴、ウォーキングなどで全身の血流を促してみてください。健康を維持すれば、内側からのくすみ改善につながります。

よくあるご質問

Q:くすみが気になるとき、どんなアイメイクを選ぶと良いですか?

A:目の周りにくすみがあるときは、ベージュやオレンジ系のシャドウで血色感を与えるのがおすすめです。
アイメイクは落としやすさも大切なので、クレンジングで強くこすらなくても落ちる処方のものを選ぶと肌への刺激を抑えられます。

Q:目元のスキンケアで意識すべきポイントはありますか?

A:乾燥対策としての保湿と、摩擦を減らすことの両方が大切です。
保湿には、目元専用のアイクリームをスキンケアとして取り入れましょう。またアイクリームを塗るときは指の腹でトントンと優しくなじませ、洗顔時などもこすらず泡で包むように洗いましょう。

Q:色素沈着はスキンケアで少しずつ薄くなることはありますか?

A:スキンケアによって肌の色素沈着そのものを「薄くする」ことは難しいですが、保湿や血行を促すケアを続けることで、肌の明るさや透明感が引き出され、相対的に色素沈着が目立ちにくくなることはあります。

すぐに変化が出るものではありませんが、日々の丁寧なケアの積み重ねが、肌全体の印象をやわらげることにつながります。

まとめ

目の周りのくすみ・色素沈着は、摩擦や紫外線、生活習慣の乱れなど複数の要因が重なって生じます。

毎日のスキンケアやメイク方法を見直すことで、肌の状態を整え、明るく健やかな印象の目元を目指しましょう。

監修:日本皮膚科学会 専門医・日本色素細胞学会 
高藤円香(たかふじ まどか)

2013年防衛医科大学校を卒業後、臨床研修を修了。その後、大阪大学医学部附属病院や自衛隊阪神病院で研修ののち、皮膚科専門医を取得。現在は、皮膚科医として地域の方々の一般診療をメインに、アトピー性皮膚炎や乾癬などの診療にあたっており、執筆・監修などにも力を入れている。

※この記事は、正しい情報発信を行うために、医師に監修を依頼しております。商品について医師が推薦を行うものではありません。

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