
「眠ろうとしても眠れない」「体は疲れているのに寝つきが悪い」「眠りが浅くて夜中に何度も起きてしまう」という方もいるでしょう。穏やかな睡眠は、日々を健やかに過ごすために欠かせません。もしも睡眠不足が続いてしまうと日中に眠気がきたり、体調を崩したりと日常生活がつらくなってしまいます。悪化する前に、原因を知って適切な対策を講じましょう。
そこで、眠れなくなる原因と対処法などについてご紹介します。浅い眠りを改善したいという方は、ぜひご一読ください。
眠りの浅さに悩んでいる方は多い
睡眠が浅いことに悩んでいる方は、一体どのくらいいるのでしょうか。
厚生労働省が実施した「平成28年 国民健康・栄養調査結果」では、睡眠で休養がとれていない、またはまったくとれていないと回答した方が、20〜50歳代で2割を超えていることが分かりました。
つまり、5人に1人は睡眠不足状態であることを自覚していることになります。
引用:平成28年 国民健康・栄養調査結果 p.26|厚生労働省
年代別に見ると、睡眠で休養が十分に取れていないと回答している割合が最も多いのが30歳代の26.8%で、次に多いのが40歳代の26.6%。働き盛りで子育てに追われる年代で、特に眠りの浅さを感じているようです。
浅い眠りになるのはなぜ?3つの原因とは

突然、眠れなくなると不安になるものです。
以下の3つに該当する方は、眠れなくなったり、寝つきが悪くなったりするため注意が必要です。
- 一時的な
ストレス - 体内時計の乱れ
- 寝る前の準備が
できていない
\ 原因1 /一時的なストレス
心理的なストレスを感じると、緊張状態が続き、睡眠にも影響します。
「仕事で嫌なことがあった」「試験を間近に控えている」「明日は早く起床しないといけない」などの負の感情だけがストレスになるわけではありません。旅行やデートなどの楽しい予定が控えているときも心は少なからずストレスを感じてしまうため、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。このほか、転職したばかり、引っ越したばかりなど生活環境の変化が不安・ストレスとなることも珍しいことではありません。
眠れなくなったときは、自分の状態を振り返ってみましょう。原因が分かると、眠れないという新たなストレスをなくせるので、気持ちが楽になるはずです。
\ 原因2 /体内時計の乱れ
体内時計が乱れると、眠りが浅くなります。早い時間に眠くなり、早い時間に目が覚めるといったことも起こります。夜勤などで昼夜逆転の生活をしている方や、朝型の生活なのに遅くまで起きている方は要注意!疲労を感じたり、頭が重く感じたりするほか、人によっては怒りやすくなります。疲労感から食欲が減退するので、体力が落ちてしまう可能性もあるでしょう。
\ 原因3 /寝る前の準備ができていない
寝る前の準備が疎かになると、体はいつまでも休めません。
たとえば、寝る前にスマートフォンやタブレット、パソコンなどを見ている方がいますが、ブルーライトは脳を活性化させてしまう原因です。寝つきが悪くなるため、寝る前の行動としてはおすすめできません。
就寝2時間前には使用を終了することが理想ですが、現代社会ではそれはなかなか難しいことかもしれません。良質な睡眠を得るためには、体をリラックスさせることが大切です。例えば、帰宅したら外出着から部屋着にすぐ着替え体の緊張をほぐしたり、寝る直前で熱いシャワーを浴びないようにして交感神経を刺激しないようにするなど、寝る前のちょっとした準備がとても大切なのです。
その他に眠れない原因とは

眠りを妨げる原因は、ほかにもあります。
たとえば、寝室の環境が眠りを阻害することがあります。音や光、気温、湿度は睡眠に大きく影響するため、健やかな睡眠を得るなら外からの騒音、部屋の電気や外から入る明かり、部屋の温度・湿度には気を遣ったほうがいいでしょう。
また、日ごろから刺激物(カフェインやタバコのニコチン)を摂取していると目がさえてしまいがちに。午後に飲んだコーヒーが夜間の睡眠に影響することもあるので、刺激物の摂取はできるだけ控えるようにしましょう。
このほか、うつ病などの心の病が原因で眠れなくなる方もいます。心の病が原因だと、いくら眠ろうとしても眠気が訪れないことが多く、頑張ろうとすればするほど気落ちしてしまいます。睡眠の確保も重要ですが、根本的な悩みや不安を解消することを第一に考えて専門クリニックに相談しましょう。
睡眠が浅いとおこる影響

睡眠が浅くなると、日常生活にも支障をきたしてしまいます。
ここでは、浅い眠りが続くことによっておこる影響を解説します。
集中力・記憶力が低下する
眠りが浅いと、集中力や記憶力が低下してしまいます。
睡眠には記憶の整理をして脳の疲れを取る役割があるので、ぐっすり眠れないと脳が働きっぱなしの状態に。
その結果、集中力や記憶力が低下してしまうのです。
集中できない状態が続くと、書類の書き間違いややるべきことを忘れてしまうなどの人為的ミスにつながる可能性も。
また、作業効率も落ちてしまい、単純作業でもいつもより時間がかかってしまう場合もあります。
ストレスが増える
浅い眠りが続くと、ストレスを強く感じるようになります。
人間は睡眠時にストレスを整理しているため、睡眠不足になるとうまく処理できない状態に。
その結果、いつもなら気にならない些細なことが気に触ったり、イライラした状態が長く続いたりしてしまうのです。
肥満になりやすくなる
睡眠が浅いと、肥満状態になりやすくなってしまいます。
睡眠不足は体の代謝を低下させます。代謝が悪いと脂肪の燃焼効率も良くないので、結果体重増加を招いてしまうのです。
また、睡眠不足状態は食欲をコントロールするホルモンの分泌を乱れさせます。満腹が分からなくなってしまって食べすぎてしまうため、肥満につながります。
眠れないときの対処法

眠れないときの対処法は、以下のとおりです。
\ 対処法1 /体を温める
スムーズな入眠を促すなら、温かい飲み物がおすすめです。夕方以降はホットミルクやハーブティーといったカフェインを含まない飲み物を摂取しましょう。
また、入浴によって深部体温を高めるのも効果的です。
眠気は、深部体温が下がり始めるときに訪れます。入浴で体温をちょっと上げると、眠る前に深部体温が下がるため、心地良い眠りを得られるでしょう。
入浴時は、38℃~40℃ほどのぬるめのお湯に10分程度つかりましょう。副交感神経が優位になるので、体がリラックスモードに入ります。
なお、入浴は就寝の2時間前に済ませてください。
\ 対処法2 /体をほぐす
運動をして体をほぐすと、快適な睡眠を得られやすくなります。21時以降に激しい運動をすると、逆に眠りを妨げてしまいます。ストレッチなどで体をほぐしてください。
リラックス効果を得るなら、ヨガも効果的です。安眠に効果的とされるのは「肩立ちのポーズ」「合蹠(がっせき)のポーズ」「頭を膝につけるポーズ(ジャーヌシールシャーサナ)」「魚のポーズ」です。簡単なものから始めてみてはいかがでしょうか。
\ 対処法3 /リラックスできる環境を作る
リラックスできる環境を作ることも大切です。
たとえば、パジャマや寝具を自分の好きな肌触りのものにすると、心身ともにリラックスできます。直接、肌に触れるものなので、やわらかくて、睡眠時の汗を吸収してくれるものがおすすめです。体感温度や湿度は睡眠に大きく影響するため、季節に合わせて心地良い素材に変えてみましょう。
自分にあった枕を選ぶこともリラックスして眠るために重要なポイントです。理想的な枕の高さは、体格や寝る姿勢などによって異なります。仰向けに寝るなら首の骨がゆるやかなS字カーブに、横向きに寝るなら頭から背中にかけて首の骨がまっすぐになるものがおすすめです。枕の硬さは、自分の好みにあわせて選びましょう。
また、アロマの香りはリラックス効果を得やすいと言われています。とくに、ラベンダーやカモミール、サンダルウッド、イランイランなどは眠りを促してくれると人気です。
アロマ以外にも、ピローミストを枕に吹きかけたり、ルームスプレーやフレグランスを活用したり、好みの香りのボディクリームを塗ったりと、香りを演出する方法はいくつかあります。無理なく続けられるものを選んでみてください。
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\ 対処法4 /不眠解消のツボを押す
体のツボには眠りを促すツボがあり、代表的なものが「労宮(ろうきゅう)」と「失眠(しつみん)」です。労宮は手のひらの中心部に、失眠は足のかかとの中心部にあります。痛くて気持ち良いと感じる程度の強さで、ゆっくり深呼吸をしながらツボを押しましょう。
ツボは寝る直前ではなく、就寝の30分~1時間前に押してください。部屋を暗めにし、リラックスできる環境で押すことで体は心地良い入眠へと向かいます。
なお、飲酒をすると効果が半減するため注意しましょう。
\ 対処法5 /寝る前にスマートフォンなどの液晶画面を見ない
ブルーライトは睡眠ホルモンの分泌を抑制すると言われており、睡眠を妨げてしまいます。スマートフォンやタブレット、パソコン、テレビの使用は、遅くとも就寝の30分前までにしましょう。つい癖で見てしまうという方は、「お風呂のあとは見ない」「歯磨き後は見ない」というように、自分なりのルールを作ってみてください。
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