
「肌のツヤはあるけど赤みやヒリつきが気になる」「ツヤがあるわりには肌が乾燥している感じがする」思い当たる節がある方は、ビニール肌になっているかもしれません。ビニール肌は乾燥や刺激に弱い状態なので、放っておくと他の肌トラブルにつながるリスクがあります。
この記事では、ビニール肌の見分け方やおもな原因、ビニール肌かもしれないと感じたときの対処法について詳しく解説します。
ビニール肌とは?
ビニール肌とは薄いビニールを肌に張り付けたかのように、表面がツルツルとした状態の肌のことを指します。見た目はツヤがあり健康的な肌のようですが、実際には肌のキメが失われた状態です。表面がツルツルしているのは、肌本来の凹凸が失われているためであり、健康な状態とは言えません。ツヤから健康的な肌と誤解されやすく、見た目で判断しづらい点に注意が必要です。
ビニール肌の見分け方をチェック!

ビニール肌の見分け方として8つのチェックリストを用意しました。当てはまる項目がある場合は、ビニール肌かもしれません。
- 肌に赤みやヒリヒリ感が出やすい
- 洗顔後やスキンケア時に刺激やつっぱりを感じる
- 肌の表面がツルツルしていて光を反射しやすいがキメが整っていない
- 肌にうるおいがなく内部が乾燥しているように感じる
- 皮脂が少ないのに肌がテカテカしている
- スキンケア製品がしみたり、かゆみを引きおこしたりすることがある
- バリア機能が低下しており、肌アレやニキビができやすい
- 見た目はツヤツヤしているが、触れると乾燥や不自然な感触を感じる
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ビニール肌になってしまうおもな原因3つ

ビニール肌になる原因は「角層が薄くなっていること」です。角層が薄くなって肌のバリア機能と水分保持機能が低下すると、乾燥や刺激に弱くなり、肌トラブルがおこりやすい状態になります。角層が薄くなるおもな原因を3つ解説します。
スクラブやピーリングなどの角質ケア
角質ケアは、古い角質を除去することで毛穴の詰まりや肌のごわつきを改善し、肌のターンオーバーを整えることを目的としたスキンケアの一つです。スクラブやピーリング、毛穴パックなどが代表的な角質ケアアイテムとして知られています。
不要な角質を取り除くことは肌を清潔に保つために重要ですが、本来は自然に剥がれ落ちていくものであり、そこに加えて過度な角質ケアやピーリング行うと、必要以上に除去してしまうことになりかねません。その結果、肌のバリア機能が低下して外部刺激に対して脆弱になり、乾燥や肌アレを引きおこすリスクが高まってしまうのです。
レチノール製品によるケア
レチノールはビタミンAの一種として知られ、肌のターンオーバーを促進する効果を持つ成分です。古い角質を除去して透明感のある肌へと導く効果があります。日本では0.04%までの配合が認められていますが、海外製品などではさらに高い濃度のレチノール製品も販売されています。高濃度のものを継続使用すると、肌の新陳代謝が過度に促進されてしまうことがあり、本来必要な角質まで取り除かれ、ビニール肌になる可能性が高まります。
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ゴシゴシとこする洗顔・クレンジング
洗顔やクレンジングをする際、つい気になって無意識のうちに力が入っていませんか。肌をゴシゴシとこするとは角層に大きなダメージを与えます。強い摩擦を伴う行為を繰り返すことで必要な角質まで失われ、ビニール肌となってしまうのです。
また、洗浄力の強いクレンジング剤やスクラブが配合された洗顔料を頻繁に使用すると、必要な皮脂や角質までも取り除いてしまい、肌を弱らせることにつながります。
ビニール肌かも?と思ったときに心がけたい対処法5つ

ここでは「ビニール肌かもしれない」「ビニール肌の治し方はあるの?」と感じている方に向けて、心がけたい対処法について解説します。
角質ケアを控える
ビニール肌が疑われるときは、ピーリングやスクラブ、毛穴パックなど角質ケアを控えることが重要です。ビニール肌の状態では既に角層が薄くなってバリア機能が低下しているため、さらに角質をはがすようなケアは避ける必要があります。クレンジングと洗顔のみのシンプルなスキンケアに切り替えることで、肌を休ませましょう。
肌にやさしいスキンケアをおこなう
すこやかな肌を取り戻すためには泡洗顔を取り入れ、肌に余分な摩擦を与えないようていねいに洗顔することが大切です。また使用しているスキンケアアイテムを見直し、肌への刺激が少ないものを選びましょう。
化粧水や乳液を使用する際は、ハンドプレスでやさしくなじませることで、肌への負担を最小限に抑えられます。
肌をしっかりと保湿する
ビニール肌は乾燥しやすく、バリア機能の低下が見られるため、保湿を徹底しましょう。セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなど保湿成分を含むスキンケアアイテムを使用し、小まめな保湿を心がけて、肌のうるおいを保つことが大切です。
紫外線対策を徹底する
ビニール肌は紫外線の影響を受けやすいため、確実な紫外線対策が欠かせません。肌への負担を考慮し、クレンジング不要の肌にやさしい日焼け止めを選ぶことが重要です。また、炎天下で過ごす際にはウォータープルーフタイプの日焼け止めを使用し、化粧崩れした場合は小まめに塗り直すようにしましょう。帽子や日傘を活用して直接的な紫外線から肌を守ることも、効果的な対策の一つです。
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体の内側からケアする

ビニール肌の状態にあるときは、次のことに注意し、体の内側から肌質改善を目指すことも大切です。
睡眠の質を高める
睡眠中は細胞の修復をおこなう成長ホルモンが分泌されます。特に入眠後3〜4時間後に分泌されるため、途中で目覚めてしまわないよう質の高い睡眠をとることが重要です。部屋の温度調整や自分に合った寝具などで寝室の環境を整えましょう。
また漢方の観点では、体の休息や再生と司るエネルギーである「陰」が眠りを深めるために欠かせないとされています。陰を養うためには、毎日決まった時間に就寝・起床することでリズムを整えたり、睡眠前に深呼吸や瞑想、軽いストレッチをして心を落ち着けましょう。
バランスの良い食事を摂る
インナーケアにおいては、バランスの良い食事がとても大切です。和食は主食、主菜、副菜、汁物から成り立っており、理想的な栄養バランスを備えています。主食にはご飯や麺類、主菜には肉や魚などのタンパク質、そして副菜には野菜などのビタミンや食物繊維が含まれます。
タンパク質は肌をつくるために欠かせない栄養素です。ビタミンは肌の光老化を防ぐ抗酸化作用があり、食物繊維は腸内環境を整え、肌の調子も良くする働きがあります。各栄養素を多く含む食材を表にまとめました。
栄養素 | おもな食材 | |
---|---|---|
タンパク質 | 鶏ささみ、鶏ムネ、卵、納豆、チーズ など | |
ビタミン | ビタミンA | うなぎ、レバー、卵、にんじん、ほうれん草 など |
ビタミンC | パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、ミニトマト、 キウイフルーツ など |
|
ビタミンE | アーモンド、アボカド、大豆、卵、かぼちゃ など | |
ビタミンB2 | レバー、焼きのり、チーズ、卵、アーモンド など | |
ビタミンB6 | かつお、ごまさば、ししとう、ブロッコリー、玄米 など | |
食物繊維 | 大豆、さつまいも、ごぼう、キャベツ、バナナ など |
また、漢方では「五味(甘・酸・辛・苦・鹹/しお)」のバランスが体調管理において重要であり、偏った味の摂取は体調不良につながると考えられています。たとえば、主菜を酢豚(甘・酸)にした場合は、副菜でゴーヤの炒め物(苦)、汁物で味噌汁(鹹)のように献立全体でバランスを整えると良いでしょう。
適度に運動する
漢方においては、体を動かす原動力である「気」が滞ると疲れや健康の乱れにつながるとされています。軽い運動は「気」の流れを促し、栄養素や水分を運びやすくなるため、ウォーキングやヨガなどのゆったりした運動、軽いジョギングなどの有酸素運動をおこないましょう。時間が取れない場合は、「階段を使う」「1駅分歩く」など、日常で取り入れられる運動に取り組んでみてください。
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適切なケアでビニール肌をすこやかな状態へ
ビニール肌は見た目はツヤがあり美しく見えるものの、実際には肌のバリア機能が低下し、乾燥や刺激に弱くなっている状態です。すこやかな状態に近づけるために、やさしいスキンケアと保湿を徹底し、睡眠や食事などで内側からもケアしましょう。
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