監修:再春館製薬所
間地大輔
大学院で薬学を専攻し、2001年に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、研究に従事。 永遠のテーマである漢方の自己回復力を科学する研究に責任者として取組み、自己回復タンパク(HSP)の化粧品への初めての応用に成功。2012年-2016年では、漢方事業部で薬剤師として従事した後に、老化研究所所長・研究開発部門責任者を経て、2022年より製造管理者。
肌の弾力性やハリが失われると、皮膚が下がり「たるみ」につながってしまいます。頬や口元、あご下、デコルテなどにたるみがあると、実年齢よりも老けた印象になるため、早めの対策が大切です。
この記事では、たるみの概要や原因をご紹介します。合わせて、顔や頬・顎のたるみにおすすめの運動についてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
紫外線のダメージや加齢でコラーゲンが減少・変質すると、皮膚の弾力が失われやすくなります。また、顔の筋肉が衰えることも弾力やハリの低下を招き、たるみの原因となります。
顔・頬のたるみの原因には、大きく分けて「紫外線ダメージ」「肌の糖化」「細胞の衰え」「筋力の低下」「むくみと脂肪の増加」の5つがあげられます。
紫外線を浴びると、肌の表面が軽いやけどを負った日焼け状態になります。紫外線の影響が肌の奥の真皮層にまで到達すると、肌のハリを保つためのコラーゲンを破壊してしまうため、肌が硬くこわばり、弾力が失われてしまいます。
その結果、たるみが生じてしまうのです。このような紫外線による肌への影響は「光老化」と呼ばれています。
糖化とは、過剰な糖質摂取により血液中の余分な糖が体内のたんぱく質や脂質と結合し、AGEs(終末糖化産物)を生成する現象です。
AGEsは、通常も体内で生成されますが、糖の摂りすぎによってその生成が促進されると、肌の老化が進みやすくなります。
具体的には、AGEsの増加は、肌のハリや弾力を保つコラーゲンを減少させるほか、老廃物が皮膚細胞に沈着し、シミやくすみを引き起こすため、結果として顔や頬のたるみの原因となります。
肌の真皮層は、肌の中で最も厚く、弾力とうるおいを保つ大切な部分です。
コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が水分をキープして肌の健康を支えていますが、加齢とともにこれらの成分が減少すると真皮が薄くなり、顔や頬のたるみにつながります。
運動していないと急に筋肉が衰えてしまうように、顔の表情筋も使わないままだと徐々に衰え、さらに重力により「たるみ」を生む原因となります。
顔の表情筋は真皮層の奥でつながっており、実に40種類以上もあると言われています。しかし、たくさんある表情筋のうち使われているのは30%程度。残りの70%は日常的に動かしていないことになります。対策しなければ多くの表情筋は衰え続けてしまうのです。
なお、記事の後半では表情筋トレーニングやマッサージ方法についても詳しく解説しておりますので、ぜひそちらもご覧ください。
血流やリンパの流れが滞ってしまうとむくみが生じます。むくみは真皮層の組織の機能低下を招くため、「たるみ」を助長する原因となるのです。
また、たるみは脂肪が多いところから生じると言われています。たとえば、急激に太ると顔の皮下脂肪が増えるので皮膚や筋肉を支える力が低下し、たるみの発生につながります。
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顎のたるみの原因には、おもに「姿勢が悪い」「顎の筋力低下」といった理由が考えられます。
姿勢が悪いと血流が乱れ、老廃物が蓄積しやすくなります。
背中を丸めた前かがみの姿勢は、顔も下向きになりやすいため、頬やあご周りに老廃物や水分が溜まり、顔のたるみが生じるのです。
また「巻き肩」のクセが付いてしまうと、首太り、バストの下垂、首や肩のコリなどが影響して二重あごになってしまいます。
「巻き肩」がクセになる前に、定期的に肩を回したり肩甲骨を動かしたりすることで、二重あごの予防をしましょう。
噛む回数の減少や柔らかい食べ物の摂取により、顎の筋肉が衰えて二重あごになることがあります。また、加齢による表情筋や首周りの筋力低下も一つの原因です。皮下脂肪を支えきれなくなることで、二重あごにつながってしまいます。
顔のたるみが気になる場合には、以下の3つに留意することが大切です。
顔の下半分は重力によって皮膚が下がりやすい特徴があります。猫背だと顔が下向きになるので、より皮膚が下に引っ張られて口角が下がりやすくなります。同様に、下を向いてスマートフォンやタブレットを見る姿勢も口角が下がる原因になるため注意が必要です。
皮膚が下がることで、鼻の下や頬、あごにたるみが生じたり、ほうれい線やマリオネットラインが刻まれたりと、老けた印象を与えます。日ごろから正しい姿勢を意識することが大切です。
紫外線は季節・天候を問わず地上に降り注いでいるため、常に対策することが重要です。日焼け止めを塗ったり、日傘や帽子を使用したりして、肌を紫外線ダメージから守りましょう。
日々のスキンケアは、皮膚の弾力やハリに関わる「コラーゲン」や「エラスチン」を補う基礎化粧品を選ぶのがおすすめです。
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表情筋の衰えによるたるみは、加齢だけが原因ではありません。眉間にシワを寄せる、食いしばるなどの日常的な表情のクセによってたるみが発生することもあります。
たるみが気になる箇所の筋肉を鍛えるために、表情筋トレーニングに取り組みましょう。詳しいトレーニング方法は、次の見出しでご紹介します。
顔のたるみに一番効果的な運動は、顔のどの部分がたるんでいるかによって異なります。自分が気になる顔のたるみに合った運動を実践しましょう。ここでは、顔のパーツごとにおすすめの運動をご紹介します。
口元の表情筋を鍛えることで顔のたるみに一番効果がある、「あいうえお」と口を動かし発生する運動をご紹介します。
このストレッチでは、口を大きく動かし、それぞれ顔の筋肉に力を入れた状態で5秒間キープしましょう。1〜5を、5回程度ゆっくり繰り返してください。
フェイスラインに効果的な運動をご紹介します。フェイスラインは皮下脂肪が厚く、顔のなかでも特にたるみが発生しやすい部分です。フェイスラインのたるみが気になる方はぜひ試してみてください。
上記の運動に加えて、フェイスラインに余分な脂肪が蓄積されないように、バランスの良い食生活も意識しましょう。髪を引っ張るようなヘアスタイルもフェイスラインのたるみを生む原因となるので注意してください。
ほうれい線には、表情筋をほぐす運動が効果的です。
頬杖をついたり、表情をあまり変えないでいたりすると、ほうれい線ができやすくなります。頬杖は無意識にクセがついていることも多いため、できるだけ意識して直しましょう。表情があまり変わらないという方は、鏡の前で表情筋を動かすのがおすすめです。
また、「への字口」も頬や口元をたるませる原因となるため、クセになっている方は意識して直すように心がけましょう。
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マリオネットラインには、口元の筋肉を鍛える運動がおすすめです。
マリオネットラインは口元の筋力が低下するとできやすくなるので、「よく噛んで食べる」ことを意識しましょう。硬めの食材や弾力のある食材を食べて、噛む回数を増やすのもおすすめです。左右バランス良く噛むよう意識することも忘れないようにしましょう。
涙袋には、まぶたを動かすストレッチが効果的です。
涙袋の周辺は皮膚が薄く、乾燥しやすいため少しの刺激でもダメージにつながります。目をこすったり、テレビやパソコンなどを長時間見続けたりするのもたるみの原因です。適度に目を休めるようにしましょう。
首のたるみにおすすめの運動をご紹介します。
姿勢を保てず三角形が崩れると、首にたるみやシワができやすくなります。きちんとした三角形ができるよう姿勢を正し、常に自然な体勢をキープできるよう心がけましょう。
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顎のたるみが気になる方は、フェイスラインマッサージとリンパマッサージをおこなってみましょう。
シャープな輪郭をつくるためには、フェイスラインマッサージがおすすめです。自分の指の関節を使って簡単にできます。
リンパマッサージは、二重あごや首のシワが気になる方におすすめです。
風呂上がりや就寝前など、リラックスしている時間にマッサージしてみましょう。
顎のたるみは、スマートフォンを見たり読書をしたりするなど、下を向く習慣が原因となります。当てはまる方はぜひマッサージを取り入れてみてください。
加齢や肌の乾燥、紫外線、表情筋の筋力低下など、顔のたるみはさまざまな原因があります。顔のたるみは見た目年齢に影響があるので、原因を特定し、早めに対策しましょう。記事内でご紹介した表情筋トレーニングもぜひ取り入れてみてください。ただし、過度にやりすぎると逆効果になる場合がありますのでほどほどにどうぞ。
■ドモホルンリンクルのスキンケアアイテム
監修:再春館製薬所
間地大輔
大学院で薬学を専攻し、2001年に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、研究に従事。 永遠のテーマである漢方の自己回復力を科学する研究に責任者として取組み、自己回復タンパク(HSP)の化粧品への初めての応用に成功。2012年-2016年では、漢方事業部で薬剤師として従事した後に、老化研究所所長・研究開発部門責任者を経て、2022年より製造管理者。
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