
「あごニキビができることには、どのような意味があるの」と疑問に思う方もいるかもしれません。あごニキビは単なる肌トラブルではなく、ホルモンバランスの乱れや生活習慣の影響が関係していることが多いとされています。本記事では、あごニキビの原因や対処法、予防する方法について詳しく解説します。繰り返すあごニキビに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
あごニキビができてしまうおもな原因
あごニキビができてしまうおもな原因は、次の5つです。
皮脂の過剰な分泌
あごは、顔の中でもTゾーン(おでこや鼻)に次いで皮脂腺が多い部位です。皮脂の過剰分泌によって毛穴に皮脂や古い角質が溜まると、アクネ菌が繁殖しやすい状態になります。その結果、炎症をおこし、あごニキビが発生しやすくなるのです。
外部からの刺激
あごは日常生活の中で、さまざまなものに触れやすい部位です。たとえば、マスクの摩擦や髪の毛の接触、無意識のうちに手で触ってしまうことなどが刺激となり、肌のバリア機能を低下させる原因になります。バリア機能が弱まると、肌は自身を守ろうとして皮脂を過剰に分泌するため、結果的に毛穴が詰まりやすくなり、あごニキビにつながるのです。
肌の乾燥
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなります。特に冬場やエアコンの効いた室内では肌が乾燥しやすいため、注意が必要です。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの変化も、あごニキビを引きおこす大きな要因の一つです。特に女性の場合は生理前になると黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えるため、皮脂の分泌が活発になり、あごニキビができやすくなります。また、睡眠不足やストレスもホルモンバランスを乱す要因です。
食生活の乱れ
食生活の乱れもあごニキビの発生につながる原因の一つです。特に糖質や脂質の多い食事は過剰な皮脂分泌につながるため、毛穴が詰まりやすくなることであごニキビを悪化させる可能性があります。糖質を摂りすぎると血糖値が急上昇し、それに伴ってインスリンというホルモンが多く分泌されます。インスリンは皮脂の分泌を活発にする働きがあるため、脂質と同様に摂る量に注意が必要な栄養素です。
あごニキビと内臓の関係は?

ここでは、東洋医学と現代医学の観点から、あごニキビと内臓の関係について詳しく解説します。
東洋医学におけるあごニキビと内臓の関係
東洋医学では、体の内側の不調が肌に現れると考えられています。私たちの体は「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の3つの要素で構成されており、これらがバランス良く巡ることで健康が保たれています。
あごは「腎(じん)」や「生殖器」と関連が深いとされている部位で、腎は生命エネルギーを蓄え、水分代謝やホルモンバランスを司る臓器です。ストレスや冷え、不規則な生活などによって腎の働きが低下すると、水分代謝が悪くなったり、ホルモンバランスが乱れたりして、あごニキビとして現れると考えられています。
内臓の不調があごニキビの原因になることはある?
現代医学においては、内臓の病気が直接的にあごニキビを引きおこすという科学的な根拠はないとされています。たとえば、「胃の調子が悪いと口周りにニキビができる」といった話を聞くことがありますが、医学的に証明されているわけではありません。
しかし、内臓の不調が間接的にホルモンバランスや免疫機能に影響を与え、あごニキビを悪化させる可能性は考えられます。内臓の健康を保つことは直接的にニキビを防ぐだけでなく、全身の健康を維持する上でも重要といえるでしょう。
あごニキビができたときの対処法
あごニキビを早く治すためには、正しいスキンケアを心がけることが大切です。ここでは、あごニキビができたときに実践したい対処法を紹介します。
洗顔で肌を清潔に保つ
あごニキビを治すためには、毎日の洗顔で肌を清潔に保つことが大切です。刺激の少ない敏感肌用の洗顔料を使って、優しく泡で包み込むように洗いましょう。すすぎ残しがあるとニキビの原因になるので、35度前後のぬるま湯でしっかりと洗い流すことも重要です。
十分な保湿を心がける
洗顔後の肌は、余分な皮脂とともに必要な水分も失われ、乾燥しやすい状態になっています。そのため、洗顔後はいつも以上に保湿しましょう。洗顔後は化粧水で肌にたっぷりと水分を補給し、その後、乳液やクリームでうるおいを閉じ込めます。使用する基礎化粧品は、セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの保湿成分が配合されたものを選ぶのがおすすめです。
あごニキビを予防する方法

あごニキビを予防するために、次の4つのポイントを意識しましょう。
ビタミンやミネラルを摂る
肌の健康を維持するためには、栄養バランスのとれた食事が重要です。特に、ビタミンやミネラルは肌のターンオーバーを促進し、ニキビができにくい肌へと導く働きを持っています。下記の表を参考に、各栄養素が多く含まれる食材を意識して摂ってみてください。
栄養素 | 役割 | 多く含まれる食材 |
---|---|---|
ビタミンA | 皮膚や粘膜の健康を維持し、ターンオーバーを促進する | レバー、うなぎ、緑黄色野菜 |
ビタミンB群 | 皮脂の分泌をコントロールし、肌の代謝を助ける | 豚肉、レバー、豆類、卵など |
ビタミンC | コラーゲンの生成を促進し、抗酸化作用によって肌を守る | 果物、野菜、イモ類 |
ビタミンE | 抗酸化作用があり、血行を促進する | ナッツ類、植物油、アボカドなど |
ミネラル(亜鉛) | 肌のターンオーバーを促進し、健康な肌を保つ | 牡蠣、レバー、牛肉など |
睡眠の質を高くする
質の高い睡眠はホルモンバランスを整え、肌のターンオーバーを促進します。肌は寝ている間に修復・再生されるため、しっかりと休息をとることが大切です。ブルーライトは睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑制することから、寝る前のスマートフォンやパソコンの使用は控えましょう。また、寝る前に軽いストレッチをしたり、音楽を聴いたりするなど、リラックスできる時間をつくるのも効果的です。
自分なりのストレス解消法を見つける
ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌を過剰にするため、あごニキビの原因になることがあります。そのため、自分に合ったストレス解消法を見つけ、定期的にリラックスする時間を持つことが大切です。趣味や運動などで気分転換をする、アロマテラピーや瞑想を試すなど日々のストレスを上手に発散することで、肌の調子を整えましょう。
あごに触れないようにする
手やマスク、髪の毛の刺激によって、あごニキビが悪化することがあります。無意識のうちに触ってしまうことが多い部位だからこそ、できるだけ刺激を減らすことが大切です。マスクはシルクやコットンなど肌に優しい素材を選ぶと負担を軽減できます。また、髪の毛があごに触れると刺激になることがあるため、髪が長い場合は束ねるなどして、あごにかからないように工夫しましょう。
繰り返すあごニキビから卒業しよう
あごニキビは、肌のケアだけでなく、ホルモンバランスや生活習慣の影響も受ける肌トラブルです。スキンケアをていねいにおこなうだけでなく、食事や睡眠、ストレス管理など、内側からのケアも意識することで改善につながります。焦らず、できることから習慣を整え、ニキビのできにくいすこやかな肌を目指しましょう。
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