監修:再春館製薬所
研究開発 伊藤安矢
大学院修了後、再春館製薬所に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、企画、研究に従事。研究開発員として一貫して年齢を重ねていく肌と向き合い続ける。最新の皮膚研究、肌老化研究を重ねながら、日々寄せられるお客様の声を商品に反映してきた。
唇は粘膜である口の中と肌をつなぐ、とてもデリケートなパーツです。
同じ顔にありながら、唇と肌の構造は根本的に異なります。
唇は構造的に外部からの刺激にとても弱く、バリア機能も未熟なため、気をつけていないと唇のトラブルが起こりがちです。
では、そんなデリケートな唇が荒れる原因を3つお伝えします。
乾燥は、唇が荒れる原因の代表格です。
唇はもともと保湿する力が弱いうえに、水分も蒸発しやすいため、乾燥するとひび割れや皮むけなどの症状が現れます。
とくに冬は、外気やエアコンから出る空気が唇の水分を奪うため、注意が必要です。
日常生活における唇への刺激も唇が荒れる原因となります。
日常生活における刺激というのは、スパイスがきいた食べ物や歯磨き粉の研磨剤、口紅、クレンジングの摩擦等のことです。
唇は、角層が薄くバリア機能が低いため、上記のような日常生活における刺激を受けると、簡単に荒れてしまいます。
唇がヒリヒリとする状態は、肌がSOSを出しているサインなので、注意が必要です。
また、唇にはメラニンを作って肌を守る細胞「メラノサイト」が極端に少ないため、紫外線のダメージがそのまま真皮に届いてしまい、深いダメージを負いやすいという特徴もあります。
年齢を重ねた唇は、唇の奥にある真皮の機能が低下することで、さまざまな悩みを引き起こします。
例えば血行不良によるくすみをはじめ、コラーゲンの減少によって、ハリやボリュームが失われることなどです。
唇のトラブルが進行すると、唇の縦ジワが気になるようになり、輪郭もぼやけていきます。
見た目の年齢にも大きく影響するため、悩みを抱える女性は少なくありません。
では、荒れてしまった唇を改善するには、どうすればよいのでしょうか?
唇ケアで最も大切なのは、刺激を避けることと、こまめな保湿を心がけることです。
それぞれ詳しくお伝えします。
荒れた唇を改善するためには、唇への刺激をできるだけ減らすことがポイント。
上でお伝えしたような、刺激の強い食べ物や摩擦によるダメージを減らしましょう。
唇荒れの原因となる紫外線の対策も兼ねて、UVカット効果のあるリップクリームや口紅を使用することもオススメ。
また唇を手で触ったり、舌で舐めたりすることも唇荒れの原因となるので気を付けましょう。
唇を舌で舐めてしまうと、一時的には潤いますが唾液と共に元から唇にあった水分もすぐに蒸発してしまい、乾燥が進んでしまいます。
保湿をすることで、唇のバリア機能を高めることも唇を荒れから守るためには大切です。
口紅やグロスなどのメイクを落とす際は、肌のお手入れと同様に、強くこすらずにやさしくクレンジングをしましょう。
さらに唇専用の美容液などを使用したマッサージも取り入れてみるのも効果的です。
荒れた唇には、リップクリームなどのリップケア用品を用いて乾燥や刺激を減らしてあげることが不可欠です。
しかしリップケア用品の使い方を間違えるとさらなる唇の荒れを招きます。
リップケアを行う際には、下記の3点に注意してくださいね。
リップクリームを頻繁に塗ると、摩擦による刺激を与えてしまいます。
摩擦による刺激は、唇が本来持っているバリア機能を低下させるため唇が荒れる原因となります。
一般的にリップクリームは、1日5回程度で良いとされているので塗り過ぎには注意が必要です。
リップクリームを横に塗ることはNGです。
リップクリームを唇のシワに逆らって塗ってしまうと、摩擦による刺激が生まれるので、唇が荒れる原因となります。
そのためリップクリームは、唇のシワに沿って縦に塗りましょう。
唇のシワの奥にまで成分が入り込むので、保湿効果がアップしますよ。
リップクリームの使用期限は、一般的には3年程度と言われています。
ただし、これは「未開封の場合」です。
一度リップクリームを使用すると、唇に潜んでいる細菌がリップクリームに移ります。
そのため、長期間使っていないリップクリームを口に塗ると、リップクリームに付着した雑菌が口の中に入る可能性があります。
雑菌が繁殖したリップクリームを使用しないためにも、使い始めて半年たったリップクリームは使用を控えましょう。
普段の日常では以下の2つに注意して、唇荒れを防ぎましょう。
こまめに水分補給をすることは、みずみずしい唇を保つためには大切なことです。
唇が乾燥しがちで荒れやすい方は、体に必要な水分が不足している可能性があります。
とくに冬は、喉が乾きづらく水分補給を忘れがちなので、唇だけでなく体の内部までもカラカラな状態になっていることも。
こまめな水分補給をして唇に潤いを与えましょう。
唇の汚れは、ウェットティッシュで落とすのが◎。
とくに唇に食べかすが残っていると、唇の乾燥や荒れの原因となるので、ウェットティッシュで口元の汚れをサッと拭いてあげましょう。
いかがでしたでしょうか。
デリケートな唇ですが、唇のターンオーバーの周期は3~5日と早いのも特徴。(肌のターンオーバーは28日と言われています。)
もしダメージを受けてしまっても、正しいケアを行えば早い回復が期待できます。
理想的なふっくらと潤った唇を目指して、毎日のケアを丁寧に行いましょう。
お肌に現れるさまざまな悩みの根本的な原因をご存じですか?それはお肌本来に備わるすこやかになろうとする力が低下していること。原因は一つだから解決法もただ一つです。それぞれの悩みにではなく、「準備」から「基本」までのワンラインで段階的に働きかけていきます。
もちろんお肌は、思わぬトラブルに見舞われることがあります。そんなときは、いつでも私たちにご相談ください。あなたのお肌にあった解決方法を一緒に考えさせていただきます。あなたの大切なお肌に、私たちはこれからも寄り添ってまいります。
監修:再春館製薬所
研究開発 伊藤安矢
大学院修了後、再春館製薬所に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、企画、研究に従事。研究開発員として一貫して年齢を重ねていく肌と向き合い続ける。最新の皮膚研究、肌老化研究を重ねながら、日々寄せられるお客様の声を商品に反映してきた。