朝、念入りにメイクをしたのに、午後になって鏡を見るとおでこがてかってメイクが崩れてしまっている!ちゃんとスキンケアをしているのに、どうしてこんなことになるのでしょうか。おでこがてかる原因と肌質別の特徴、対策方法を知って「てかり」を防ぐテクニックを身につけましょう。また、いざてかってしまったときの対処法も解説します。
おでこがてかる原因は?
おでこはなぜてかるのでしょうか。さまざまな要因があります。
肌表面に浮き出た皮脂
皮脂は、肌の水分を保つために重要な役割を持っていますが、過剰に分泌されてしまうと肌表面に浮き出てきて「てかり」となってしまいます。
皮脂が過剰に分泌される原因は、おもに以下のようなことがあげられます。
ホルモンバランスの乱れ
女性は、ホルモンバランスの乱れで皮脂の分泌量に影響を与えることがあります。月経が始まる2週間くらい前になると、皮脂を増やす黄体ホルモンの分泌が増えます。黄体ホルモンが増加すると、一時的にオイリー肌の状態になり、肌のべたつきがおこりやすくなったり、ニキビが出やすくなったりするのです。
しかし、このようなオイリーな状態は一時的なもの。月経が終わって排卵の時期には、今度は卵胞ホルモンが増加し、肌の調子も安定してくるでしょう。
ただ、肌がべたついたからと言ってさっぱりタイプのスキンケアに切り替えるのは注意が必要です。なぜなら、皮脂の分泌が減ったときに肌を乾燥させてしまうケースがあるためです。
紫外線の影響
紫外線は日焼けやシミの原因となるだけでなく、てかりを引きおこすこともあります。紫外線を浴びて肌の水分量が低下して乾燥状態になると、肌を保護しようと皮脂が過剰に分泌されるからです。また、過剰に分泌された皮脂が肌のくすみや毛穴のつまり、ニキビなどほかの肌トラブルの原因にもなってしまいます。
肌質に合っていないスキンケア
肌質に合わないスキンケアをしている場合も、皮脂分泌が過剰になり、てかりにつながることがあります。
皮脂が気になるからと保湿を控えて皮脂の分泌を抑えようと考えがちですが、保湿を怠ることで肌の乾燥が進み、それを補うために余計に皮脂が分泌されてしまうので注意が必要です。皮脂が気になる場合でも、肌の内部は乾燥していることが良くあります。肌質を良く把握して、正しいスキンケアで適切な保湿をおこないましょう。
食生活の乱れ
皮脂の分泌量は、食生活の影響も受けます。忙しいからとコンビニ食やジャンクフードで食事を済ませる機会が増えることで、脂質を必要以上に摂取してしまい、皮脂の過剰分泌につながってしまうのです。また、偏った食事は健康だけでなく肌にも影響を与えてしまいます。
ストレスの蓄積
ストレスが強い状態のときは、自律神経のうちの体を活動的にさせる「交感神経」が優位な状態です。交感神経が優位な状態が続いてしまうと、リラックスモードへの切り替えが難しくなり、緊張が続いたままになってしまいます。
この交感神経は、人間の意識とは関係なく無意識に動く「立毛筋」を収縮させる働きをします。立毛筋は、毛穴の根本から皮膚を引き締め、毛穴の開きを調節する機能があるため、収縮することで皮膚の分泌が促進され、てかりにつながってしまうのです。
ツヤとてかりの違いって?
「ツヤ」は肌が水分でうるおっている状態で、手で触ったときに油分が手につかない場合のことを言います。「てかり」は、しっとり感があるものの、手で触ったときに油分がついてべたついた感じの状態のことです。
特に「てかり」は、皮脂が過剰に分泌したときにおこりやすく、午後や夕方、おでこや鼻、頬などメイクが崩れやすい場所に多く見られます。
このように「ツヤ」と「てかり」は似ていますが、性質などは全く違うのです。メイクの際、おでこや小鼻、鼻と口のあたりが光っているとてかりと間違えられてしまうため、このあたりの場所はツヤを出さずにマットに仕上げましょう。
おでこがてかりやすい肌質ってあるの?
おでこがてかりやすい肌質には、どんなものがあるのでしょうか。自分がどれに当てはまるのか、確認してみましょう。
肌質をセルフチェック
自分の肌がてかりやすい肌質かどうかをチェックするには、洗顔後何も付けずに約5分待ってから肌の状態を確認すれば分かります。
肌質 | 肌の状態 |
---|---|
普通肌 | 特に乾燥やべたつきの気になる部分はなく、つっぱり感もない状態。 |
脂性肌 | 全体的にべたつきを感じる。 |
乾燥肌 | 肌のつっぱり感やかさつき感がある。特に口の周りや頬が乾燥している。 |
混合肌 | おでこから鼻先にかけてのTゾーンはべたついているが、頬からあごにかけてはカサついている。 |
てかりが気になる肌質は、脂性肌や混合肌と思われがちですが、乾燥肌の場合でもてかりなどの肌トラブルがおこることがあります。また、特に皮脂が過剰に分泌されたり、見た目以上に乾燥していたりすることで、てかりやトラブルをおこしやすい肌質に「オイリー混合肌」「インナードライ肌」「オイリートラブル肌」などがあります。
オイリー混合肌
「オイリー混合肌」は、脂性肌と乾燥肌どちらも見られる混合肌で、おでこや鼻の周りの皮脂が特に多く、てかりが気になる肌のことを言います。肌にうるおいと弾力はありますが、皮脂が過剰に分泌されているためベタつきを感じるでしょう。必要以上の皮脂の分泌は、肌のバリア機能が低下しているからだけでなく、べたつきが気になるため皮脂を取り除きすぎたためにおこることもあります。
また、乾燥している部分も肌の水分が少ないために、水分を護ろうと皮脂の過剰な分泌がおこなわれ、肌トラブルにつながることもあるのです。乾燥している部分とべたついている部分を良く確認して、正しいスキンケアで肌のトラブルを防ぎましょう。
インナードライ肌
インナードライ肌は、肌の水分と油分のバランスが乱れ、隠れ乾燥肌になっている状態のことを言います。肌表面は皮脂で覆われていて、一見乾燥しているようには見えませんが、肌の内部となる角層の水分量が不足しているため、角層内の乾燥を防ごうと、皮脂が過剰に分泌されてしまうのです。こうなると肌表面は乾いていないのに肌の内側にうるおいがない状態となります。
インナードライ肌の状態が続くと、てかりだけでなく、肌荒れや、シワ、たるみなどにもつながるおそれがあるので、早めの保湿ケアが大切です。
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オイリートラブル肌
脂性肌のなかでも、ニキビや赤みなど、皮脂の過剰分泌が原因のトラブルがおこりやすい肌のことを「オイリートラブル肌」と言います。肌の調子が悪くなると赤くなったりかゆくなったり、ニキビができたりすることが多いようです。過剰に分泌された皮脂を放置すると、酸化してさらなる炎症を助長してしまいます。
おでこのてかりを防ぐスキンケア方法
おでこのてかりはスキンケアで抑えられます。
以下のような正しいスキンケアを知って取り入れましょう。
肌を刺激しない洗顔方法
洗顔のときは泡をしっかりと立てて、肌との摩擦がおこらないよう泡で優しく洗いましょう。皮脂が気になるからとゴシゴシこすったり、スクラブ入りなど洗浄力の強い物を使ったりすると、肌を傷つけ必要以上に皮脂を取り除きすぎてしまうため、逆に皮脂の分泌を促してしまうことになります。
なお、洗い流すときに使うお湯は、肌に刺激を与えにくいぬるめで35度前後のお湯を使いましょう。
てかりが気になっても保湿は念入りに
おでこがてかったときは、皮脂の分泌が過剰におこなわれているから保湿は控えめにしたほうが良い、と考えるかもしれません。しかし、保湿をしないと肌の水分量が減少してしまうため、肌のうるおいを護ろうと余計に皮脂が分泌されます。てかりやすい場所も、必ずうるおいが残るような保湿をしましょう。
「コットンパック」でうるおいを補給
洗顔後、ローションをたっぷり含ませたコットンで5〜10分程度パックをしてうるおいを補給しましょう。このとき、乾燥が気になる場所だけでなく全体をパックして水分バランスを整えます。
ただし、10分以上のパックは逆に顔の水分が奪われてしまいますので、コットンパックは10分以内に済ませるように気をつけて下さい。
紫外線対策は忘れずに
おでこのてかり防止として紫外線対策を忘れないようにしましょう。紫外線を浴びると皮脂が過剰に分泌され、さらに分泌された皮脂を酸化させシミやシワの原因となる「過酸化脂質」に変化させてしまいます。
油とり紙を使いすぎない
てかりが気になるときには、簡単に皮脂が取れる油とり紙を使いたいところですが、皮脂を取りすぎて逆に余計に皮脂が分泌され、てかりやすくなることがあります。油とり紙を使うときには皮脂を取り過ぎないように気をつけましょう。
また、てかりが気になるときには、油とり紙の代わりにティッシュをつかってやさしく皮脂を取り除くこともできます。
おでこのてかりを予防するための生活習慣
生活習慣を改善することで、スキンケア以外にもてかりの予防になることとしては、以下のようなことがあげられます。
規則正しい生活
肌のためには、規則正しい生活のリズムを整えることが大切です。十分な睡眠時間は必要ですが、休みの日に休息したいからとずっと寝てばかりでいると自律神経のバランスが乱れてしまい、かえって休息にならない場合があります。起きる時間や寝る時間は可能な限り同じ時間にして、休みの日もいったん起きてから後で休息の時間を設けるなど、意識的に規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
食生活の見直し
てかりは皮脂の分泌が増えることによっておこります。皮脂の分泌が多いと、毛穴に皮脂がつまりやすくなりニキビなどの肌トラブルの原因にもなりがちです。皮脂が気になるときには、甘いものや油を多く使ったメニューを控えるよう意識しましょう。
皮膚に良いとされるおもな食べ物は以下のとおりです。
皮膚に良いとされる栄養素 | おもな食べ物 |
---|---|
ビタミンA | レバー、バター、卵黄、ニンジン、うなぎ、モロヘイヤ、ほうれん草など |
ビタミンB1 | 豚肉、赤身肉、全粒穀物、ナッツ、大豆、カリフラワー、ほうれん草など |
ビタミンB2 | 肉の肝臓全般、ウナギ、カレイ、卵、納豆、アーモンド、焼きのり、干し椎茸など |
ビタミンC | パプリカ、ブロッコリー、芽キャベツ、レモン、オレンジ、イチゴ、さつまいも、じゃがいもなど |
イソフラボン | 納豆、大豆飲料、豆腐、油揚げ、大豆煮、きな粉、みそ、しょうゆなど |
亜鉛 | 牡蠣、豚レバー、牛赤身肉、小麦、胚芽、油揚げ、カシューナッツ、卵など |
ナイアシン | 鶏胸肉、カツオ、たらこ、マグロ、豚レバー、牛レバー、鶏ささみ、落花生、まいたけなど |
パントテン酸 | 鶏レバー、鶏ささみ、卵、魚類、たらこ、牛乳、豆類、カリフラワー、ブロッコリー、サツマイモ、トマトなど |
ビオチン | 鶏レバー、豚レバー、卵黄、大豆、牛乳、豆類、ナッツ類、しいたけ、あさりなど |
こまめにストレスを発散
ストレスが溜まると筋肉が緊張を続けるため、毛穴の開きを調節する機能がある立毛筋が収縮を続け、皮膚の分泌が促進され、てかりにつながってしまいます。
ウォーキングやジョギングなど軽い運動でリフレッシュしたり、ぬるめのお湯での入浴で気持ちをリラックスさせたりしてストレスを発散していきましょう。また、ストレスなどで筋肉の緊張が続いているなと感じたときには、ストレッチや軽い体操などで体をほぐしてあげると緊張も和らぐかもしれません。
肌を乾燥させない環境作り
スキンケアだけでなく肌を乾燥させない環境作りが大切です。空気が乾燥すると肌も乾燥しやすくなるので、加湿器をつけて部屋を乾燥させないようにしましょう。
また、体の中への水分補給も大切です。水分補給体に負担が少ない白湯がおすすめですが、熱いときには冷たいお水でも良いでしょう。コーヒーやお茶などカフェインが入っている飲みものは、利尿作用が強いので摂りすぎに注意して下さい。
おでこのてかりを予防するメイク術とは?
メイク方法を工夫して、おでこのてかりを予防しましょう。
スキンケアや下地、ファンデーションの塗り方などポイントをまとめました。
「収れん化粧水」でスキンケアの油分をオフ
メイク前に、まずは余分な油分を取り除きましょう。キメや毛穴の引き締め効果が期待できる「収れん化粧水」をコットンにたっぷりと含ませて優しく肌に当て、肌に残っている油分をそっと拭き取ってください。
収れん化粧水を染み込ませたコットンやシートマスクでパックするのも効果的です。
下地はつけすぎない
下地をつけすぎると、かえってヨレやすくなり崩れの原因となってしまいます。また、保湿が十分にできていないと塗りムラができてしまうため注意しましょう。てかりが気になる部分には、皮脂吸着効果のある下地がおすすめです。
水を含んだスポンジでファンデーションを塗布
水を含んだスポンジでファンデーションを塗布すると、密着度が上がり厚塗りやてかり防止にもつながります。ファンデーションを塗るときには、水に濡らして軽く絞ったスポンジを使って、頬の内側から外側へ向けて軽く「トントン」としながら塗り広げましょう。頬全体を塗ったら、続けて額や鼻、目元、口元、あごなども塗ります。顔全体を塗り終えたら、スポンジでもう一度全体を軽く「トントン」として肌になじませましょう。
ハンドプレスでメイクの密着度を上げる
ファンデーションを塗った後、仕上げにハンドプレスでファンデーションを肌に密着させましょう。両手の平で顔全体を多い、手のぬくもりで肌を温めながら軽くそっと押さえます。ハンドプレスすることでファンデーションがしっかりと密着し、崩れにくくなります。さらに手のあたたかみで肌にツヤも出てくるでしょう。
手が冷たい方は、お湯や温めたタオルなどで手を温めてからおこなうのがおすすめです。
それでもてかったときはどうすれば良い?
それでもてかる場合には、収れん化粧水など収れん効果の高いローションやミストをティッシュに含ませて、気になる部分をそっとパッティングしましょう。このとき使うローションは、できるだけ保湿効果の高いものを選んでください。
てかりが解消されたら、肌をサラサラにしてくれるパウダータイプのファンデーションでメイクを直していくとてかりにくくなるでしょう。
まとめ
おでこのてかりの原因や対策についてご紹介しました。自分の肌の状態を確認し、自分に合ったスキンケアでてかりを防ぎましょう。
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