「最近、肌がゴワついている感じがする」とお悩みの方は、ターンオーバーが乱れている可能性があります。肌のターンオーバーの乱れは、美しい肌から遠のいてしまうため避けたいところ。この記事では、ターンオーバーの仕組みや乱れの原因を押さえたうえで、ターンオーバーを整えるためのポイントを解説しています。仕組みや原因を理解して、健やかで美しい肌の維持を目指しましょう。
肌のターンオーバーとは?
まず、ターンオーバーについて確認しましょう。ターンオーバーとは、皮膚の表皮が一定の周期で生まれ変わることをいいます。表皮は、肌の中で一番外側にある部分です。
ターンオーバーの仕組み
ターンオーバーでは、まず表皮の一番内側(基底層)で表皮を形成する細胞が作られます。新しく生成された細胞は上へと押し出されるため、古い細胞もどんどん肌の外側に向かって押し上げられていきます。表皮の一番外側(角層)までたどり着いた古い細胞が垢となってはがれ落ちることで、表皮の細胞が生まれ変わるのです。
ターンオーバーの周期
表皮の細胞が生まれ変わる周期は約28日です。つまり、約1カ月のサイクルで新しい細胞が生まれ、古い細胞がはがれ落ちていきます。
ただし、この周期は年齢とともに徐々に長くなる傾向があります。細胞の代謝スピードが落ち、肌の再生に時間がかかるようになるためです。個人差はありますが目安としては、以下のように変化していきます。
- 20代:約28日
- 30代:約40日
- 40代:約50日
- 50代:約75日
- 60代:約100日
また、ターンオーバーの周期は年齢だけでなく、生活習慣や季節、体調などによっても影響を受けます。
ターンオーバーが乱れるとどうなる?
ターンオーバーが乱れると、次のようなトラブルがおこりやすくなります。「周期の乱れ」は早すぎても遅すぎても肌に負担を与えるため、健やかなターンオーバーを保つことが大切です。
周期が早すぎる場合
ターンオーバーが必要以上に早く進むと、細胞が未成熟なまま角層へ押し上げられてしまいます。そのため、次のようなトラブルがおこりやすくなります。
【起こりやすいトラブル】
- バリア機能が不十分になり、乾燥や敏感肌の原因になる
- 肌アレや炎症をおこしやすい
- ニキビや吹き出物ができやすい
周期が遅すぎる場合
ターンオーバーが滞って遅くなると、古い角質が肌表面に長く残ってしまいます。そのため、次のようなトラブルがおこりやすくなります。
【起こりやすいトラブル】
- くすみやごわつきが目立つ
- キメが粗く、化粧ノリが悪くなる
- 毛穴詰まりや角栓、黒ずみがおきやすい
- シミやシワが定着しやすくなる
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ターンオーバーが乱れる原因
ターンオーバーが乱れてしまうおもな原因を5つ解説します。「最近、肌の調子が良くないかも」と感じている方は、当てはまるものがないか確認してみましょう。
生活習慣の乱れ
睡眠や食事などの生活習慣は、ターンオーバーにも大きく関係します。人間は睡眠中に成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは細胞の修復や再生に作用する重要な役割をもちますが、不規則な睡眠や寝不足が続くと十分にその効果を得られなくなってしまうので注意が必要です。また、栄養バランスが偏った食事でビタミンが不足してしまうことも、肌にとって良くありません。
ストレス
ストレスでターンオーバーが乱れてしまう場合があります。感じるストレスが強いと、血管が縮小してしまって血流が悪くなったり、自律神経やホルモンバランスが乱れてしまったりして、ターンオーバーの周期を乱してしまうのです。
誤ったスキンケア
誤ったスキンケアもターンオーバーの乱れにつながります。洗顔やクレンジングが不足していると、はがれ落ちるべき角質が肌に残ってしまうため、注意が必要です。だからといって、洗浄力の強すぎる洗顔料・クレンジングを使うのも良くありません。肌に負担をかけてしまい、ターンオーバーの周期を早める原因になります。また、不要な角質を落とすピーリングも、やりすぎてしまうと肌に刺激を与えてしまいます。
紫外線によるダメージ
ターンオーバーが乱れる原因に、紫外線によるダメージもあります。一見日焼けしていない状態でも結果的に紫外線を浴び続けると、肌の細胞がダメージを負います。肌は早く修復しようとして、ターンオーバーの周期を早めてしまうのです。
加齢
年齢を重ねると、肌の細胞を新しく生み出す力が徐々に低下していきます。そのため、ターンオーバーの周期は自然と遅くなり、古い角質が肌に残りやすくなります。結果として、くすみ・ごわつき・シミ・シワといったエイジングサインが目立ちやすくなるのです。
医師 高藤円香からのコメント
ターンオーバーを乱す原因としては、慢性的な睡眠不足とストレスがあげられます。皮膚の再生は主に夜間、成長ホルモンの分泌によって進むため、睡眠の質が低下すると細胞修復が滞り、ターンオーバーの周期が乱れます。加えて、ストレスホルモンといわれるコルチゾールが増えると、皮脂分泌や炎症反応が起こり、バリア機能が低下します。
また、見落としがちなのが、本人は十分寝ているつもりでも、眠りの質が悪いケースです。寝る直前のスマホ使用など、人工光に長時間さらされると、深い眠りを妨げてしまいます。眠りの質を低下させるため、夜遅い時間の食事にも注意が必要です。
スキンケアや栄養を整えても、眠りとストレスの環境を改善しなければ、肌の生まれ変わりは整いません。ターンオーバーを健やかに保つためには、肌の外側だけでなく、体の内側にも意識を向け、体のリズムを整える意識が重要です。
ターンオーバーを整えるためのポイント
ターンオーバーの周期を整えるためには、乱れてしまう原因をなくすことが必要です。ポイントを5つ解説しますので、できることから取り入れてみましょう。
生活習慣を整える
生活習慣の乱れを感じている方は、少しずつ整えていきましょう。まず、睡眠時間を確保することが大切です。人によって適切な睡眠時間は異なるので、日中眠気を感じない程度の時間を意識してみてください。
また、入眠から3〜4時間は成長ホルモンが分泌されやすいとされています。その時間帯に目が覚めてしまわないよう、睡眠環境を整えましょう。なかなか眠気を感じられない方は、1日10分程度軽く運動するのもおすすめです。
正しいスキンケアをおこなう
正しいスキンケアも、ターンオーバーの乱れを防ぐために大切なことです。クレンジングではゴシゴシこすらず、優しくていねいに馴染ませて汚れを落としましょう。
その後、しっかり泡立てた洗顔料で優しく洗います。指が肌に触れないように泡で汚れを取ることを意識し、35度前後のぬるま湯で流してください。
洗顔が終わった後は化粧水や乳液、クリームを使ってしっかり保湿することもお忘れなく。
さらに、近年関心が高まっている成分として、レチノールがあります。
ビタミンAの一種で、肌のターンオーバーをサポートし、ハリや弾力のある肌へ導く成分の一つです。
ほかにも、肌のバリア機能を整え、シミや小ジワの対策に役立つ成分として、ナイアシンアミドも知られています。
レチノールとナイアシンアミドは、それぞれ異なる働きを持つ成分であり、注目を集めています。
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紫外線対策をする
ターンオーバーの周期を乱す原因になる日焼けを防ぐために、紫外線対策もしっかりおこないましょう。メイク前に日焼け止めを塗ることはもちろん、日傘やサングラスで日光対策することも有効です。
ストレスを解消する
ストレスはターンオーバーの周期を乱してしまう原因になるので、溜め込まないことが大切です。軽い運動をする、趣味に打ち込む時間を作るなど自分に合った解消法を見つけましょう。瞑想やヨガも気持ちを落ち着かせるのに効果的です。
肌を健康に保つ栄養素を摂る
肌を健康に保つ栄養素を意識的に摂ることもおすすめです。ビタミンB群は、粘膜や皮膚を健康に保つ働きがあります。レバーや卵、牛乳などに多く含まれていますので、日々の食事に取り入れてみましょう。
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ターンオーバーを整えることは健やかな肌への第一歩
肌のターンオーバーは、日々の過ごし方で周期が乱れてしまいます。健やかな肌を保つためには、生活習慣を整え、正しいスキンケアをすることが重要です。
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医師 高藤円香からのコメント
患者さまがご自身のターンオーバー周期を誤解されているケースもありますが、そもそもターンオーバー周期について、意識したことのない方も少なくありません。スキンケアの質を高めるうえで、「年齢によって変化するターンオーバー」を理解することに、大きなメリットがあります。
個人差はありますが、若い頃は、約28日で新しい肌に生まれ変わります。一方、30代では約40日、50代では約75日と徐々に遅くなっていきます。この変化を知らずに若い頃と同じケアを続けると、年齢とともにターンオーバーが乱れた肌は角質が蓄積しやすく、くすみや毛穴詰まり、シミの原因になるといわれています。
また、慢性的な炎症や色素沈着、敏感肌やアトピー性皮膚炎の悪化につながる可能性もあります。角質ケアなど、年齢に応じたケアを選べば、肌のバリア機能を守ることができ、肌トラブルの軽減につながるでしょう。
逆に、ターンオーバーが早すぎると、未熟な細胞が十分に成長しないまま角質層に達してしまいます。すると、バリア機能が弱くなり、乾燥や刺激に敏感な肌になりかねません。ターンオーバーは早くても遅くても、肌の回復力を低下させます。外的刺激に対する抵抗力を著しく低下させるため、周期の変化を意識したスキンケアが重要です。