監修:再春館製薬所
間地大輔
大学院で薬学を専攻し、2001年に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、研究に従事。 永遠のテーマである漢方の自己回復力を科学する研究に責任者として取組み、自己回復タンパク(HSP)の化粧品への初めての応用に成功。2012年-2016年では、漢方事業部で薬剤師として従事した後に、老化研究所所長・研究開発部門責任者を経て、2022年より製造管理者。
年齢を重ねるにつれて気になってくる目の下のたるみ。
目の下やまぶたがなんとなくふっくらしてきたら、それは肌が変わりはじめたサインです。
目もとは、顔の印象を大きく左右する重要なパーツの一つ。目の下のたるみが気になりはじめたら、なるべく早い時期から、日々のエクササイズや正しいスキンケアで、しっかりケアしてあげましょう。
目の下のたるみのおもな原因は、「まばたきの減少」「眼窩脂肪(がんかしぼう)の膨らみ」「皮膚の老化」。これらが複合的に重なり、目の下のたるみにつながります。原因を理解した上で、すこやかな肌を育むためにしっかり対処しましょう。
現代人の必需品、スマートフォン。便利な一方で目を酷使する生活は、目もとの老化の原因につながることも。なぜなら、スマートフォンだけでなく、パソコンやテレビなど画面を注視する行為は、知らない間にまばたきを減少させるからです。まばたきが減少すると、目もとの筋肉「眼輪筋(がんりんきん)」が衰えます。その結果、目の下のたるみにつながるのです。
さらに、まばたきには目の周りの血流やリンパの流れを良くする働きもあります。そのため、まばたきの回数が減ることで、目の下の皮膚に栄養が届かなくなったり、老廃物が溜まったりと、老け顔をつくる原因の一つにもなります。
眼球が収納されている「眼窩(がんか)」には、眼球を保護するための脂肪がついています。この脂肪のことを「眼窩脂肪」と言います。
年齢を重ねるにつれて目の周りの筋肉が衰退。ゆえに、眼窩脂肪が前方へ押し出されて影となり、目の下のシワやたるみが目立つことで、疲れた印象を与える原因になるのです。
目の下のたるみの大きな原因は、皮膚の老化。特に目の下の皮膚は薄いので、肌の老化現象が現れやすい箇所です。
皮膚は表面から、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層で成り立っています。その中でも、「真皮」はたるみと深い関係にあります。なぜなら、年齢を重ねるにつれて、真皮の弾力を支えるコラーゲンやエラスチン、水分を保つヒアルロン酸が減少し、肌のハリがなくなることで、たるみの原因になるからです。
さらに、紫外線も皮膚の老化を促進させると言われています。紫外線にはA波とB波があり、特にA波(UVA)は波長が長く、皮膚の真皮まで到達し、コラーゲンやエラスチンを減少させ、皮膚にダメージを与えます。
目の下のたるみに深く関係している「眼輪筋」は、日々のエクササイズなどで地道にケアしてみてください。ここからは、誰でも自宅で簡単に取り入れられる、目もとのエクササイズとケア方法をご紹介します。
眼輪筋は目の周りにある筋肉で、目を閉じたり開いたりするときに使われます。眼輪筋が加齢やまばたきの回数が減ることで衰えると、まぶたのたるみや目もとのくま・小ジワの原因になります。眼輪筋にアプローチできるエクササイズで、血行を促進して、健康な目もとに導きましょう。
目の疲れは、たるみやシワ、くまを引きおこす原因になります。目を酷使した日や、目がシパシパして疲れを感じたときは、蒸しタオルで目もとをじんわり温めてあげることをおすすめします。そうすることで、血液の流れが良くなり、凝り固まった筋肉がほぐれます。
目もとを温めることは血流を良くするだけではなく、ヒートショックプロテイン(HSP)の産出にもつながります。ヒートショックプロテインは、傷んだ細胞を修復する働きをもつタンパク質です。さまざまなストレスによって発生しますが、最も効率良く増加するのは刺激であると分かっています。人が本来もつ力を呼び覚ますためにも、肌を温めることは有効なのです。
頭皮と顔の表皮はつながっているため、頭皮が凝り固まっていると、表情筋まで硬くなり、目の下のたるみにつながることも。そのため、頭皮ケアは目のたるみにも効果的だと言われています。
目の下のたるみが気になりだしたら、スキンケアの見直しどき。美容液やアイクリームなどの化粧品を使用することを考える方もいますが、まずは肌をこすらずに優しく洗い、しっかり保湿、そして毎日の紫外線対策を怠らないことが重要です。
クレンジングや洗顔のときに、目もとをゴシゴシこすってしまうと、目もとの筋肉が伸びて、たるみを助長することも。落ちにくいアイメイクは専用のクレンジングをコットンに含ませて、こすらずに優しく押さえて落としてください。
目もとは皮膚が薄いため、水分量や皮脂量が少なく、顔の中でも特に乾燥しやすい部位です。そのため、通常のスキンケアにプラスして、目もと専用のクリームや美容液、パックを取り入れて集中的に保湿しましょう。
目の下のたるみだけではなく、シミやシワの原因にもなる紫外線。
夏場や屋外にいるときは、日焼け止めで紫外線対策をするという方も多いと思います。しかし、曇りの日や室内にいるときでも、紫外線は肌にダメージを多く与えています。
洗濯を干している時間も肌にはダメージを与えていますし、曇りでも紫外線は降り注いでいるものです。
紫外線ダメージは少しずつ蓄積されていくので、少しの時間だからと紫外線ケアをしない油断は避けてください。
日焼け止めクリームは季節に関係なく年中使用し、また、効果を持続させるために2〜3時間おきに塗り直しましょう。
目もとのUV対策として、UVカットのメガネやサングラスなどのアイテムを取り入れるのも効果的です。
年齢を重ねるごとに現れるさまざまな肌悩み。目もとは肌の中でも特に皮膚が薄く悩みが出やすい部分なので、意識をしてていねいにケアをしてあげることが大切です。
本記事の内容を参考にして、今日から目もとのケアを始めてみてください。
■ドモホルンリンクルのスキンケアアイテム
監修:再春館製薬所
間地大輔
大学院で薬学を専攻し、2001年に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、研究に従事。 永遠のテーマである漢方の自己回復力を科学する研究に責任者として取組み、自己回復タンパク(HSP)の化粧品への初めての応用に成功。2012年-2016年では、漢方事業部で薬剤師として従事した後に、老化研究所所長・研究開発部門責任者を経て、2022年より製造管理者。